現在、他の大学の教員との共同研究でガムランの金属について研究しているのだが、その材料を手にいれるために久しぶりにブラバトゥのゴング工房に行った。この工房、当初は小さな工房だったのだが、デンパサールに近いことや商売がうまいこともありこの20年くらいに急成長した。やはり経営者の才覚であろう。
今回、ここを訪れて一番驚いたのは巨大なガムランのショールームである。特にジャワから仕入れ、販売するゴングは数十枚であり、いかにも資本金を持っているという空気を漂わせている。高額なゴングがこれだけ購入できるわけだから。それにしてもこの大きさ、小学校の体育館くらいはあるだろう。
外国人もよく訪ずれるようで、私たちが来ても特に驚くことなく、自由に入って作業の様子も楽器も写真を撮ってくれ、というだけで完全に放置してくれるのはありがたい。それにしてもバリに来るたび、その急激な変化に驚くことしきりである。