一昨々日、今年初のライブに行って来ました
Emeraldのリリースパーティを観に新代田へ。
実はこの日は他にも2公演ほどどうしても観たい公演があって、
正直結構悩んでたんですけど、でもやっぱり自分はナカノヨウスケさんの音楽が大好きで、
ナカノさんの新バンドであるEmeraldの初のアルバムのレコ発・・・って考えたらどうしてもこの公演に行きたかったんですね
あと単純にアルバム「Nostalgical Parade」を愛聴しているので全曲披露の機会を逃したくなかったのでした。
正に冬の公演らしく、あったかさと切なさが胸に沁み渡る常にジーンと来るような一夜だったかと思います
各バンド共バンド演奏のノリの良さが(曲によっては)ハンパなくて、
意外に踊れたりノれたりもしたのもプラスだったかと
お陰で今日は微妙に筋肉痛気味でした(笑
愛情たっぷりの夜を、どうもありがとうございました。
◆sleepy.ab
活動歴的には既にベテランのポジションではありますが、
実は生で観るのはこの日が初めてでした。
ただ、“良い”のはもう観る前から分かってたんで初めてとかそういうのは割とどうでもよかったんですけど
その期待通りに・・・いや、期待以上にジーンと来るステージングを披露してくれたなあ、って
そんな風に感じました。
まず、あの声がヤバかったですね(笑
細かく強弱が付いてる類のセンシティブでありながら時にパワフルな歌声は常に気持ち良かったです
いつも心に感じているナイーブな部分を拾い上げてくれるような優しくも逞しいボーカルが特に印象に残りました
かと思えば、不穏な音像が刺激的な楽曲があったり疾走感すらも感じられるロックナンバーがあったりと
パブリックイメージとは違ったアプローチが多々あったのも初見にとっては凄く面白かったです
なんというか、慈しみと憎しみが同時に鳴っているような感じが独特で引き込まれました
これもまたイメージでしかなかったんですけど、そんなに喋らなさそう~って思ってたら
MCが結構面白くて(笑 sleepy.abは札幌のバンドなんですが、除雪作業の為飛行機が4~5時間出発が遅れた話や
東京に着いて成山さんが蒲田周辺でご飯を取ろうとしたら良い店がなくて結局2時間歩いてモスバーガーに行った話など
結構フランクに、ツッコミも入りながら展開されてて思いの他笑いが起きてたのが凄く良かったですね
「冬に北海道のバンド呼んじゃダメですよね・・・」と楽屋で言われたらしく
「ダメじゃないけど!(笑)」ってステージ上でアンサーを送ってたのも面白かった
そんな成山さんはEmeraldの新譜がとても良かった、刺激を受けた~って類の話もされていてそれもまた良い雰囲気にしてくれたなあ、って思います。
曲目としては「雪中花」「メロウ」「Scene」「24」などを披露されてましたが、
その独特できっちり沁み渡るsleepy.abならではの作中観にすっかり骨抜きにされた1時間でした
全体的にエレキギターの音量が強めだったのも心地良く素直にまた観たいな。って思えるステージだったかと。
余談ですが、観てる最中に「ロストインタイムとツーマンしたら面白そうだな~」ってふと感じてたら
その後ライブ告知で「ロストインタイムってバンドとライブします」って宣言されたので(!)驚き&興奮しました
また近い内に観れたら、と思います。最高でした。
◆Emerald
1.Nostalgical Parade
2.Brush
3.新曲
4.もういいよ
5.フラニーの像意
6.トランスフォーム(新曲・表記不明)
7.Cryin'Climbing
8.メロディ
9.Summer Youth
10.ふれたい光
アンコール
11.TONIGHT
12.This World
アンコール2
13.光と言葉
この日のナカノさんはとても楽しそうでした
そんでもってキラキラしてました
その姿を観て無性にジーンと来たりもしてたんですけど、バンドとしても如実にみずみずしく進化されてるのが伝わって来て
その点でも堪らなかったですね 何が進化してるのか、と書けばそれは一体感と神妙なテイストをより深く出せる表現力、です。
一曲目は新譜の表題曲にもなっている「Nostalgical Parade」、「涙目で笑おう」って歌詞に涙線刺激されつつ
壮大かつ哀愁漂う作中観が上手い具合に響いていて素敵だったと思います
ナカノさんの歌の力も十二分に味わいつつ.
