サブカルチャーマシンガン

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二刀流への挑戦。/アクタージュ act-age scene100「ロードショー」 

2020-02-10 | アクタージュ
これはこれでキレイですが。








そもそも、千世子が夜凪ちゃんの真似をする・・・という時点で無理があった
墨字さんも首を傾げていたように、それでは元々の千世子の良さが消えてしまうし、
何よりも夜凪ちゃんの劣化バージョンに成りかねない、、、という事なんですよね
でも、
だからと言って小手先の見栄えの良い芝居をしてるだけじゃ夜凪ちゃんを超えられないのもまた事実
千世子は、「本物」を知ってしまったからこそ、もう「創り物」の自分に耐えられなくなった
偶像としては勝(まさ)っていても、役者としては完敗な現状を無視出来なかった
それは以前の感想(scene68)でも記述した通り、
アイドルがアイドルを脱皮する瞬間が「今」なんでしょう。







ただ、
偶像・・・と一口に言っても、
千世子が創り上げて来たものだって正直大したもんだと思う
見た目も仕草も完璧に着飾って、自分のキャラクターをセルフプロデュースして、
誰もに愛される「素敵な女の子」の役割を100%で演じ切っている・・・
それはそれで一種の才能であり、
例え美人であったとしてもそう簡単に出来うる事ではない
それは、阿良也も墨字さんもしっかりと認めている
千世子には、
他人を惹き付ける確固たるポピュラリティがある、、、それもまた一つの真実だと思う。







そこから導き出された答えは、
「千世子のまま夜凪ちゃんみたいになる。」というものだった
要するに、完璧な美少女を演じつつ、デスアイランドで見せた(魅せた)ような意外性のある表情・・・
つまり、本音が零れたような演技を織り交ぜてポピュラリティもリアリティも両方手に入れる。という凄いアイディアだった
それは決して簡単なことではないと思うが、でも確かに「それ」をこの世で出来るのは千世子ぐらいしかいない
そう、それって完全に「千世子だけの世界」を作り上げられる手法だったりもするんですよね
何も、自分の武器を全部棄ててまで望んで誰かの劣化品になる必要性などない
むしろ、利用出来るものはとことんまで利用する、、、
奇しくも、
以前夜凪ちゃんが「私のまま天使みたいになる~」と公言したように、
千世子もまた「私のまま生花みたいになる。」というのが今週の内容だったんですね
ぶっちゃけ、個人的にも確かにそっちの方が勝てる率は高い気がするし、
何より千世子が千世子の全部を放棄してしまうのは淋しい気もしてたので・・・。
だって、「他人によく見られたい。」って気持ちも本音の一種であることには変わりないでしょう?
時折人間になりつつ、人形みたいに美しいものを魅せることが出来たら。。
それはもう千世子の完勝な気がします
それを覚悟した、
最後の千世子の表情が何より素晴らしい100話目でした。そしてそれが出来るなら、
「純粋に見てみたい。」そんな風にも感じてしまったのがまた見事というか、この漫画面白いな、というか。







千世子が、
「本物」になりたがってるのはもうずっと前から描かれて来てたので、
正直主人公と変わらないくらい感情移入してしまう自分が居て・・・
なんか、ストレートに応援したいし、
最初の登場時とはうってかわって気持ち泣けるキャラになったなあ。。と感動しております

アクタージュは今のジャンプで1番好きだし、哲学的なとこも参考になるし、、、と思ってたんですが、
泣ける漫画ではない、ってちょっと前までは思ってたりもしたんです
したら、98話でいきなり泣いてしまって、
アレは自分でもビックリしたんですよね
感想も泣きながら書いてたし・・・
なんで、
千世子が本当の意味合いで報われたらもしかしてまた泣くのでは・・・?という
そういう想いもあったりしますね。今週観ただけでも苦悩は伝わって来たし、
単なるサブキャラのエピソード~という事実では収まらない「何か」を見せてくれそうで、ワクワクしてます・・・!!