私の所有するメインシステムは(オリンパスシステム・自宅SP-707J+αシステム)は「7SPユニットシステム」にしている。低域は1個のウーハーで有るが、中域は2種、高域は4種のユニットを組み合わせている。
基本はJBLの3ウェイである。例えばLE15A(ウーハー)+#375+ホーン +#075(#2405)ツィ―ターから始めている。#375(2インチスロート)の処をLE85で始めても良いと思う。
Wウーハーとシングルウーハーはどちらが良いか? は悩む処であるが、私は「置き場所」(スペース)の問題と、シングルウーハーの素の良さを引き出したいからシングルにしている。音の厚みや躍動感を得たいならWウーハーの方が有利だろう。しかし、一般家庭では「エネルギー量」を使いこなせないだろう・・・と考えた。実際、私のシステムを聴いた方はWウーハーと勘違いされている方が多い。1個でも余裕の低域が出る。
中域は#375の強烈な「直進的エネルギー感」をどう処理するかだと思う。2インチコンプレッションドライバーも数種聴き比べをして、一番エネルギー量の大きかった#375を選択した。「実音」を出すにはエネルギー感が必要であると感じたから。
#375を使うには「ホーン」の選択も重要だ。JBLオリジナルホーンには鋳物が使われている。先端部分も鋳物(#2395・HL88)で有ったり、アルミ材(ゴールドウィング)・木製ホーン(2397)もある。私の場合は使う低域の箱に合わせて選択している。
一番使い勝手の良いのは#2395(HL90)だろう。JBLの推奨通りに使って簡単に#375が上手く鳴ってくれる。その点、HL88(蜂の巣)やゴールドウィングは一工夫必要である。更に「柔らかいサウンド」に仕上げるには更にもう一工夫必要になってくる。
お金持ちの方が菅野先生のシステムを見て「#375+蜂の巣ホーン」を購入され、「殺人マシン」並みのすっ飛んでくる音(直進的に飛んでくる強烈な音)をコントロール出来なくて手放された方も多い。オーナーのスキルを要求される処でもある。
私は#375とグレートハイルドライバーを組み合わせて、#375単体では出ない音を出す事と#375の圧力を減らす様にしている。音のエッジが立つ程のキレが有り、シャープで有りながら奥行き表現も出し柔らかいサウンドになる。まだまだ隠れた技術も有るが・・・。
高域は4種のツィ―ターを使っている。基本は#075であるが、音色が好きでないので私は#2405を基本にしている。ただ#375から075や#2405にすると10KHz前後に「音の谷間」が出来る。これを補う為にLE85や175DLHをツィ―ターと組み合わせて使っている。更に#375と同じ理由でリボン型ツィ―ターを組み合わせている。
総合的には力が有って、音数が多くて、キレ・ヌケ・ノビの有るサウンドで有ながら柔らかいサウンドに仕上げている。