「Brush」で一気に弾ける会場の雰囲気、基本的にお客さんは体を揺らしながら聴くだけですがそのゆったりとした盛り上がりも良かったかな~、と
この曲ではポエトリーリーディングの途中に挟まれるキーボードの美しい音色が絶妙でとても心地良かった
僕達が歩いていくのは輝かしい未来でも
美しい世界平和でもなく
この部分が印象に残りました。サビの解放感もまた素敵で気分を正しく上げてもらった。
深く歌声が沁み渡る、音源化が待ち遠しい新曲(ムーンリバーって繰り返す曲)を披露されて
こっちもまだ未音源化、新宿MARZのライブでも一度聴いていた「もういいよ」とアルバムに入ってない曲を大判振る舞い
これまた物凄い気持ち良い感触を味わいつつ大好きな「フラニーの像意」、この日は 期待は空に浮かんでる 頼りないもの ってフレーズが特に響きました
そう、期待ほど形が不安定で頼りないものもないですよね・・・って思いつつ
ディープなバラッド新曲「トランスフォーム」(表記不明)で更に哀愁帯びる心情を表現
そしてこれまた新譜の中で特に大好きな「Cryin'Climbing」はもう最高でした
誰もが泣きながら登る 階段を
なんてことないって顔して 笑って
とても繊細に、心を込めて歌ってくれたお陰で
かなり涙線揺さぶられつつ、同時に勇気もちゃんと伝わって来た
ナイーブでありながらある種のパワーも感じられるような好演に仕上がってたかと
アルバムでも特に繰り返し聴いている一曲なのでこの曲演奏してくれて本当嬉しかったです
「泣きながら登る」って表現が素晴らしいですよね。
深淵にも似た空気感でシリアスに歌われる「メロディ」の静かな迫力に息を飲みつつ、
キラーチューン「Summer Youth」はあのビビッドなバンドサウンドを生で聴けるだけで嬉しかったし
ステージ上のメンバーもキラキラしつつも儚い雰囲気を表現されていてとても素敵でした
超クリアなギターサウンドを間近で聴けた事にも感動。めっちゃキレイな音だった。
最後は「ふれたい光」だったんだけど、音源よりもアップテンポなアレンジで本編の終わりにはピッタリな選曲だったかと
音源ではスローバラッド調の一曲ですがライブでは跳ねるようなビートが印象的で明るい気持ちになれましたね。
アンコールではまず「TONIGHT」だったんですがこれが凄かった!
音源以上にガッチリとした逞しいアンサンブル、疾走感、浮遊感を携えて
慈しみ要素たっぷりの魂まで癒されるような鳥肌もののロックンロールを披露されてました
バッキバキのリズム隊に情感たっぷりのギター、その上で精一杯の“柔らかさ”を伝えるナカノさんのヴォーカル
新譜の中では一番ライブで化けた曲なんじゃないかなあ・・・と感じつつ何かとへこみ気味な自分の心に溶けていくような絶品ナンバーでした。
こういう「許し」のテーマが感じられる曲大好きだなあ、と。
深く深くしみじみと響き渡る「This World」の作中観を味わいつくして、さあ終わりかなと思いつつ拍手してたらはけてものの数十秒でメンバー再登場
「拍手してる人、いる!」と言って「サービス過多ですが」とダブルアンコールやってくれました
最後に披露されたのは「言葉と光」、初のフルアルバムのレコ発に相応しい元気一杯で弾けるようなロックナンバー
サビのメロディがとっても良い曲で最後まで心地良いライブだったなあ・・・と思います
この曲でもすっごく楽しそうに歌うナカノさんの姿がこの日のライブがいかに良かったか、を物語っていましたね
素敵な夜を、ありがとうございました。
冬に観るライブに相応しく、慈しみに長けた2人のボーカルを擁する2バンドをたっぷりと感じる事が出来て、
お初にも関わらずすっごい気持ち良く観れたsleepy.ab、そして大好きな曲をバンバン演ってくれたEmeraldの心地良さに包まれて
最終的にはとても温かい感情が胸の中に生まれてそれを持ちかえる事が出来たような、そういう夜だったと思います
sleepy.abも絶対また観たいですし、Emeraldもまたツーマンやワンマン等でたっぷりと感じたいなあ、と
個人的ハイライトは「TONIGHT」次いで「Cryin'Climbing」でした。哀愁も慈しみも、しっかりと感じ取れた。
そして改めてファーストアルバム発売おめでとうございました。
感想も書いてるので、そちらも是非。