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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

景気回復の実感なし92%。 we have no realization to become prosperous

2014-09-05 19:47:33 | 日記
 (1)今年4月の消費税8%引き上げの影響による景気対策に賃上げは欠かせないと、政府が率先して経済界代表との合同会議を設けて圧力をかけて要請して何とか実現させた。

 賃上げ効果は消費税8%引き上げによる経済、景気落ち込みに一定の消費回復の歯止め効果はみられたが、実態は賃金は上がっても物価も上がって国民生活の実感としては代わり映えのしないもの(we have no realization to become prosperous)で、現実は消費支出はマイナス減退し、4~6月期のGDPは前期比6.8%減と東日本大震災以来(報道)の落ち込みとなった。

 (2)内閣改造を受けてのメディアによる世論調査では、この1年8か月の安倍政権で暮らし向きは良くなったとするものが5%で、悪くなった30%、変わらない62%に大きく引き離された結果となった。

 1年8か月で日銀の大胆な金融緩和策による円安株高効果で企業業績は右肩上がりの一気回復をみせたが、大企業、経済界寄りの重点政策は国民生活には届いていない実情だ。政策最高責任者の安倍首相も経済回復は国民全般には浸透していないと認めている。

 (3)暮らし向きが変わらない62%の高さにわずかに賃上げ効果がみられるが、1年8か月前は円高株安のデフレ不況を引きずっていたわけだから、良くなった5%、変わらない62%はアベノミクスも効果性は安倍首相、政府が宣伝するほどのものとはなっていない。

 日銀も「昨年4月の予想より成長率が下振れした」(報道)と認めて、増税による実質所得の減少を要因にあげた。

 (4)さらに誤算は、円安の中で輸出が伸びずに赤字化している特殊事情だ。企業は為替変動影響対策として生産拠点を海外に移行しており、円安でも輸出が回復せずに国内雇用環境も先行き不透明感が強い。

 日銀は来年10月の消費税10%引き上げをそうならないことの金融不安を警戒して予定通り(法律施行)確実に実行するよう希望しているが、経済原理はアベノミクス、賃上げでも増税で国民経済、景気は減速しており、来年10月の消費税10%引き上げに対しては68%が反対(賛成25%)しており、1年先きに経済、景気が好転している可能性は極めて薄いと見るのが市場の観測であり普通の見方だ。

 (5)安倍第2次改造内閣の支持率は47%と横ばいでまだ比較高いが、しかし改造内閣の主要政策成長戦略である地方創生、女性活用への期待感は感じられないものだ。
 国民のこの内閣新体制への警戒感、期待感の薄さは、経済、景気回復感に水を差して影響を及ぼすものだ。

 来年10月の消費税10%引き上げは実行すればしたで国内経済、国民生活にマイナス効果となり、しなければしないで社会保障、医療財源、国際的な金融不安を招きむずかしい決断となるだろう。

 (6)安倍政権としてはこれまで積極的に取り組んでこなかった財政健全化政策に向けて、1000兆円を超える累積国家財政赤字の将来にわたる解消プログラムを策定して、年度末の来年度予算編成方針に盛り込むことが必要だ。

 累積国家財政赤字はいつ、誰が、どれだけ負担するのか、公平、公正負担の原則だ。

 (7)秋には北朝鮮拉致問題の調査報告に沖縄県知事選と大きな政治課題の動きもあり、結果次第で政治、政局(political situation)にも大きな影響が考えられて、それらも消費税10%判断に影響していくのではないのか。

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