相棒16 第5話「手巾(ハンケチ)」
「お話はそれだけですか」と毎度の如く中園参事官たちの話を受け流す右京さん。今回もまた同様に受け流したかと思ったら、中園参事官も内村刑事部長相手にそれを真似ていたのには笑いました(笑。
さて今回は警察学校が舞台。とくれば久々に米沢さん大活躍!・・・とはならず、冒頭でちょっと出てくるに留まりました。久々の登場ではありますが、全く久々だと感じさせないぐらい「相棒」に出てきて当然の人、という雰囲気が感じられましたね。
活躍が少なめなのは残念でしたが、今の彼は鑑識ではなく先生。出てこない方が先生として活躍していると感じられるので、今の役回りではこれぐらいの出番がちょうど良いのかもしれません。
それはそれとして、事件の方は「父から子に受け継がれたもの」がテーマになっていたと思います。
樋口教官の娘である真紀は、血は繋がっていなくても間違いなく樋口教官の志を継ぐ「本物の警察官」に育っていました。正義を貫き、身内の容態が安定しない時でも私情を優先せず、事件解決を最優先とする。それはきっと樋口教官の教えでもあったのでしょう。それをグッと堪えて捜査にあたる辛さや、父の身を案じる気持ちはきつく握ったハンカチによく顕れていました。
今回のサブタイトルでもある「手巾(ハンケチ)」は芥川龍之介の短編。一見淡々としているように見えて、その手に握ったハンカチには慟哭が強く顕れている・・・というお話だそうで。私は知りませんでした(汗。
父に引導を渡す時でも同じくハンカチを強く握っていた真紀。正直冠城が当時の樋口の事情に関する推測を話したうえで「戻ってきて欲しい」と言った後だったので、それを受けた真紀も「何で言ってくれなかったのか」などと言って、なんやかんやで親子の和解と教官続行という結末になると思ってました。
ですが、話は引導を渡すという流れに。解決こそすれ、かつての事件を諦めずに調査し続けなかった結果、今回の事件で命を落とす人が出たのもまた事実。「上からの命令であればしょうがない」「命令に従うのが組織の人間」という話も出てくるかもしれませんが、それでは「正義を貫く」ことにはならないのでしょう。
終始真面目で泣き顔を一切見せない真紀は、特命係を遠ざけるような行動も見せず、どこまでも真っすぐに事件捜査にあたっていました。かつて「上からの命令に従って捜査を止めてしまった人間」を誰よりも知っている彼女だからこそ、特命係にも分け隔てなく接していたのかもしれませんね。
真っすぐな姿はとてもカッコよく映っていました。特に変死事件の犯人が逮捕されるや否や、特命係にやってきて「手伝わせてください」と言う姿が印象的です。
真紀のみならず、樋口の思いは冠城にも受け継がれていれば良い・・・それが右京さんの願望でした。「矜持がある」と褒められた冠城もまた、警察官としての育ての父である樋口の子供であったと思います。
しかし、青木に関しても「警察嫌いだからこそ、警察という組織に飲み込まれない」と評価していたのにはちょっと驚きました。その判断が良かったかどうかはともかく、「警察が嫌いだから警察官不適合者」とすぐに判断を下さないあたりは良かったと思います。
で、一方犯人の手塚。父が幾つもの罪を犯したことをむしろ誇りに思っており、自分もまた犯罪を犯すために「最高の犯罪養成学校」である警察に入ろうとしていました。が、そんな邪な考えは樋口教官にはお見通しだった模様。相方は防犯カメラに映るわ、自分の指紋を事件現場に残すわ・・・樋口教官に知られていなくても、発覚するのは時間の問題だったかもしれません。
互いに父を教師とした真紀と手塚。ですが手塚は父を反面教師にすべきだったことを最後まで気づけなかったようです。
それにしても、誘拐シーンはちょっと怖かったですね・・・何気なくサッと連れ去る感じにヒヤッとさせられました。凶器や暴力で無理やり連れ去るのも怖いですが、ああいった誘拐も恐ろしく感じます。
