サブカルチャーマシンガン

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paionia「正直者はすぐに死ぬ」

2018-04-24 | シングル感想
                          
                      パイオニアのニュー・シングルを買った。













このレビュー、
本当は今年1月に参加したワンマンライブ(最高でした)の前に書きたかったんですけど、
まあ結果的にこんなに遅くなってしまいました・・・もうじきアルバムも出るのに。

paioniaは、ずっと好きで、
リリースがない時もコンスタントに聴いてたんですけど、
気が付けばこのシングルが4年ぶりのリリース、、、になったんですかね
相変わらずひねくれつつ本心を飾らず吐き出す素敵な楽曲群が鳴らされています。


正直な話、
正直に生きるにはあまりにも生きにくい世の中だと思います
正直に生きてれば生きてるほど、周りからはみ出し孤立していくものだと感じてます
それは何となく~ではなく、事実としてそう感じる~って断言しても良いと思ってます
例え、
心の中で汚らしい言葉で綴るような本音の渦がずっと巻き続かれていても、
結局は“周りに合わせて”“群れから出ないように”嘘ついて正直さを捨てて生きる「しか」ないのが現実だと。

そういう気持ちを淡々と、でも確かに切々と歌い切る会心のロックナンバーに仕上がっていると思います
アレンジや曲調はオルタナティブ・ロックのそれだと(個人的に)感じてますが、
歌詞の内容は物凄い普遍的かつ内省的なんで、
きっと誰にでも分かる表現になっていると思う

ただ、この曲は「そこ」で終わってなくて、
例えみんなと違くても、
正直なままに生きられなくても、
ただ一人の「間違いない個」として自分は君はそこに居た
ただ、それだけは間違いない・・・という、
ある種のメッセージ性を含んだ楽曲にもなっていると思うんですよね
多分本人ら的にはメッセージのつもりなんてさらさらないでしょうけど。。
ただ、それだけは、
そんな純然たる事実だけは、
自分くらいは認めてやっていいんじゃないか、と・・・。
そう考えると、ネガポジが表裏一体にも感じられるシングル曲になってます
切ないけれど、ちょっとだけ希望もそこはかとなく漂っている、、、そんな曲ですね
次に出るアルバムにも入るみたいなんで、期待です。


カップリングも良い曲揃い。
「峯田和伸」という固有名詞が出てくる感動的なバラッド「雪道」、
ちょっと男子的な妄想も詰まった歌詞の作中観も個人的には好みです
更にあまりにも飾り毛が無さすぎる本音だらけのナンバー「売り物の俺は」、
ふとした泣き言にすら批評的な姿勢を見せる一曲でこの曲もまた面白く、尚且つポップ。
極めつけはライブで聴いても凄かったアンサンブルの爆発力が光る「未明の将来」
この曲はひたすら祈りの様に自己肯定を繰り返す一曲でこれはこれで切実な相様が伝わって来て大好きな楽曲です
なんというか、すべては捉え方次第、、、という言葉を別の言い方で体現されているような曲で、
シンプルながら心に残るアンセムに仕上がってるのが何より素敵だと思える一曲ですね。

このシングルは、
「素直」とか「ステージ」だとかの、
激情をバラッドに仕上げた感じのパイオニアっぽさではなくて、
もっと普遍的で淡々とした、尚且つオルタナティブで奥の深いサウンドが楽しめる一枚だと思います
ある意味日常に寄り添うようなロックナンバーが多いと感じるだけに、次のアルバムの方向性がまた楽しみです。








1月のワンマンで新曲?群を聴いた限りでは、
まだまだいい曲が沢山眠ってそうな予感だらけだったんで、
そういう意味では6月に出るニュー・アルバムに相応の期待が掛かります。
その入り口として是非聴いて欲しい、出色のシングルですね。





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