Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ガムラン・アンクルン~バリのもうひとつのガムラン~

2014年11月01日 | ワヤン上演
 11月29日(土)に静岡文化芸術大学のバリ・ガムラングループ、スアラ・チャンダ Suara Candaが、浜松市楽器博物館のイブニング・サロン・コンサートに出演します。大学のガムラングループとして楽器博物館で演奏するの初。楽器博物館にはゴング・クビャル一式が展示されていますが、私たちの大学はガムラン・アンクルンを演奏していますので、一部の楽器は博物館からお借りしますが、大学からガムラン・アンクルンを運びます。
 曲目は、《マルガパティ》、《トペン・クラス》、《トペン・トゥア》、《チェンドラワシ》、それに器楽曲を2曲演奏予定。まだ活動開始から2年もたたないグループですが、踊り手とともに演奏できるようになってきました。大久保哲さん、大野里美さん、安田冴さんを踊り手として迎えます。また名古屋からスアラ・クスマの松井克宏さんにもお手伝いいただきます。また静岡大学のガムラン研究会のメンバー数人も加わってくださいます。日本でトペン・トゥアをガムラン・アンクルンで演奏するのはたぶん初めてだと思います。
 今回はガムラン・アンクルンのこと、曲目のことなど私ができるだけわかりやすく解説します。浜松市民の方だけでなく、周辺の地域からもぜひ、めずらしいガムラン・アンクルンとバリ舞踊の世界を楽しんでいただけたらと思います。

 会場は楽器博物館地下の天空ホール。博物館内なので席に限りがあります。ですので是非、お早目に予約をお願いします。当日は残席がある場合のみチケットを販売するそうです。

日時:11月29日(土)18:00開演
会場:浜松市楽器博物館天空ホール
料金:前売り、当日とも1,000円。(ただし当日は残席がある場合のみ発売します。)
チケット購入:楽器博物館、アクトシティチケットセンター、浜松市文化振興財団オンラインショップにて発売
       電話予約も可(浜松市楽器博物館 053-451-1128)
       
 

それでも場所があるのだから

2014年11月01日 | 浜松・静岡
 ある大学にガムランの音響研究のためのサンプル録音に友人と二人で出かけた。バリでは有名な演奏家・楽器商が販売した由緒正しいゴング・クビャルである。練習時間だったが、録音する間は練習が中断し、30分近く外で待ってもらった。
 そのお礼、というわけではないが、バパン・スリシルを二人で教える。新しい曲を覚えることに対してみな貪欲だし、とても熱心である。ただ練習場所に苦労しているようで、練習はガンサを一列にならべて行う。実は、部屋の中央に楽器棚が置かれているので、場所がないのだ。この写真には写っていないが、楽器棚の別の側でも学生がガムランをたたいているし、驚くべきは、楽器棚の中でも演奏している。棚の中に座るなんてまさに神業的である。
 それぞれの大学には、それぞれの事情もある。ガムランの位置づけだって違う。だからこそ、その環境の中でベストの演奏をするしかない。それでも場所があるのだから。恵まれたガムラン環境とは決していえまい。それでも学生たちのガムランに向かう熱意に心をうたれる。