平井堅の名言に「敗れて悔いなし」というのがあります
この言葉はこの最終回で最後笑顔でステージに立っているWUGちゃんの姿を見てなんとなく「ピッタリだなあ。」って、改めて観て思いました
結局のところ、みんなで一致団結して優勝を目指したけれど、結果的には優勝は東海地区代表に決まってしまった
だけど、WUGちゃんは今持てる全ての力を間違いなく出し切ったし、WUGちゃんという概念そのものをステージに置いて来る事が出来た
それは有り体に言えば“絆”だったり、どん底から夢を見て這い上がっていくパワーだったり、健気なメンバーの姿勢だったり・・・
もうやるべき事は全部やったし、自分達の今の実力は完全に出せた。それで得れたものだって確かにあった。
だからこそ、あんな清々しい表情で潔く結果を受け入れる事が出来たのでしょう
いきなり勝たなくてもいい、
いきなり大成しなくてもいい。
完全アウェイの状況で、それでも自分達の力で、自分達の頑張りで、あんなにも多くの人の心を動かす事が出来た。
自分達のステージをやり切る事が出来た。何よりも、“誰かを幸せにすることが出来た”。
多分、よしののジャンプ関連できっとある程度減点とかされたんでしょうけど、
それでも、それすらWUGちゃんにとっては一つの誇りでもあるんでしょうね
みんながよしのをカバーする為に頑張って、
よしのもまたみんなの足を引っ張らないように彼女なりに全力を尽くして「勝ちに行った」んだと思います
そんな風に存在出来る、みんなで頑張ってみんなで努力して、みんなでカバーし合って成長出来るWUGって存在自体に誇りも自信も持てた。
だからこそ、何の後腐れもないスッキリした素晴らしい表情を見せてくれたんだと個人的には思ってます。
もう全部出し切った、
私たちの“最高”を披露する事が出来た。
そんな感情がしっかり伝わって来る作劇と演出が自分好みですし、
それは実は初めてと言っていいくらいWUGちゃん自身が持つ事の出来た“自負”に近い何か、だったんじゃないかと思います。
WUGちゃん自身が、初めてと言っていいくらい自分達を誇れるような、
不安とか怯えたり、大丈夫かな?って気持ちすらないようなステージをこなす事が出来た、ということ
その顛末に胸がいっぱいになった。と同時にまゆしぃが望んだ世界で、まゆしぃが望んだグループで、
まゆしぃが本当にしたかった“誰かを幸せにすること”っていう希望がしっかりと(ある程度)達成された。
そういう「島田真夢の再生譚」的な意味合いでもきっちり目標を達成していて素敵な結末だったなあ、と素直に思います。
今回もまた、ちょっぴり泣いてしまいました
よしのがあれだけ「やりたい」とこだわった理由、
よしのがあれだけ「私抜きで出て下さい!」と叫んだ理由、
それはみんなが頑張って来た事を知っているから
みんなが努力して来た事を知っているから
みんなの想いを知っているから、
みんなの夢を知っているから・・・
だから、それを私が不意にする訳にはいかない。そういったWUGに対する想いが間接的に伝わって来てしまって、
それも手伝って前半からみんながステージの上で精一杯踊るシーンまでは常に泣きべそ状態でした
もう、WUGは今にも空中分解しそうな状態だったバラバラだった時のWUGじゃない
今はしっかりとメンバーに“絆”が生まれてお互いがお互いを思い遣れる関係性に進化している―
そんな様子がしっかりと、十二分に伝わって来る画面と雰囲気に仕上がっていて
そういう温かい作中観にヤられてしまったのと、
よくよく考えれば、
このアニメシリーズってWUGちゃんが一歩ずつWUGちゃんになっていく“物語”だったのかな。なんて風にも感じました
最初は寄せ集めだったこの子達が、今や誰もが誰もを「必要」だと認識している、その事実にグッと来るし
ある意味それもまた今作のもう一つの目標だったのかもしれないなあ・・・なんて風にも改めて思えましたね。
自分は、この「Wake Up,Girls!」ってアニメが大好きです。
だから、一人でも魅力を理解してくれたら嬉しいですし、
実は真っ当に誠実なアニメ、っていう
自分の抱いた印象を精一杯、身を削ってまでもどうしても伝えたかった、吐き出したかったのでした。
一歩一歩、慌てず急がず、地道に懸命に誰もが“メンバー”になる事が出来た、っていう
この着地点は掛け値なしに素晴らしいものだったなあ。と振り返って思いますね。
何かが足りなくても、
必死で足掻いて、それでも何かを掴み取る。
それこそが一つのWUGちゃんらしさなんじゃないかなあ・・・
