いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

マンデラ氏の95年。 mr. mandela in 95'th years

2013-12-07 19:32:47 | 日記
 (1)アフリカ大陸が平和になれば、世界平和は確実に現実なものになると書いた。アフリカの現実は平和に近づくこともなく、地域、民族紛争、国際テロ闘争に明け暮れる歴史が続く。

 日本から遠く離れたアフリカ大陸は、確実に都市部は近代化が進み豊富な天然資源、金、銀鉱物の産出大陸で、かっては欧州の植民地支配を受け現在も世界の先進国、新興国からの開発投資対象となっている。
 
 (2)豊富な資源、資金力に安い労働力で高い経済格差問題が紛争の絶えない大きな要因のひとつだ。広大な土地に自然、野生が残されてこの世のパラダイス、ホリゾンタル(horizontal)、山の頂に日の出、夕日が美しく、野生動物が自然に生息する絶景が楽しめるところでもあり、一度は訪れてみたい大陸でもある。

 (3)そんな明暗織りなすアフリカ大陸でも最南端に位置する南アフリカは、長い間国民人口比率の極めて低い一部の白人層が政治、経済、大多数の黒人層を完全支配して、アパルトヘイト(人種隔離)政策を国是(these)としたアフリカ大陸を象徴する国だ。
 遠い日本からは具体的に想像も理解もできない社会構造であり、歴史であり、広い世界観の中での極めて特殊な例示のひとつとして強烈に映っていたものだ。

 (4)そんな南アフリカで驚がくを覚えた事件がある。ネルソン・マンデラ氏の名前である。南アフリカ黒人初の弁護士出身で人種差別アパルトヘイト政策反対、撤廃の運動に身を投じ、44才(62年)で当時の白人政権に逮捕されて終身刑を言い渡され、その後27年半にわたって孤島などでの獄中生活を送り、ようやく人種平等、人権尊重の国際世論の高まりの中で90年に獄中生活から釈放された時は70才を過ぎていた。(年表は報道参照)

 (5)通常なら身体的、精神的苦痛、ストレス、消耗は絶望、限界を超えて廃人状態でもおかしくないところを、映像で見るマンデラ氏は落ち着いた融和な元気な笑顔で群衆に迎えられていた。

 どういう精神力、信念の持ち主なのかと驚がくさせられたものだ。圧倒的な黒人層の支持、尊敬、信頼、期待を背景に政治組織の議長に就任して選挙で大勝し、94年には南アフリカ大統領に選出された。

 (6)正にごく一部の白人層が完全支配する南アフリカに黒人大統領として人種融合、和解を目指した信念、信条、理念の歴史には驚たんさせられる。
 マンデラ氏は波乱万丈の95年の歴史、人生(mr. mandela in 95'th years)を今月5日に閉じた。

 報道によると南アフリカはマンデラ大統領登場後も経済格差は解消されずに貧困層の不満は高く、社会暴力、凶悪犯罪の発生率は高いといわれる。

 (7)アフリカはそして世界はマンデラ氏の「生きざま」に「何」を学んだのだろうか。
 95年の人生にわたる人種平等、人権尊重、世界平和へのあくなき希望を失わない執念、信条、信念の日々が見事で、忘れることができない。
 

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