トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

キビタキ

2017-04-15 | 野鳥


ツバメがすいすい飛び回り夏鳥の季節がやって来た
都心の公園でキビタキが見られた

夏鳥 先島諸島では留鳥
渡りの時期には市街地の公園などでも見られる
平地から山地の林に居て 林内の枝に垂直に止まり葉や枝の昆虫類クモ類を食べる 空中採食もする

オスは黒色の上面と鮮黄色の下面でキビタキ(黄鶲) 
メスは全体にオリーブ褐色
出会うのがとても楽しみな美しい鳥
全長14cm

アトリ

2017-04-14 | 野鳥


この冬中 8年ぶりの大群が来て楽しませてもらったアトリも すっかり小群れになり淋しい限りだ
木の枝にとまっている群れは3月のもの
冬鳥で昔から大群れを作る鳥として知られ 名前も「集まる鳥」が略されて「あつとり」「あっとり」と変化してアトリに落ち着いたと言われている

アトリ科の鳥は世界で120種ほどいるが 狭い意味でのアトリの仲間(アトリ亜科)は たったの3種で日本ではアトリだけ
 カワラヒワ ベニマシコ イスカなどはヒワの仲間アトリ科ヒワ亜科という

地上や木の枝先にぶら下がったりして 草木の種子を食べる
冬羽は雌雄ともに淡色で 夏羽のオスは頭が黒くなる
全長16cmでスズメより大きい

カリンの花

2017-04-13 | 樹木 草花


賑やかな桜の陰でひっそり咲く感じのカリンの花
バラ科ボケ属の落葉高木 大きいものは10mにもなる
ボケの仲間でそう言われれば花も実もボケっぽい
中国原産で平安の頃には渡来していたと言われる

樹皮がうろこ状に剥がれ特徴的
花は4~5月 短枝の先に3cmの淡紅色で上品な感じに咲く
両性花と雄花が混在して咲き 雄花には花柱が無い 両性花は雄しべの中央に花柱が5個ある

果実はナシ状果 10㎝程の楕円形で秋に黄色に熟し良い香りがする
毎年机の上に置いて香りを楽しむが 残念なことに硬くてガリガリの上渋い
果実酒 ジャムにするとよいと言われるが作ったことは無い
陰干ししたものを咳止めに使うと良いと言う 飴にしたものはよく口にする

ウグイスカグラとミヤマウグイスカグラ

2017-04-12 | 樹木 草花


日本固有種のウグイスカグラ(左の写真)とミヤマウグイスカグラ(右)が咲いていた
スイカズラ科の山野の日当たりの良い所に生える落葉低木
よく分枝して茂りたかさ2mほどになる

花は4~5月に枝先の葉腋に1~2cmの細い花柄を出し 淡紅色に咲く
花冠は漏斗状で先は5裂し裂片は平開する
2種を比べると各部の形態は同じだが ミヤマウグイスカグラの方が各部に腺毛が多い

果実は1㎝程の楕円形で6月頃に赤く熟す
甘みがあり美味しい 実もミヤマウグイスカグラの方が腺毛が目立つ

アカクラゲ

2017-04-11 | 小動物 他


水辺にユラユラしていたアカクラゲをバケツにゲット
傘に朝日の光のような模様が16個 囲む赤い線が32本ありとても綺麗だ
触るとフニュフニュの寒天質で柔らかい

触手は濃褐色で普通は40本 1m以上に伸びてうっかり刺されると毒は強くかなり痛いそうだ
乾燥すると毒を持った刺糸が舞い上がり くしゃみを引き起こすので「ハクションクラゲ」の別名もある
日本近海の北海道以南に分布している
傘の直径は10cm程 主には動物プランクトンを食べる
クラゲは目が無いので「暗い義」とされ名前になった

