トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

アオカミキリモドキ

2015-06-15 | 虫類


カミキリモドキ類(科)は名前通り形はカミキリムシに似ているが 体は柔らかく触角は糸状で細い
日本では40種ほどいて そのうちの21種は有毒種

アオカミキリモドキも有毒種で 卵 幼虫 成虫すべてにカンタリジンという血管刺激物質を含む毒液を有する
触れると火傷に似た水ぶくれを起こし崩れ 乾燥すると痒みが出る
2週間ほどで治るが 体に付いた虫を不用意に叩くなどしない方が良い

卵は朽木や落葉下に産み付けられ1~2週間で孵化する
幼虫は腐朽した材や腐植物を食べて成長しおよそ一年で成熟して蛹化する

ヨツスジハナカミキリ

2015-06-14 | 虫類


前ばねに4本の黄褐色の帯があるカミキリムシ
カミキリムシの仲間(カミキリムシ科)で ハナカミキリは花に良くやって来て花の蜜や花粉を食べるカミキリムシのこと
ただし花の好みが有り ノリウツギ リョウブ シシウド タマアジサイなど種類によって訪れる花は違う

ハナカミキリの仲間はこのヨツスジハナカミキリに似た虎模様の種類が多く 皆同じような模様なのは鳥に食べられるのを最小限にする自然界の工夫の表れだと言われている・・チョッと見ハチもようだから?

大きさは2cm位
マツなどの針葉樹の倒木や朽木に産卵し 幼虫はその材を食べて育つ

ビロウドハマキ

2015-06-13 | 虫類


綺麗な色をした蛾がいた
ハマキガの仲間でビロウドハマキ
この派手で目立つ色は警戒色で毒々しい色を見せつけていると考えられている
大きさは3cm位有った

食草はカエデ類 ツバキ類 カシ類など色々な広葉樹で広食性
幼虫で越冬する
暖地を中心に広く見られるが近年分布域が北上している

シラネアオイ

2015-06-12 | 樹木 草花


シラネアオイはシラネアオイ科シラネアオイ属の一科一属一種
日本の被子植物中唯一の固有科
関東から中部地方の日本海側より北に分布している日本固有種

低山帯~亜高山帯の林内や林縁に生える多年草
高さは花の時期には20cm程だが花後には60cmにもなる
花は7cmほど有って5~7月に咲く
4個の花弁状の萼の中に大きな柱頭2個が見えた

サンカヨウ

2015-06-11 | 樹木 草花


山地から亜高山の林内に生えるメギ科の多年草
サンカヨウ(山荷葉)の名は漢名に基ずく

葉は大きくフキと同じ位あり 下の葉は大きく楯状に付き30cmほどある
上の葉は小さく無柄でどちらも中央部が深く切れ込み 不揃いの鋸歯がある

茎頂に2cmの白色の6弁花を数個附ける
花期は5~7月
果実は1.5cmの大きさ 藍色で白粉を帯びる
本州中部以北に分布している

ネジキ

2015-06-10 | 樹木 草花


白い小さな花が下向きに咲いていた
幹が捩じれているのでネジキ(捩木)という

ツツジ科の落葉小高木 高さは5m位が多い
東北地方南部以南に分布している日本固有種
有毒植物でヤギが葉を食べて死んだという記録もある

花は前年枝の葉腋から総状花序をだし一列に並んだ小さな白い花を下向きに多数つけ5~7月に咲く
花の形が飯粒に似ているので「飯粒の木」と呼ぶ地方もある

若い枝は黄緑色や赤褐色で光沢があり美しいのでやはり美しい冬芽と共に花材に使われる
材は緻密で赤褐色を帯びるので櫛やコマなどに利用される

オオジシギ

2015-06-09 | 野鳥


草原に住む地上性のシギ「地鴫」類の中で大型のものでオオジシギ(大地鴫)

夏鳥として本州中部以北に渡来し 本州では高原に北海道では牧場 草原 湿原に住む
北海道が繁殖地の中心 

繁殖期には独特のディスプレイフライトで知られる
ジェップジェップ ズビャークズビャーク と鳴きながら飛び回り 尾羽を扇状に開いて動かしでザザザ・・と音を立て急降下する

雌雄同色 全長30cm
ミミズ類や甲殻類 軟体動物 昆虫類を地中に嘴を差し込んで捕える
日本版レッドリスト準絶滅危惧種
地鴫の中のタシギ類4種(タシギ ハリオシギ チュウジシギ オオジシギ)はよく似ていて識別が難しい

ホオアカ

2015-06-08 | 野鳥


頬の部分が赤茶色のホオジロ類のホオアカ
胸の横帯も特徴的で分かり易い鳥

平地から山地の草原に居る留鳥(漂鳥)
草丈の低い草原を好み高い所にはとまらない
冬には暖地に移動し水田の畔や川原の草地で見られる

繁殖期には昆虫類を採食し雛のエサにもし 非繁殖期にはイネ科の植物の実などを食べる
繁殖期にオスはホオジロに似た囀りをするが ホオジロより短く低い
囀りの前後に「チッ」「チィヨ」という地鳴きが入る
全長16cm 雌雄ほぼ同色

