いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

義援金の行き先(目的地)。 destination of contribution

2011-04-06 19:36:55 | 日記
 (1)やはり懸念されたことが起きている。震災義援金(contribution of earthquake disaster)、集める目的は誰ひとりとして疑念も持ちようもなく問題もなくて、各地で組織、団体、有志らがそれぞれに善意から、善意を集めるだけ集めている。
 どこかが調整、整理、統合しなければ、その「行方(destination)」も心配になる程のすさまじさだ。

 政府がようやく国内外義援金受付窓口を設置した。「戦後はじめて」とのんきなことを言っている場合でも状況でもないのだから、もっと迅速な対応が必要であった。前代未聞の大震災では、政府が各種義援金受付のコントロールタワーとなって実態掌握、指針、方針、善意活用設計をまず先駆けて示すべきである。
 ようやくではあるが政府が国内外義援金の受付窓口を設定したことで、ひとまずおびただしくひろがった善意の整理統合はつくのではないのか。

 (2)そこで、今度は集まった義援金の配分先、配分額が決まらずに義援金が「宙に浮いたまま」だと言う。懸念されていたことで本ブログでもそのための事前対策を指摘した。今のところ義援金は、地方自治体や多く寄せられる日赤などが中心となった「義援金配分委員会」が公平、公正を期して配分基準、方法、支給手続きを決める。

 そして政府、厚労省は、配分方法のための組織を立ち上げて検討を始めるという。現状を見て、環境を整備する「迅速」を要する課題に対する取組みとしては随分と「後手」に回ったのんきな対応だ。少しでも早くにとの国民の投資の善意が善意として活かされない。「義援金配分委員会」も政府の方針、指針待ちの状況だ。

 (3)受け皿の地方自治体も壊滅的なダメージを負ったところもあり、総じて地方自治行政が機能していない中では、政府が責任をもって義援金配分支給の方針、基準、方法、手続きを設計して準備して、迅速に社会に発信して国民の投資者の安心と期待と善意に応えるしかないはずだ。

 (4)公平で公正な義援金の活用には、被災地での被害実態の全容の掌握は欠かせない。福島原発事故の計りしれない、今も終息のメドもない被害拡大影響もあって、全容の掌握には時間を要する。

 「個人」に対する義援金のとりあえずの一律による配分支給が焦点となっているが、全容が不透明の段階では必ずしも適切な方法とは言えない。被災自治体では、一律支給は余りに被害実態無視で公平性、必要性を欠くと受け取りを拒否したところもある。

 (5)今は被災者個人にではなくて、被災者を「組織的」に支える「総合支援対策費」に義援金配分支給の重点をシフトして、まずは被災者を支える自治体行政機能の強化回復をはかるべきだ。

 被災者個人には、避難所運営、生活支援の改善などを通して「組織的・総合的」なものへの義援金支援からに重点をシフトしておいて、被害実態の全容解明を急いでから被害に「見合った」公平で公正な「個人」への義援金配分支援を始めても、これは遅いことはない。

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