いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

自衛隊いじめと変化変異。 tease and mutation in the self defense forces

2014-09-02 19:57:05 | 日記
 (1)安倍首相は憲法改正をして自衛隊を国防軍と改称(改組)する政治理念を表明している。自衛隊はすでに海外からは規模、能力から軍隊と見られている。
 国内的にも自衛隊の役割、存在、能力が勝手に政治的にひとり歩きして拡大して、平和憲法の理念と合致しなくなっているのが実情だ。

 すでに国連PKO平和活動目的で自衛隊の海外、戦争地域への派遣を進め、今また憲法解釈変更とかで集団的自衛権の行使で同盟国の戦争に共同参加することを閣議決定した。限定的とか言いながら同盟国の戦争に共同参加するということは、理念上、定義上、戦力(war potential)としての軍隊ということだ。

 (2)その軍隊としての自衛隊内で「いじめ(tease)」自殺がくり返されている。長期航海する護衛艦内で指導名目で「頭を殴るなどの暴行をくり返した」(報道)結果、行き場のない隊員は元上司に相談後も「いじめ」がなくならずに自殺(報道)に追い込まれたものだ。

 行き場の限られた艦船の中は一般社会や常識、通念、人間からも隔離された閉鎖社会そのものだ。起きていることの実態がわからない。

 (3)軍隊、自衛隊組織そのものも国家機密、使命に守られて内部など理解することなどできない不気味な存在、閉鎖社会だ。
 平和憲法下で国際紛争を解決する手段としての戦力を保持せず、交戦権を有しない中での、個別的自衛権行使のための近代的防衛組織としての自衛隊の任務、役割、存在について定義と理念が「憲法解釈上」これまで示されてきたが、内部は必ずしもそうではなかったのだ。

 (4)三島由紀夫はすでに自衛隊の存在はあきらかに憲法違反だとして、国を守るべく自衛隊が憲法違反という矛盾、不整合、不誠実を改正すべく70年11月に自衛隊に乗り込んで決起クーデターをうながしたが、当時の隊員からは相手にされずに自決した。

 当時は自衛隊員にも良識、判断、自制があったともみられる現象だと理解していた。三島由紀夫の行動は支持できるものではなかったが、当時の自衛隊の存在を単純明快に示して問題提起したことは意義があった。

 (5)あれから44年、自衛隊は紛争地、戦争地への海外派遣も進められ、自衛隊現場トップの中には論文発表で公然と政府方針を批判するもの(罷免)まであらわれて、組織的変化がみられる。非常に危険な傾向で、内部が見通せない閉鎖性もあわせて異様にも映ったものだ。

 「いきすぎた指導」の「いじめ」が、その「変化」の中で宿命として自覚を持たなければとの負担になった結果なのか、はたまた規律崩壊の無法地帯にすぎないのか全容解明が求められる。

 (6)今ではさらに安倍政権による国防軍化構想で、その使命、役割、任務は国民のあずかりしらぬところで名目上も軍隊化する。
 自衛隊内部で何が行われて変化、変異(mutation)してきているのか、注視、監視が欠かせない。

 集団的自衛権の行使も、担(にな)う自衛隊の人材確保が課題、難題で苦労するだろう。

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