先週の金曜日、恵比寿でモノノアワレとザゼンボーイズの対バンを観ました。
MONO NO AWAREが定期的に主催している対バンシリーズです。
個人的には単独公演しか行った事が無かったので、
対バンで観るのは初でしたね
それと、
ZAZEN BOYSに関して言えば
昨年の武道館以来の鑑賞でございました
あれは当時レポも書きましたけど、本当に集大成というか、
一つの金字塔というか・・・
しかも、多分10年以上ぶりに武道館のアリーナ席で観れたという事もあって
心にめちゃくちゃ残る至高の一夜でしたね。
それと、
以前音楽雑誌読んでて
向井秀徳さんが最近の若手バンドで好きなのはMONO NO AWARE〜みたいな事を言ってて、
それを考えると
結構相思相愛というか、
新旧オルタナの競演というか。
そんなワクワク感を抱えながら参加した公演でございました
では、以下。
●ZAZEN BOYS
1.Fureai
2.八方美人
3.ブルーサンダー
4.チャイコフスキーでよろしく
5.サンドペーパーざらざら
6.バラクーダ
7.HENTAI TERMINATED
8.HARD LlQUOR
9.半透明少女関係
10.YAKIIMO
11.乱土
12.胸焼けうどんの作り方
一曲目は、バンド感溢れるロックチューン「Fureai」
カシオマンのキラキラしたギターフレーズが早速気持ち良い。
そして、
「ZAZEN BOYSはマツリスタジオからやって参りました。」と挨拶
からの、
去年の新譜から「八方美人」
「夢の中でCRY しょうがない だって人間じゃない」ってフレーズがこの日は沁みた。
同じ曲でもその日の気分とかに因って感じる箇所も変わる。
生き物みたいに動き回るリズム隊のビートも素晴らしかった。
更に、
同じく新譜から「ブルーサンダー」
尚曲紹介の時向井さんが何故か「ブルーサンデー」と紹介してたのも面白かった笑
ジャリンジャリン鳴るツインギターのサウンドに気持ち良さを覚えつつ、
この曲は昔のナンバガの曲みたいなノスタルジーが存在していてそれもまた堪らなかった。
聴きながら自分の過去の映像をフラッシュバックしていた。
あと、
この曲の時MIYAさんが満面の笑みで弾いてたのも印象的だったな。
そんな彼女の踊れるベースラインも小気味良かった「チャイコフスキーでよろしく」
この曲は演奏も良いけど、流れるようなポップなサビメロも気持ち良いですよね。
早くも向井さんが缶ビール2杯目を開け(笑
性急なアンサンブル…特に小刻みなドラミングが刺激的な「サンドペーパーざらざら」
武道館の時も嬉しかったけど、最近この曲が普通にセトリに入って来る事自体が嬉しいねぇ
元々特に大好きな曲なので。
冷静に聴くと、
アルマジロの部分とかかなり意味不明なんだけど(笑
しかし、それでこそオルタナ!って印象でかなりブチ上がった
かと思えば、
「やっぱいつもいらいら」と
共感度指数の高いフレーズをぶっ込んでくるバランス感覚もイイですね
アウトロのアレンジも音源と少し変わってる様に聴こえてそれもまたテンション上がる演出でした。
あのスピード感がタマラン・・・!!と、
興奮しつつ、
金曜日という事もあり?
「フライデイナイト」という歌詞が正にピッタリだった「バラクーダ」
「今日もロンリーナイト」ってフレーズは何度聴いても沁みるんだなぁ…..俺、独身だし。
「本日来てるお客さんの8割が変態」と歌唱した「HENTAI TERMINATED」
向井さんが妙に笑顔で歌ってるのも印象的だった
その流れで「HARD LIQUOR」
この二曲は、
かなり言葉数を詰め込んでるのでそれだけでも聴いててテンション上がる
最終的にはハードリカー関係なく、
ただの水を飲んで歌詞は終わってそれに対する大拍手もどこか奇妙で面白かった笑
ここでMC。
「モノノアワレの皆さんありがとうございます。」
「(彼らのライブを観て)ハートに刺激がずっと刺さってます。」と称賛、更に
「モノノアワレが去年出した「食卓」ってアルバムの〜」と、
本当は「ザ・ビュッフェ」なのに勝手にタイトル変えてたのも笑った
更に、
「「風の向きが変わって」という曲が好き」と語り、歌い始めたんですが、何故か歌詞が変わっていて
原曲とは違ったただただセンチメンタルな歌詞になっていて(笑
そのMCがまたすっごく楽しかったですねぇ!