ミヤコドリ

2017-04-10 | 野鳥


その昔はめったに見られず会えたら超ラッキーだったのだが 最近は増えて普通に見られるようになった
この日も300羽ほどが堤防の上で汐待していた

冬鳥 東北地方以北では旅鳥 稀に越夏する
海岸の潮の満ち干のある場所に生息し 潮が引くと中州や岩場から飛んできて採食を始める
縦に扁平な特異な嘴で 2枚貝をこじ開けたり 岩に張り付いた貝を剥がして食べる
カニやシャコ ゴカイなども食べる

雌雄同色 頭部 首 体の上面は黒色 赤色で長い嘴と特徴的な鳥
チドリ目ミヤコドリ科の鳥で 日本ではミヤコドリ科はミヤコドリ1種
全長45㎝

ハチノスタケ

2017-04-09 | キノコ


キノコの傘の役割は 大切な胞子を作るヒダを守ること
ヒダを濡らさないよう 胞子がうまく気流に乗ってくれるように ヒダを支えて広げているのが傘の役目
傘の裏を見ると ヒダが密のもの疎のもの 分岐するものしないもの ヒダではなく管孔になっているものなど様々

春から秋にかけて倒木や切り株上に現れる腐生菌
子実体は有柄型 傘は平らで柄が側生する
裏側は管孔で 大きく顕著なハチの巣状

シダレザクラ

2017-04-08 | 樹木 草花


シダレザクラはエドヒガンのうち細い枝が枝垂れるものを言う
それ以外はエドヒガンと同じだが 優美な風情から古くから栽培され色々なクローンがあり 花の色や大きさに変化が多い
春風にユラユラとたなびく姿は風情がある

ハクベニシダレ(白色) ウスベニシダレ(淡紅色) ベニシダレ(紅色) ヤエベニシダレ(紅色八重)などに分類される
栽培品種では 雨情枝垂(野口雨情に因む) 盛岡枝垂(オオシマとの雑種で盛岡市龍谷寺のものは国の天然記念物) 枝垂染井吉野 等々

枝垂れる理由:サクラ等被子植物の枝は上半分が発達し引っ張る形(引っ張りあて材と言う)で支えられている
枝垂桜は上側と下側で差がない 引っ張りあて材が発達していないので枝垂れてしまう 植物ホルモンの「ジベレリン」を処理すると引っ張りあて材が発達して枝垂れなくなる

ミスミソウの花

2017-04-07 | 樹木 草花


落葉に埋もれている小さな花ミスミソウが有った

キンポウゲ科の落葉樹林内に生える常緑の多年草
葉が隠れて見えないが葉の先が尖ったのがミスミソウ 葉の先が丸く州浜の紋に似たのをスハマソウと呼んでいる
但し中間型があり判断が難しいこともある
ミスミソウの品種で全体が大きいものはオオミスミソウと呼ばれている

葉は根生し長柄があり 葉身は3裂し先は尖る
花は3~4月に1~1.5cmの大きさで 花弁状の萼片は6~10個ある
本州中部地方以西と九州に分布している

ハチジョウキブシの花

2017-04-06 | 樹木 草花
  

ハチジョウキブシの長い花序が垂れ下がっていた
キブシは地域的な変異が大きく ナンバンキブシ(大隅半島)エノシマキブシ ナガバキブシ(八丈島)その他いろいろな名前のキブシがある
中でもハチジョウキブシは花序が長く花も大きい

キブシ科でキブシ属1属のみからなる落葉低木 雑木林や林縁などに生え日陰と湿り気を好む
日本固有種

花は雌雄別株で3~4月に咲き 雄花序は長く花は淡黄色 雌花序は短く花は淡黄緑色
花弁は4個 萼片も4個で内側の2個大きく花弁状 外側の2個は小さい
真ん中の写真が雄花 右が雌花で雄しべは退化して短い

