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【シングルレビュー】「△」サンカク/bloodthirsty butchers

2019-10-18 | シングル感想
                              









1.「△」サンカク
2.ピンチ
3.時は終わる









中学生の時に買ったシングル。
もうどこで買ったのか、取り寄せとかしたんだろうか、とか
全然覚えてないけど、中学生の終わり頃に(定価で)購入して、
それからもう今までずっと聴き続けている・・・具体的に書くと、
もう99年のシングルなのにCDコンポの近くにずっとあるくらいの頻度です
何故、
それほどまでにこのシングルに惹かれてるのだろうか。。という事がふと気になったんですけど、
なんてことはない、考えるまでもない、このシングル自体がずっと(自分の)人生のテーマみたいなものだから。。なんですよね。


当時は、
ただ単純にサウンドの格好良さ、
少年性の強い吉村さんのボーカルに惹かれて聴いてたと思う
更に言えば、オルタナティブロックに触れ始めた時期だったので、
そういう意味合いでもとても新鮮に感じて純粋にブッチャーズの音楽を楽しんでたんだと思います。

でも、
時を経て、
今では歌詞の意味も理解出来、
このシングルの3曲全部含めて瀬戸際で足掻いているような・・・
そういう苦しみながら進んでいく感覚がもうずっと自分にフィットしてるんですよね
小気味良いバンドアンサンブルに気持ち良さを覚えつつ、サンカクよ進め!と勇気を貰える「△」サンカク、
自分の置かれた状況すら悲しく笑い飛ばすテンションにひたすら頷いてしまう「ピンチ」、
深く心の琴線に触れてくれる渾身のシビアでありながら優しいバラッド「時は終わる」・・・
どの曲も、
直接的に聴き手を応援するような歌詞は何一つない
ただ、吉村秀樹が一人で勝手に足掻いている様を綴った私小説的な歌詞なんですけど、
だからこそスッと同じ気持ちになれるというか、その足掻いてる様を感じて自分も間接的に頑張る想いを抱ける、というか・・・。

その自然に、格好付けてもいないし、等身大でもない、
まさしくその中間を往く様も格好良いし、
ストレートにもがいてる心境を描く歌だからこそ、
こっちもナチュラルに反応出来る、気持ちを押されたような気分になれるのかなー、と思うし
ある種、自分の弱さだったり不甲斐なさを認めた上で進んでいる感覚・・・
自分の立ち位置や価値を自覚しながらも「何か」を諦め切れず転がり続ける想い。。に、
自分を重ねてしまう、くたびれながら足掻く様に聴いてて純粋な高揚と共感のようなものを覚えてしまうのかもしれません。






それと、
恐らくは、
今の自分にも、
今の自分の手の中にあるものにも、
決して満足が行ってない
自分はこんなもんじゃない・・・っていう
そういう気持ちもこのシングルには込められている気がして、
そういうナチュラルな必死さも本当の意味合いでのロックンロールを感じます
常に足掻き続けたコリないメンメンであったブッチャーズの、
一つのテーマソングであり、
また自身のテーマソングの一つでもある、
そんな大事な一曲「△」サンカク。今でも中学生の頃と何一つ変わらず聴き続けて指標にしている、
聴く度に自分の中にある「何か」が燃えるような感覚がある・・・
ジャケットのように澄んだ青さを感じさせる一曲で、
ライブでも何度か聴いた「ピンチ」「時は終わる」のギリギリの心境を歌に出来ている素晴らしさも含めて、
ずっと聴き続けられる会心のシングルだったんじゃないでしょうか。

吉村さんが亡くなってからもう何年も経っているけど、
自分は正直ブッチャーズを聴かない、という時期がないですし・・・
未だに彼の残した音楽で心奮わされてますし、そういう想いを残す為この記事を書きました
今後は一度感想を書いた作品でも「ずっと好きです。」という事を伝える為に、
何度も書く事もきっと躊躇わないと思います
このシングルに関して言えば、
多分これが初めての感想だと思いますけど・・・多分。好き過ぎて書けなかったけど、
クオリティとかを気にしてずっと書かないより燻ってる想いを吐き出した方がよっぽどマシだと思って。
書かなきゃ何も伝わらないですしね。やっぱり自分、ブッチャーズが大好きなんです、心から。







このジャケットも大好きですね・・・
吉村さんの泣きのギター、小松さんの重量感あるドラムサウンド、
射守矢さんのグイグイ来るベース、、、どれもブッチャーズならではのものです。
中学生から聴き続けてるって事はもう死ぬまで聴き続けるんでしょうね。




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