で、次は往年のキラーチューンを披露。
武道館で「半透明少女関係」が来たとき、
あの空間を切り裂くようなギターリフにかなりの感動及びロックキッズ的衝動を覚えたんですが、
この日もまたこの曲が一つのハイライトでした
イントロからひずんだギターリフの迫力が凄くて、
かなりブチ上がったのと、
「人と人の繋がりは儚い」って歌詞に切なくなって陶酔したのと、
極め付けは最後、文字通りお祭り仕様のビートにアレンジされていて
「ええじゃないか」とか「わっしょい」とか、フリと共に
何も考えずに踊り狂えたのが本当に楽しかった。
正に、
ライブハウスの盆踊り…だったし、
バンド名に違わず"和"の要素を大切にしているのも伝わって来て
日本のロックここにあり!ってワンシーンでございました
本当は切実な歌詞と、ヘドバン出来るくらいガンガン来るビートと・・・
二刀流のロックナンバーをめいっぱい味わえて幸福なひと時でした。
ライブはクライマックスへ。
渋みあるベースラインが心地良い中、
昔ながらのエコーかかった「石焼〜きいも〜、おいも!」という
向井さんのボーカルが郷愁を煽って堪らない「YAKIIMO」
そして、
大好きな「乱土」では、
まさに今現在乱土と化しているここ日本の上でジャンプしながら聴くのがホント楽しかった
それと元々福島で初めて聴いたときから良かったけど、
ここ最近更に演奏のグルーヴ感やキレが増してる様な気もした
缶ビールも3杯目に達し、
ギンギンのギターフレーズも小気味良い「胸焼けうどんの作り方」でフィニッシュ。
「乱れ散って 乱れ散って ばらばら」と何度も繰り返されるフレーズがまたどこか儚くて胸に残った。
セトリ的には、
「らんど」の曲を中心に据えつつ、
過去の作品の曲も要所に並べる〜という
かなりバランスの良い構成でした
定番の「COLD BEAT」とかを抜いてもこの満足感は、
まさしく"現役"感を全面に出せてる証拠なんじゃないでしょうか。
春の野音のチケットも当選したので、またそちらで観るのも楽しみです!!
●MONO NO AWARE
1.異邦人
2.もうけもん
3.かむかもしかもにどもかも!
4.夢の中で
5.幽霊船
6.me to me
7.イニョン
8.あたりまえ
9.同釜
10.風の向きが変わって
11.東京
12.かむかもしかもにどもかも!feat.向井秀徳
13.イワンコッチャナイ
ライブを観るのは、
昨夏のリキッドルームワンマン以来なので
約半年ぶりでした。
まずは、
神々しいコーラスと
草原を駆け巡るかの様なドラミングがサイコーな「異邦人」からスタート。
これがまずいきなり良かったですね。
歌詞の「みんな異邦人だった」って箇所…
基本的に生まれた時には
全部「自分これ好き!これやりたい!」みたいな風に思ってたはずなのに、
大人になるにつれて段々「他人に好かれたい!他人に受け入れられたい!」みたいな、
それでどんどん手前で自分の形を他人向けに作り変えていく訳ですけど、
それに幸福を感じるか否かはホント人それぞれで、
いつの間にか群れからはみ出さない事を心掛けてる自分も見つけたりして。
それって好かれようが好かれまいが事実として不純ですし、
不純なのが悪いって訳では決してないけど
本当の自分ではない。のも絶対あって。
そんな悲哀の様な、SOSの様な、それがライブだと音源よりも更にクッキリ発射されるので
ビートに気持ち良くなりながらも同時に考えてしまう自分もいたりして
それがすごく心に残りましたね・・・
やっぱり、
この曲は大名曲ですわ。
いきなり長くなった。
陽気なアンサンブルも素敵だった「もうけもん」
今後の人生長くなれば長くなるほど辛い事も増えてくと感じてるので、
今、
この状況すら祝える様なテーマ性を感じる一曲にも思えた
カクカクしたビート感とファンキーなギターリフに心地良さを覚えた「かむかもしかもにどもかも!」
人力ダンスビートっぷりにも興奮しつつ、この日も早口言葉を無事に歌い切って
最高の「サンキューっ!!」が聴けました笑
ZAZENに倣って、
「八丈島から来ましたMONO NO AWAREです。」と挨拶し、
ソウルの匂いも感じる「夢の中で」、
この曲では作中に「本能寺で待ってる!」と
ZAZEN BOYSの「Honnouji」を引用してたのにもグッと来ました。
パッションが全面に出てるギターリフも痛快な「幽霊船」と
しっかりと観客を沸かしてゆく。
そう言えば、
どちらもベースが女性だな。と気付いた
この曲のベースはいぶし銀でそこも良かったです
ブレイクの時の玉置さんのイッちゃってるボーカリゼイションがまた最高でした。
浮遊感のあるバンド演奏が心地良かった「me to me」
あの、
民族音楽みたいな
独特のコーラスの時点でテンション上がる「イニョン」
タイトなドラムにも気持ち良さを覚えつつ、
「あんたにはまたどっかで会うわ」というフレーズがやたら胸に残ったりもした。
ここでMC。
ZAZEN BOYSを評して
「存在しているだけで音が出ている」と表現
その後、
ブオーンと響くベースサウンドにもやられた「あたりまえ」
そして、
新譜の曲でありながら、
今や既にライブに欠かせない武器となっている「同釜」がまたスゴかった。
マーチング風味のドラムから始まり、ゴスペル調の部分を経て、
ファンキーにグイグイ鳴るベースサウンド
そして、
ポエトリーの最後の部分を歌い切った時に始まる、
大爆裂!!!!