次回は大河内さん登場。
「お話はそれだけですか」と毎度の如く中園参事官たちの話を受け流す右京さん。今回もまた同様に受け流したかと思ったら、中園参事官も内村刑事部長相手にそれを真似ていたのには笑いました(笑。
さて今回は警察学校が舞台。とくれば久々に米沢さん大活躍!・・・とはならず、冒頭でちょっと出てくるに留まりました。久々の登場ではありますが、全く久々だと感じさせないぐらい「相棒」に出てきて当然の人、という雰囲気が感じられましたね。
活躍が少なめなのは残念でしたが、今の彼は鑑識ではなく先生。出てこない方が先生として活躍していると感じられるので、今の役回りではこれぐらいの出番がちょうど良いのかもしれません。
それはそれとして、事件の方は「父から子に受け継がれたもの」がテーマになっていたと思います。
樋口教官の娘である真紀は、血は繋がっていなくても間違いなく樋口教官の志を継ぐ「本物の警察官」に育っていました。正義を貫き、身内の容態が安定しない時でも私情を優先せず、事件解決を最優先とする。それはきっと樋口教官の教えでもあったのでしょう。それをグッと堪えて捜査にあたる辛さや、父の身を案じる気持ちはきつく握ったハンカチによく顕れていました。
今回のサブタイトルでもある「手巾(ハンケチ)」は芥川龍之介の短編。一見淡々としているように見えて、その手に握ったハンカチには慟哭が強く顕れている・・・というお話だそうで。私は知りませんでした(汗。
父に引導を渡す時でも同じくハンカチを強く握っていた真紀。正直冠城が当時の樋口の事情に関する推測を話したうえで「戻ってきて欲しい」と言った後だったので、それを受けた真紀も「何で言ってくれなかったのか」などと言って、なんやかんやで親子の和解と教官続行という結末になると思ってました。
ですが、話は引導を渡すという流れに。解決こそすれ、かつての事件を諦めずに調査し続けなかった結果、今回の事件で命を落とす人が出たのもまた事実。「上からの命令であればしょうがない」「命令に従うのが組織の人間」という話も出てくるかもしれませんが、それでは「正義を貫く」ことにはならないのでしょう。
終始真面目で泣き顔を一切見せない真紀は、特命係を遠ざけるような行動も見せず、どこまでも真っすぐに事件捜査にあたっていました。かつて「上からの命令に従って捜査を止めてしまった人間」を誰よりも知っている彼女だからこそ、特命係にも分け隔てなく接していたのかもしれませんね。
真っすぐな姿はとてもカッコよく映っていました。特に変死事件の犯人が逮捕されるや否や、特命係にやってきて「手伝わせてください」と言う姿が印象的です。
真紀のみならず、樋口の思いは冠城にも受け継がれていれば良い・・・それが右京さんの願望でした。「矜持がある」と褒められた冠城もまた、警察官としての育ての父である樋口の子供であったと思います。
しかし、青木に関しても「警察嫌いだからこそ、警察という組織に飲み込まれない」と評価していたのにはちょっと驚きました。その判断が良かったかどうかはともかく、「警察が嫌いだから警察官不適合者」とすぐに判断を下さないあたりは良かったと思います。
で、一方犯人の手塚。父が幾つもの罪を犯したことをむしろ誇りに思っており、自分もまた犯罪を犯すために「最高の犯罪養成学校」である警察に入ろうとしていました。が、そんな邪な考えは樋口教官にはお見通しだった模様。相方は防犯カメラに映るわ、自分の指紋を事件現場に残すわ・・・樋口教官に知られていなくても、発覚するのは時間の問題だったかもしれません。
互いに父を教師とした真紀と手塚。ですが手塚は父を反面教師にすべきだったことを最後まで気づけなかったようです。
それにしても、誘拐シーンはちょっと怖かったですね・・・何気なくサッと連れ去る感じにヒヤッとさせられました。凶器や暴力で無理やり連れ去るのも怖いですが、ああいった誘拐も恐ろしく感じます。
次回は大河内さん登場。