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【ラプソディー・イン・カルマ】SHOW BY ROCK!! 第10話「ウラハラなRhapsody」 感想

2015-06-08 | SHOW BY ROCK!!
元々最初のパートナーだったモアが一番最初に引き留めに来たのグッと来ますね。









結局、チュチュの想いはどっちも“本音”だったんだと思います
「もっと自分が注目されたい」という気持ちも本心だし、
「それでもこのバンドにいたい」って気持ちも本心だった
そんな本音と本音のガチの対決で、やっぱりこのバンドが、プラズマジカが大好きなんです。という気持ちが勝(まさ)ってしまった
それは元来チュチュの中には持ち合わせてなかった“新しい感情”であり、だからこそお話に美しさを感じましたし
観ていてちょっと泣きそうになるくらいに心を揺さぶられてしまったのだと思います
チュチュ回であると同時に、
今までのプラズマジカの総決算的な話数でもあったというか
プラズマジカが積み重ねて来た“絆”の強さを証明するような話数にもなっていたかと。
それがいちファンとして何よりも嬉しくて、観ていて心が熱くなってしまうようなお話でもありましたね
本当に観ている人の心を揺さぶれる、美しいものを見せてくれるアニメになっていると思います。





私が大好きなバンドTRICERATOPSの「Ace」という曲にこんな歌詞があります

先の打者がヒットを
実は僕は喜べない



この時のチュチュもきっとそういう感情に駆られていたのではないでしょうか
確かにプラズマジカは人気になったし、クリティクリスタにもリベンジは出来た
でもその実注目は主にシアンに集まっており、
自分に注がれているものじゃない
だから悔しい
感じる劣等感、
特にチュチュはツインボーカルの方割れであるからこそ余計にそういう気持ちが強かったんでしょうね
ヒットを打ったのはシアンであって決して自分ではない、それが彼女は歯痒かった
もっともっと輝きたい、
もっともっと自分を観て欲しい
今度は自分の手でヒットを打ちたい、
自分こそが誰よりも輝いていたい―
それは決して恥じるべき感情ではなく、むしろ言い訳がましい「オンリーワン」とかいう言葉よりも全然本能的で正しい、とは思う



このモアの表情が包容力に満ちていて堪らないですねえ・・・


ただ、「それ」も本能の一つではありますけど
チュチュにはもう一つの本能がありました
それは「プラズマジカが好き」という本能
みんなで一緒に力を合わせてここまで来た経験や気持ちだったり
分かち合って来た痛みと喜び、
掛け替えのない仲間・・・
チュチュの本音は自分こそが一番目立つこと、それが私の野望―と見せかけて
本音の本音はやっぱり「このバンドで存在していたい、もっとみんなで演奏したい」というものだったのかもしれません
逆に言えば元来の本音を“言い訳”にして新たに芽生えた“新しい感情”に蓋をしているようにも感じられました
散々誤魔化しても、割り切ったつもりでも、迷走しても、拭い切れなかったプラズマジカへの想い。
それこそがチュチュの本心であり本音の本音、本当の声が聴けたような気がして
それもまた嬉しかったですし、
一番バンドに愛着がないように思えて
その実本当は誰よりもプラマジを愛しちゃってるのがチュチュなんだと個人的には思います
そう思わせるようなラスト付近のドラマは先述したように観ていて泣きそうになるくらいのパワーがありました
「だけど、やっぱりこのバンドが好きなんです。」
そんなチュチュの想いがセリフなんかにしなくてもダイレクトに伝わって来る作劇に心底感動してしまった・・・というのが個人的な本音ですね