ディストーションギターが縦横無尽に鳴り、
まるでビッグバンの様な音像で魅せる技量は流石でした
しかも、前にライブで聴いた時よりも長いアレンジに変化していて、
興奮が持続してずっと楽しめる感覚が素晴らしかった。
なんか、ライブで聴くこの曲は語彙力が潰れるというか、
兎に角バァァァーン!!って感じで(笑)。
その、
作業ではなく
真っ向から食べて生きる事を表現したこの大名曲を是非生で体験して欲しい!と想いました。
向井さんも好きだと話していた、
J-POP的観点もある「風の向きが変わって」も素晴らしかった
ファンキーなBメロも好きだし、
サビが応援歌の様でいて、
どこか切ない要素もあってケツを叩かれる様な雰囲気がまた好きでした
本編最後は、
陽のエネルギーも感じる名曲「東京」にてフィナーレ。
サビの飛び跳ねる様なビートとメロディに気持ち良くなりつつ、
個人的にライブや仕事で東京に通う様になってから15年以上も経つので
よりこの曲の歌詞に感情移入出来てる気もしてそこも良かったですね
対バン相手がZAZENでも怯まない、
堂々たる令和のオルタナを見せつけた会心のステージでした。
ありがとうございました!!!!
尚、
アンコールの時、
告知する際に少し手間取って
「これじゃフォー!がもらえない。。」と玉置さんが発言
そこからしっかり5月のO-EASTワンマンの告知をした後、
観客がいつも以上のボリュームで「フォー!」と歓声を上げたんです
それを受けて、
玉置さんもハイテンションで「フォー!」と叫び、
そこからしばらくみんなでブチ上がって「フォー!!」と叫びまくって・・・
この時間、
めちゃくちゃ楽しかったですね(笑)。
日常を忘れて狂えるのがライブハウスの良さだとしたら、
この瞬間はみんなでおバカになれてこれこそが醍醐味だよ!と
勝手に感動を覚えたりもしてました。
普段の日常は、
輪からはみ出さないように自分を作ってるだけ。
だからこそ、ああいう瞬間って尊いよなぁ・・・と素直に感じました。
アンコールでは、
向井秀徳を交えた「かむかもしかもにどもかも!」と
踊りたくなるメロディが素敵だった「イワンコッチャナイ」でフィニッシュ。
ZAZENは対バンであまり相手とコラボするイメージが無かったので、
唐突な向井さんの登場にはテンションぶち上がりました
しかも、
アドリブかな?
いきなり「ポテトサラダ」のフレーズを歌い出したり、
本能寺ではなくモノノアワレの出身の「八丈島で待ってますから。」と歌い出したり、
やりたい放題でそりゃものっそい盛り上がりました
その奇妙なグルーヴ感と狂騒、多幸感は
間違いなくあの日あの場所にしかないものでした
なんだろう、期待大でしたけど、それを超えて来てくれた会心の対バンだった気がします
昔から大好きだった向井さん及び最高の面子が揃ってるZAZENも良かったし、
比較的最近のバンドであるモノノアワレも良かった
つまり、
音楽に時代は関係ない〜という事。
そんな二組の今後のライブ活動もまた楽しみです♫