
昨年の初冬、入笠牧場において県による鹿の高度捕獲実験が行われたことはこのブログにもかいたが、その手伝いをした際に知り合った射手のM氏から、久しぶりに電話があった。そのついでに、県下でも有数の射撃の名手に、最近の猟についても話を聞いてみた。
氏によると、今年は雪の来るのが遅く、ようやく降ったかと思えば今度はドカ雪で、山に入るのが難しくなってしまったということだった。鹿、イノシシ、クマ、こうした野生動物が雪の上に残した足跡は、その動向を知る上で有効な手掛かりとなる。特にM氏のように、多くの場合が単独の猟のようだと、勢子をかけたり、何頭もの犬を放つわけではないから、降雪後の新しい足跡は頼りにしたい指標だろう。しかしそれも、50センチ、60センチもの雪になると、重い銃を背負い行動することは容易ではなくなる。仕留めるに際しても、搬出を考えずに撃てば、最悪の場合は折角の獲物を谷に放棄しなければならないこともある。
ハンターの高齢化が言われて久しい。しかし実際は、若い世代が狩猟に必要な手続きや講習、面倒な銃の管理を押してまでもやるほど、猟に魅力を感じないということが、最大の原因だろう。寒い山の中で何時間もたつまを張ったり、深い雪の谷で雪まみれになって獲物の回収をしたりと、労ばかりの多い仕事である。
今では、狩猟の醍醐味や面白さを知る人は年々減少するばかりで、そういう限られた人たちが高齢化しているということではないのか。狩猟ばかりでなく、山も、スキーも似た傾向にあるような気がする。

HALはこんな日でも外にいる
里は雨だが、上はどうだろう。明日からまた天気は回復するとの予報だが、さて。1月も終わる、長かったのか短かったのか・・・。雪遊びでもしているのか、外から子供の声が聞こえる。珍しいことだ。