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センダンの花

2021-05-27 | 樹木 草花


センダンの薄紫の可憐な花が枝一杯に広がって見ごたえがある
「栴檀は双葉より芳し」の栴檀はビャクダンの事でこのセンダンには芳香はない
万葉の昔から親しまれ、「おうち」「あふち」と言う古名がある

センダン科の落葉高木 普通5~10mくらいになる
葉は互生で、長さ30~80cmの2~3回奇数羽状複葉
小葉は長さ3~6cmの卵状楕円形、先は長く尖り、基部は左右不相称、縁には不揃いな鈍い鋸歯がある

花は5~6月に咲き、本年枝の基部の葉腋から10cmほどの集散花序を出して、淡紫色の花を多数つける
花弁は5個、1cm程の倒披針形で平開する
雄しべは10個、紫色の花糸が合着して雄しべ筒を作り、筒の先端は細かく切れ込み、内側に黄色の葯が付く
雌しべは1個で雄しべ筒より短く、花柱は円柱状で柱頭は丸い

果実は蒴果 2cmほどの楕円形で初冬に黄褐色に熟す 葉が落ちても残っていることが多い ヒヨドリやムクドリが良く食べに来る
中の核は楕円形で縦に溝があり、中に細長い種子が入っている

黄熟した生の果実の果肉だけをすりつぶし、ひび、あかぎれ、しもやけ等の患部にに塗るとよい
又、乾燥した幹皮を煎じて飲むと虫下しや条虫駆除に効果がある