
車でここに着いたのは午前11時少し前、快晴、気温マイナス1度、無風。1週間ぶりだというのに、雪はさらに融けてしまっていた。こんな冬は初めて経験する。日影には雪が残っているが、乾燥した枯草や葉を落とし尽くした周囲の森は、まるで晩秋の趣きというしかない。
今日の写真は、昨冬に撮ったもの。ここまでは期待してこなかったが、それにしてもこの雪不足は、スキーヤーや関係者には深刻だろう。ただそのくせ、道路の一部は雪不足ゆえにわずかの雪が氷に変わり、ツルツルの場所がかなりあって、四輪駆動の雪対応タイヤとはいえ気を抜けなかった。
今日は午後、またここで撮影の下見に立ち会わなければならないが、冷え切った部屋に入ると、ドロドロのウイスキーが少し飲んでみろと誘惑してきた。隣の部屋には、保温のため布団の中に入れてある500ccの缶ビール24本も呼んでいるが、無視を決めている。
ここにいても、昨日で終えたつもりの宗良親王や北条時行のことがまた、頭に浮かんでくる。遠い時代の一瞬の光芒に過ぎないが、書き残したことは多々ある。一つだけ時行のことについてだが、書き加えておきたい。
幼いときからその小さなな肩に、北条氏再興の重荷を負わされたまま短い生涯を終えたわけだが、彼には熱田神宮の某神官の息女との間に一子をもうけたという話が残っている。その末裔が、時代をずっと下って、幕末から明治にかけて活躍した熊本藩士にして思想家、横井小楠であるという。いまだ熊本県においてのみならず「維新の十傑」としてその名は高いが、小楠もまた凶刃に倒れその生涯を終えている。因みに本名は平時存(ときひろ/ときあき)、北条平四郎時存とも。もちろん本人も、自身が北条時行に連なり、さらには桓武平氏に行き着くことを意識していたことだろう。
Nさん、本年もよろしくお願いします。それにしてもよく出掛けますね。かんとさん、来られなくなったことは仕方ないですよ。しかしその理由については、知りたくなかったですね。incomprehensible at all!でござる。
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