それはこの「SHOW BY ROCK!!」というアニメがこれまで紡いで来たものの素晴らしさを証明するような内容でもありました
そんな簡単に裏切れるほど、あれだけの経験を重ねて自身に無影響でいられるほどプラマジの“青春”は
薄っぺらいものでも、軽いものでもない
ある意味プラズマジカが積み重ねて来たものの“大きさ”を表現している話数でもあったんじゃないかって
だからこそ素直にチュチュの感情の変遷に頷けたし、「だよなー!」って思える隙間があって
ストレートに気持ち泣ける話数に仕上がっていたかな、と
言葉で説得するのでなく、音楽で説得する~という流れもこのアニメらしくて良かった
お互いの本音を曝け出して、みんなの気持ちを一つにして、だからこそ進んでいける生き物なんだって
そんな風に“バンド”を描いている、描けている作風には個人的に大きな信頼がありますね
チュチュがどんな目的でこのバンドに在籍していようが
今までチュチュがしてくれたこと
それがなければプラマジはここまで来れなかった
チュチュがいたからここまで来れたんだよ。というメッセージを実直に伝えるメンバーの姿も良かったですね
ちょっとレトリーが副リーダーというか、チュチュが苦悩してる時に仕切ってくれてるのに頼もしさと成長も感じたり、ね。
もうチュチュだけが頑張らなくても良いバンドになった、お互いがお互いを支えられるバンドになった。という事なんでしょう。
そういう意味ではやっぱり単にチュチュ回というだけではなく、プラズマジカそのものを描く回でもあったと思うんです
レトリーも、モアも、シアンも、そして・・・チュチュも。本当の意味で気持ちが一つになれた記念碑的な話数。

チュチュが自身の醜い感情を敢えて吐露したのも、
バンドに対して後ろめたい気持ちがあったから
それ即ち“愛情”の証であります
本当はそんな自分を許せなかった
本当はそんな自分を謝りたかった
本当は、そんな自分を曝け出した上でそれでも前に進みたかった―
そういうチュチュの人間くさい心情が伝わって来る独白のシーンはホント観てて泣きそうになりました
言っちゃえば、敢えて言う必要のない言葉でもありましたからね。それでも敢えて伝えた事にチュチュの“誠実さ”があるんでしょうね
そんな自分の汚ない部分も受け入れた上で一緒に歩まんとしてくれる仲間の存在にチュチュが救われない訳がない。
そんなプラズマジカがこのままダガーの策略を許すほどヤワなバンドであるはずがない。
そう観ていて確信させるお話でもありました。

腹黒っていうか、人間くさい部分もあるけれど
それでもバンドの事を強く思ってしまう不器用なチュチュが大好きです。
そして、そんなチュチュの“弱さ”も認めてくれるプラズマジカのメンバーも・・・。
最高のバンドだと思います!















本当は自分が注目されたい、強く愛されたいと思うチュチュの気持ちも
それでもみんなと奏でるこの音が、このバンドが理屈を飛び越えて大好き・・・!という気持ち
そういう相反する気持ちのせめぎ合いと、その末にチュチュが自分で“選んだ”結末の美しさに実直に感動してしまうようなお話でした
そもそもバンドを(事情があったとはいえ)ないがしろにされて怒るチュチュがバンド結成前の心境であるわけがない。
過去の細かい描写も今回の説得力に繋がっている節もあったりしてその意味でもとても納得出来て良かった
気が付けば、誰もがプラズマジカを各々にとってのホーム、大切な場所にしている感覚が心地いい。
そんなプラズマジカが魅せる「音楽の力」に今からとっても期待&ワクワク中であります!

そういえば先週プラズマジカのニュー・シングルが出て感想も書きましたが、
今回は遂にデイリー9位を記録しましてシンガンにも匹敵する人気を叩き出せて個人的に嬉しいです
普段はそんな事気にしないんですが、なんとなくどっちも負けないくらい人気であって欲しいなー、って気持ちがあるので(笑
もう迷わない、みんなで出す音が大好き。そんな風に覚悟を決めたチュチュを含むプラマジの更なる飛躍を願ってます。

またEDがちょっと変わってましたね(笑
ああいう遊び心のある演出も好きですし、
またEDの歌詞が良い具合に今回の内容ともマッチしていて沁みるような感触もありました
誰か一人が頑張るのではなく、お互いがお互いを支える関係性。それこそが素敵、ですね。バンドだと思います。



ちょっと一皮向けたというか、大人になったチュチュ。
余談ですが丁寧なお嬢様言葉であのセクシーな衣装って余計にエロスを感じますよね(笑
それとチュチュがダガーの術中にハマってる時の不穏な劇伴も印象的で良かった。





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