目黒川のお花見

2017-04-05 | 樹木 草花
 

あちこちでソメイヨシノが満開の情報
今年は目黒川のサクラとついでに近くの目黒不動に行ってきた
もう2~30年も前に 行人坂の下のこの橋から見た目黒川は 水が底にチロチロ流れる程度だった気がするが いまはかなりの大きさの花見船が行き交っていた
目黒不動では満開のソメイヨシノが見事だった

ソメイヨシノは最も広く栽培されている現代の桜の代表品種
江戸時代に染井村(豊島区)でエドヒガンとオオシマザクラの系統の品種が関与して誕生したとされ 吉野桜の名前で売り出されたが 明治33年出版の雑誌の論文で初めてソメイヨシノ(染井吉野)という和名がつけられた
いまだに親は確定していない 

接ぎ木などで増やしたクローンで 同じ環境の木は同時に咲き散る
散り際の見事さが日本人の気質に合ったようで 明治の時期の学校設立には校庭に桜を植えるよう指導されるようなこともあり 日本中に広がり今や北海道の南部から九州まで広がって 毎年開花日やら 桜前線やら賑わっている

実は1cmほどの核果で5~6月頃に黒く熟す 味は苦くて不味い
ただめったに結実しない

散る桜 残る桜も 散る桜(良寛)
世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし(在原業平)

オカヨシガモ

2017-04-04 | 野鳥


今日は24節気の清明 清浄明潔の略で生き生きとして清らかな季節

オカヨシガモのペアーがお互いにぐるぐる回って求愛ディスプレイ

冬鳥 もう北帰行が始まっているのにノンビリカップルだ
北海道では少数が繁殖している

海岸 干潟でも見るが湖沼 河川で見ることが多い
逆立ちすると嘴が水底に着くくらいの浅い所で 水面給餌 逆立ち採食 夜は水田や湿地で水草やイネ科の草の実を食べる
オスは嘴が黒 胸は灰色と黒褐色の小紋模様
メスの嘴は淡橙色で黒斑が不規則にある
地味色のカモだが良く見ると胸のあたりの細かい模様が素敵で 数の少ないこともあり人気がある
大きさは50cm

オオジュリン

2017-04-03 | 野鳥


冬の時期の地鳴き チュイーン がオオジュリン(大寿林)の名前の由来

留鳥又は漂鳥で秋田 青森 北海道で繁殖し冬の時期には暖地に移動する
平地の湿原等に棲みアシ原など草丈の高い草原を好む
越冬地ではアシ原に居て茎から茎へ異動しながら 嘴でアシの葉鞘を剥がしたり茎を割って中のカイガラムシ類などを採食する

夏にはオスは頭部が黒色になるが 冬の時期には頭部は褐色で雌とよく似ている
おおきさは16cm

イソヒヨドリ

2017-04-02 | 野鳥


海岸の岩場に住むヒヨドリに似た鳥の意味
ヒヨドリの仲間ではなくヒタキ科の鳥

留鳥又は漂鳥で海岸の岩場や河川に居る
繁殖期以外は一羽で生活し縄張りを持つ
尾羽をゆっくり動かしながら獲物を探す
昆虫類 甲殻類 トカゲ フナムシなどを捕らえる

オスは頭から胸と上面が青色 腹から下尾筒はレンガ色
メスは上面が灰褐色 喉から下尾筒は淡い黄褐色で鱗模様になっている
大きさ23cm

ヒトリシズカの花

2017-04-01 | 樹木 草花


白く清楚な花を静御前に例えた
ヒトリは普通は花穂が一個付くから

山野の林内や草地に生える20cmほどのセンリョウ科の多年草
茎には節があり 2対の対生している葉を付けるが輪生しているように見える

葉が伸び切る前に葉の中心から白い花穂を出す
変わった植物で萼も花弁もない
一個の花はオシベ3個と雌しべ1個
白く長く見えるのは雄しべの花糸で緑色の子房の横腹についている
外側の2個の雄しべの根元に黄色の葯があり 中央の雄しべには葯が無い