従来から「SPのセッティング」については重要だと云う認識と、フロアー型は「そのままポン置き」で十分だと云う考え方が有りました。SPのセッティングについては、「ブックシェルフタイプ」だけの様に考えられていますが、フロアー型でも随分変わります。
「SPセッティング」の仕方で、「活きた音」と「死んだ音」に分かれる様に感じます。以前トレールを製作する時に色々と実験した事が有ります。ソースやアンプ・ケーブル類はそのままでも、SPを開放的に鳴らすように工夫すると「生命感あふれる」サウンドが出て来ます。一方、メーカーオリジナルのままでは「死んだ音」の様に、何を聴いていても楽しくならないサウンドになってしまう場合も有ります。ついついボリュームを上げて、音数を稼ごうとしてしまいますが、結局は聴くのも辛くなってしまいます。
フロアー型SPにはメーカーオリジナルで「袴」(台座)や「スパイク」等の設置がして有るモノが多くみられます。大型SPでも「直置き」では良くない事はメーカーも判っているのでしょう。でも「袴」や「スパイク」の用い方に吟味が十分か?は疑いを個人的に持っています。それを実践して確かめたのがトレールの製作です。
トレールの製作を通して、「SPの受け」(支持)と「床面への設置」(接地)は分けて対策が必要だと認識しました。「4点支持4点接地を異軸で・・・」が基本的な到達点です。原理的なモノをほぼ習得して、現在では6点支持6点接地でも使えるように理論を完結しました。
トレールも模造品が出て来るようになりましたが、「外見」をいくら真似ても、「SP設置の理論」もない状態では「活きた音」の再生は望めません。