誰にも譲れない「好き」を。
最近ビデオで小学生の時に観ていたアニメ「きこちゃんすまいる」を観返している
その中でも特にお気に入りの話が今回紹介する「きこちゃんの宝物」である
(他にも大好きな話はいっぱいあるのだが)、
この話は、20年前のアニメなんですが
なんとなく今の時代にも通ずるメッセージ性、、、のようなものを含んでいるなー、と観ていて思ったので。
今は、正直な話「何かを好き」である事にすらツッコミや偏見が入ってしまう野暮で狭量な時代だと感じています
ぶっちゃけ「これが好き」と言っただけで勝手にカテゴライズされて批判の対象になってしまったり
何かが好きでお気に入りである事にそれ相応の理由を求められる時代になってしまった感がある
だけど、元来“好き”っていう感情は感覚的なものであって
そんな理屈を用意しなければ、いちいち事細かに説明しなければ分かってもらえないほど複雑なものでもないはず
この話できこちゃんがくまのぬいぐるみを大事にしていたのだって、特に絶対的な理由があった訳じゃない
ただ「好きだから好き」、
それくらい、
そんな感情くらい認められたって良いと思うのだ
何かを「好き」、というだけで「あーこの人はこんな人なのね」と勝手にカテゴライズされたり見下されたりするような現実もあるけれど
それを嫌いな人から攻撃されてしまうような悲しい現実もあるけれど、
正直な話「お前に何が分かる」って思います
あなたにとっては無価値なものでも、
わたしにとっては本当に大切なものなんだよ。と。
そういう訴えかけ、、、のようなものを(意図したかどうかは分かりませんが)感じるお話になっているんですね。
いつもこんな気分です(笑
もうボロボロになってツギハギだらけのくまのぬいぐるみを大切にしているきこちゃん
新しくてピカピカでデザインも更に進化したぬいぐるみよりもボロボロのぬいぐるみを大切にしているきこちゃん
お母さんお父さんにとっては、完全に「もう捨てるべきゴミ」としか思えないぬいぐるみでも
“きこちゃんにとっては”これからも大事にするべき、一緒に過ごすべき大切なぬいぐるみなのだ
誰にも理解してもらえないけれど、
それでも理屈じゃなく「好き」と思えるものを
そして、そんな感情を大切にして欲しい、、、とこんな時代だからこそ強く感じます。
また、そんな様子を観たお父さんの言葉がとても印象的でした
僕らにはただの汚れたぬいぐるみでも、
きこちゃんには思い出のいっぱい詰まった宝物なんだね。
想像力の欠如、という言葉がありますが
正にこういう事を常に念頭に置いてもらいたい。。と(個人的には)思います
僕にとっては無価値でも、
誰かにとっては思い出のたっぷり詰まった宝箱
だから、そんな「好き」という想いだけは否定しちゃいけないし、否定される理由なんてどこにも無いと思う
別に共有や馴れ合いが全てではないし、個々が個々で大事に思うものを想って、重なる部分で分かり合えばいい。
逆に考えれば重ならない部分があるほうが健全なのだ。と、この話を観ていると感じます
最後に優しい眼差しできこちゃんを見つめる両親の表情もこの話数の素晴らしさを物語っています
そんな自分には分からない他人の「好き」を、想像して理解する~という
表面上だけでは伝わらない大切なメッセージが込められているエピソードかな、と。
同時に、あなたが本当に「それ」を「好き」ならば、
きこちゃんのように何にも惑わされず、
他人が用意した幸せ(この話で言えば新しくてピカピカのぬいぐるみ)ではなく
自分が感じた本音を愚直に信じ続けていて欲しいなあ。。なんて風にも思います
両親にとってはさっさと捨てるべきゴミである事を分かっていながらも、
頑なに「このぬいぐるみが好き」と大切にし続けたきこちゃん
その様子を観ていると涙が出そうになる、、、と同時に
誰にも何にも惑わされず自分に正直に生きれる「強さ」がある子なんだな。。としみじみと感じます
その「揺ぎ無さ」は尊敬すべきであり、“しなやかな逞しさ”すら個人的には感じてしまいました
誰が何と言おうと、命を賭してまで自分の「好き」を貫き通せる強さ。
・・・あの、まだ幼稚園児なんですけどね(笑
でもなんか、このお話のきこちゃんを眺めてるといっつも「健気で純粋だなあ。。」って強く感じてしまうのです
そして大人になった今観ると、すっごく沁みる部分もあったり、やっぱり「きこちゃんすまいる」って面白いアニメだったんだなあ。。って今確かに思っています
いつまでも、大人になっても、きこちゃんにはきこちゃんの「好き」を大切にし続けて欲しいですね。
他人にとっては無価値でも、わたしにとっては本当に大切なもの。
そう思えるものこそ揺るがずに大切にしていって欲しいです。
そして、そういう様を観るのが俺は大好きなのでした。
にしてもこのきこちゃんってキャラ、本当に無口だし、素直じゃないし、かと思えば不器用に優しさも示すしで
正直カテゴライズが不可能なキャラクターだな~って観ていると思いますね
同時期の人気キャラのような“分かりやすさ”が無い分、
「これはこれで凄くオリジナルだなぁ。」と
感心しながら観返しています。
2016年にこんな事を書くのもアレですが、最近特にハマってるキャラクターの一人です。