
もう、12月も4日になるというのに、まだ完全に里での冬ごもりの体制ができていない。毎日、なんやかんやの用事がある、できる。きょうはこの後、農協へさんざん世話になった走行距離18万キロを超えた軽トラックを返しにいくつもりでいる。
今年は仕事開始日に車が来ず、25日間ほど自分の車を使わざるをえなかった。軽トラは車重がないため、雪道では苦労するからそれでもよかったのだが、10日ばかり前に降った春の雪で結局初日から、ド日陰の手前から歩いた。仕事始めに車が用意されないことと、途中で車を捨てて歩いていくのはほぼ例年のことだからと半ば諦めている。
ともかく、よく走ってくれた。たまに牧場の案内がてら来訪者を軽トラに乗せてあげると、面白いもので大概の場合は荷台へ乗りたがる。露天風呂と同様、軽トラの荷台は特に女性や子供に人気があって、初めての体験に彼女たちはキャッキャと喜び、はしゃいだものだ。そして「天空の牧」の目を見張る景色に皆が感動する。「これから目にする眺めに感動できなければ、歩いて帰れ」と事前に冗談めかして脅すこともあるが、まだそういう例はない。
思わず「天空」という言葉を使ってしまったが、この言葉は最近やたらに各所で使われ、3音に短縮されたカタカナ言葉のように俗っぽい、品のない語になり下がってしまった。努めて使わないようにしてきたが、牧場を語る上で最適な言葉だけに残念ではある。
まあ、そんなことは大したことではないからさておき、観光地でも賑わうのがいい場所と、そうでない所があると思う。例えば、前者は善光寺あたりになるか。それに対し、旅行会社が連れてくる団体客や、観光バスが来なくてもいい鄙びた温泉地だってある。例は敢えて挙げない。人もそうだが、人工物が自然と一体化するには時間が必要で、しかしそれを待てずにさびれてしまう観光地だってある。近年の人気が去ったスキー場がばかりではなく由緒ある温泉地でも、閑古鳥が鳴くという話を聞く。いつも閑古鳥の声の絶えない牧場の山小屋にとっては他人事だが、一過性の人気に踊らされては、危ない。
あまり説得力がなかった?ウーン・・・かも。
師走14日土曜日、アラスカの荒野を目指した「オヤジ」さまが上に来る。関心のある方は是非どうぞ。氏は大いに意義のある、面白いことを考えている。話を聞いてみたらどうか。
かんとさん、遠慮しなくてもいいですよ。来なはれ。今月の第3の週末21、22、23日でござるね、星の狩人は集まれ!
今年度の「冬季営業」の詳細については、下線部をクリックしてご覧ください。