いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

胸をはって本当のことを。 throwing out your chest,report the truth

2011-04-19 19:26:39 | 日記
 (1)政府内閣関係者が東日本大震災の被災地、とりわけ原発被害の影響が深刻な福島を訪れるたびに、被災者、自治体関係者には「頭」が上がらない。ひたすら謝罪の連続だ。政府内閣には、胸をはって本当のこと言いたいこと(または言ったこと)もあるのではないのか(throwing out your chest and report the truth)。非常時の対応が機能しなくて、本当のことを言えない風潮が政府内閣の中にもあってはいけない。

 被災地では、政府内閣への不信感が根強い。東日本大震災に関する政府の発信するデータに60%近くが不信感(または信用しない)を持っている。(世論調査データ)
 政府内閣の発表する情報提供(発信)が「あたり障(さわ)りのない」どうにでも都合よく解釈できる責任回避型のデータ開示に終始してきたから、被災地で本当に知りたい、役に立つ情報が届かない。

 放射線量の漏えい、拡散で「直ちに人体、健康には影響する範囲でない」とか、原発事故への避難区域、屋内待機区域を設定してみたりして、被災者の「どう行動したらいいのか」の不満と不自由を増長しておいて、さらに計画的でない「計画的避難区域」まで持ち出して、被災地に混乱と不信をもたらす有り様だ。

 (2)そこへ、さらに始末の悪いことにこれらの区域の設定、指定の段階的解除について、原発事故の収束の見込み、見通しも先行き不透明の中で、「ありうる」という希望的観測を発信当事者として述べる無神経さだ。勢い、地元、自治体の根拠のない「期待」は増すばかりだ。
 被災地、被災者にとっては、政府内閣発信の不自由、不親切な区域の設定、指定の精度に疑問が募(つの)るばかりで、さらに過剰な根拠のない期待感は後戻りできない混乱を招いて政府内閣の手足を自ら縛(しば)るように、危機管理の制御を不能にするリスクだ。

 (3)震災初動からの政府内閣のあたり障りのない責任回避型の取組み、データ開示が、原発事故の拡大により復旧、復興計画が長引く結果、場当たり的な都合主義を重ねて適切な対応、情報開示に躊躇(ちゅうちょ)するブレーキスパイラル(brake spiral)の深みにはまっている。

 被災地、自治体は、被災者の生活第一、原状回復優先でその要求量は多様で多種にわたり、唯我、独自的なものになりがちなのは仕方のない危機意識の中で、政府内閣は地元にはいまだに不利益でも本当に「伝えたい」こと、「伝えるべき」核心の情報、データ、指示に躊躇、遠慮、配慮のブレーキスパイラルに落ち入ってはならない。

 (4)国民の安全、生命、生活の保障のためにとった過剰であってもその政府内閣の「措置」なら、それを「解除」する条件、環境については「根拠」のある見通し、見込みを提示して、安易に制御不能な根拠のない行政発信サービスは避けるべきだ。
 もちろん、その前に政府内閣は復旧、復興、原状回復をプライオウリティ(priority)に努力すべきなのは言うまでもない。

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