なんて風にも感じられた最終話でした。みんなの想いも、それが詰まったダンスも本当最高で、間違いなくグッと来るステージだったと思います。
自分がWUGを観てて思うのはどの娘に対しても「頑張れ!」って応援したくなるそのエッセンスが好き、というか
みんな、やっぱり足りない部分やまだまだな部分があって、それでも、いや、それだからこそ「頑張れ!」って心の中で思ってしまう
特にこの最終話はそれが強く強く滲み出ていてもう堪らなかったな。っていうのが正直な感想です
あいりなんかは特に恵まれてないわけでもなく、いわば普通の女の子ですよね
でも、普通だからこそみんなの中に付いていけないコンプレックスが発生した
だから、「頑張れ!」って気持ちが沸いて来る
応援したい気持ちになる、
いつか満たされて報われて欲しいって気持ちになる―
それは勿論あいりだけではなく、他のキャラに関してもそうです
その「つい応援したくなる感覚」がここまで多数のワグナーと呼ばれる方々を生み出しているのでは・・・とか思いつつ
ある意味高校野球で言えば佐賀北のような感覚だったりもするのかもしれません。所謂思わず知らず応援したくなるチーム。
そんな大好きなキャラ達が、またちょっと報われる姿を観たい!!ってこれまた強く強く思います。
その為にも明日新劇場版が公開されるんで、是非お好きな方は共にその光景を確かめに行きましょう!(笑)。
ぶっちゃけ、新作映画を観て欲しい、って理由もあってこうやって振り返り企画をやった。というモチベーションもありました
後は単純に応援したいだけ、とにかく「好きだ!」って言いたい、って事ですね。大手振って。
また平井堅の言葉の引用で申し訳ないんですが、
「どこかほころびがあったり、歪んでたり、苦かったりするものが、本当のポップなんですよね」
という名言があって、この言葉はそのまんまWUGちゃんにも通じるものがあるなあ。って今ふと思いました
自分がWUGで好きなところって、そういう“苦み”だったり、ほころんでいる、つまり「全然上手く行かないなあ。」って部分だったりして
でもそういう事を描く事は全然ポップ=面白いんだなあ、って実感したのが個人的なWUGの印象です(でした。当時も)
この毎日各話感想ではぶっちゃけ「WUGのこういうとこ素敵だよね~」ってのを中心に書いて来たんですが
当然別の角度で観れば別の意見を持つ方も絶対いるでしょうし、まあ「個人的な印象です。」としか言いようがないんですけど
でもそれはそれで凄く“正しい”事でもあって、きっとWUGはその角度から見れば絶品という作りをしているだけなんじゃないかと思います
つまりは最大公約数を狙わず、あくまで自分達がやりたい事を貫き通してるな、って印象で
そこに共鳴する事が出来れば、きっと深くハマれる作品なんじゃないかな、ってのが最終的に感じた事ですね
ただ、根本的には先述したように
「まゆしぃが自分の理想の欠けらを手にするまでの物語」
「WUGちゃんがWUGちゃんになるまでの物語」という王道かつ一本筋の通ったシナリオだと思うので
別に何の先入観もなしにフラットに観て楽しんで欲しい、魅力に気付いてくれたら、っていうのが一番ですかね。
苦行を乗り越えて、苦悩を乗り越えて、それでも一つに繋がって行くメンバーの姿と物語、観返してみて改めて“美しい”と思いました。
最後に、もう一度、自分はWake Up,Girls!っていうアニメが大好きです!!
最後まで彼なりのやり方で、彼なりの楽しみ方で、WUGちゃんのステージを楽しみ尽した大田の存在もまた美しかったと思います。
新劇場版、色々なキャラの成長を観たいですし、
また苦難を乗り越えて一つになる様も是非拝めたらいいですね。
自分の信じる、大好きだと思えるWUGちゃんを誰が何と言おうと真っすぐに信じ続けて来て
涙を流せるくらいにファン冥利に尽きるステージを“自力で”掴み取る事が出来た大田の存在だとか、
ある意味ここまで緻密に描けるのはきっとWUGちゃん以外には中々無いと思うんですよ。
それくらい「ファンの気持ち」も大切に描いている作品ですし、
一歩一歩成長していく作劇も誠実で気持ちが良い。
結末もまた達成感に満ちているものになってますし、
やっぱり当時旧ブログで書いた通り、(自分にとっては)本当に素晴らしいアニメでした。願わくば、まだこの物語が続いていきますように。
それと、観てたら所謂聖地巡礼したくなりましたね(笑
10月あたりに時間作って行こうかなあ。なんて模索中であります。はい。
オマケ。先日の東京アニメセンターにして。原画の段階からスゴイ(笑