
これも昨日、芝平で撮った。今は誰もいない家となってしまったが、かつては何代にもわたり人の暮らしがあって、この家はそれをずっと見てきたはずだ。変わり果てた村の姿を今後も、いつまで見守っていくだろうか。
雪の中をあんな山奥まで、郵便配達のバイクがよろよろと苦労しながら登ってくるのを見た。どこかもっと便利な場所を決めて、一括して受けるとかしないと、あまりにも配達の人が気の毒だ。山奥氏も隠れ家の前に、大きな郵便ポストを掛けてあったが、あんな道路から離れた、遠い森の中まで郵便物を届けさせるつもりなのかと驚いた。そう言ってはなんだが、届くのはせいぜいがダイレクトメールの類ぐらいで、冬ごもりの半冬眠状態に入っている奇人・変人の安否を気遣う便りなど、どこからもあるとは思えない。ワハハ、山奥には内緒。
昨日引き返した地点からさらに500メートルも行かない所に最近、立派な砂防ダムが完成した。ダムそのものより、付帯工事の方が余程費用がかかっただろうというような大工事で、5年ぐらいかけたはずだ。その間に建設会社も4社ぐらい変わった。
洪水災害があっては困るが、誰のためにこの場所に、これほどの砂防ダムが必要なのかという疑問の声はよく耳にしたし、同じ思いだ。確かに川床の浅い場所もないわけではないが、そこは浚渫すればいいし、山室川は大体深い谷を流れている。
それにそもそも芝平は、三六災害のために、住民が集団離村した集落だ。現在住んでいる人たちはそのあと来た人たちで、人数も20人までいるかどうか。もちろんこの人たちがどうなってもいいなどとは言うつもりはないが、他に策がなかったとは思えない。高度な判断でもあったのか。
郵便配達のご苦労を見て、つい余分なことを書いたかも知れないが、道路、電気、電話、消防、警察、等々、いくら山の中でも、好きで住めばいいとばかりは言い切れない、そういう社会に今はなってしまっている。そのことを感じて帰ってきた。
今日、2月6,7日の予約申し込みがあったが、受けるかどうか思案中。もう少し人数がほしい。いませんか。
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