コサメビタキ

2015-06-07 | 野鳥


羽色が灰褐色でサメの色に似ているサメビタキに似ていて 少し小型なのでコサメビタキと言う
コサメビタキ サメビタキ エゾビタキの3種は典型的なヒタキ類で 姿も習性も良く似ているが繁殖地が異なり うまく棲み分けている
コサメビタキはほぼ全国の低山帯落葉広葉樹林で繁殖する

夏鳥として九州以北に渡来し 平地から低山の主に落葉広葉樹に住む
コケとクモの糸を使って横枝にお椀型の巣をつくる
丸出しの巣の割には木のこぶのように見えて気付きにくい
枝から飛び出して空中で虫を捕え 又元に戻る習性から「こあがり」とも呼ばれた

姿は全体に質素で 目がクリクリして大きく見える
芽が大きく見えるのは目の縁の肉質のリングが黒いからである
このアイシャドーが目を一回り大きく見せている

ニセリンゴカミキリ

2015-06-06 | 虫類


カミキリムシの仲間は多く日本では800種ほどが知られている
その中でリンゴカミキリの仲間は10種類以上居て似たものが結構いる

都心千代田区の公園で出会ったニセリンゴカミキリ
大きさは15mmほど
成虫はスイカズラを寄生植物として葉を後食する

ミズイロオナガシジミ

2015-06-05 | 虫類


シジミチョウの仲間のミズイロオナガシジミが草の上に居た

表の翅色は黒色だが裏側は白色で一筋の黒条が走り 小黒斑と弱い赤班 細長い尾状突起と素敵な色模様

平地から山地の落葉広葉樹林にいるが 一定面積の樹林が有れば市街地の公園でも普通に見られる
活動時間は早朝と夕方の二山型
活動時間外の行動は不活発で 下草や低木上に静止していることが多い
クリなどの白い花で吸蜜するほか 樹液で吸汁することも多い

卵で越冬し4月幼虫 5月蛹 6~7月に成虫 以降卵で過ごす
食草はクヌギ カシワ コナラなどブナ科の植物

ゴマフリドクガ

2015-06-04 | 虫類


公園のトイレで手を洗っていたら目の前に蛾が居た
名を馳せているチャドクガに似ているが こちらはゴマフリドクガらしい

悪名高いドクガ科の蛾は幼虫の時の毛が有毒で 羽化後も幼虫の時の毒針毛を腹に付けているので 触れると刺さり命にかかわるほどではないが 激しいかゆみや炎症を起こす
掻けば掻くほど毒針毛は食い込んで行くため 粘着テープで取り除き洗い流すのがよいとされている

ドクガの毒は自分の命を守るためのもので攻撃性は無いが 迷惑な存在には違いない
ゴマフリドクガの幼虫は広食性で多くの種類の葉を食べる
成虫は ドクガの多くはそうだが餌を摂取しない

エゾハルゼミ

2015-06-03 | 虫類


セミの季節がやって来る

今年最初のセミは信州の林に居た 羽化したてに見えるエゾハルゼミ(多分)
鳴き声はミョーキン ミョーキン ケッケッケッと書かれるユニークな声なのだがまだ鳴いては居なかった
エゾとつくが分布は北海道から九州まで 森林性で山のブナ林などで普通に見られる
体長は4cmほど

ヒオドシチョウ

2015-06-02 | 虫類


かっては都市近郷でも見られたが開発による雑木林の減少で少なくなっている
ヨタヨタで元気は無く簡単に捕まってしまった
タテハチョウ科の蝶でこの仲間は日本では140種と多い
タテハチョウ類 ヒョウモンチョウ類 ジャノメチョウ類 ヒカゲチョウ類 国蝶のオオムラサキやアサギマダラ ミスジチョウ類などなど

ヒオドシチョウは裏も表も特徴的な素敵なチョウ
春先はサクラ類やウメ類などの花に良く来る
オスは見晴らしの良い場所で占有行動をとる
成虫で越冬する
食草はエノキなどのニレ科 シダレヤナギなどのヤナギ科など

ホシベニカミキリ

2015-06-01 | 虫類


真っ赤な体に黒点を星に見立ててホシベニカミキリ
都心の公園にもこんな虫がいると嬉しくなる

カミキリムシの仲間(カミキリムシ科)は日本では約900種が知られている
幼虫は主に木材 成虫は樹液 木材 花粉等を採食する

ホシベニカミキリのメスは古い枝の皮を長円形に齧り取り その中に数個の小さく深い噛み傷をつけ 一個ずつ卵を産み付ける
幼虫はこの生木の中で材を食べ進んで育ち 2年目の秋に蛹化して成虫になるが その年の冬はそのまま木の中で過ごし 3年目の初夏に出て来る