個人的には今頃の山が一番好きだと、これまでも呟いてきた。その思いは入笠にのみこだわったわけではなくて、この時季独特の心にしみ入る深い山気や静寂が待ってくれている山なら、上越であれ、秩父であれ、富士山の6合目の疎林の中でも不満はない。ただこの中には、北も中央も南も、アルプスと名付けられた山が入っていない。いつの間にか、森林限界を超えた山や、頂には関心がなくなってしまって久しいのだが、それは恐らく、少しづつ自分の人生の時間とこの季節の山の雰囲気とが重なるようになったせいだろう。その関連で言えば、若いころを思い出してみても、そのころよりか今の方がいいと思っているくらいだ。
昨日、富士見町の担当職員から、きょう12月3日より入笠線を通行止めにするとの連絡が入った。いつそういう連絡が来るかと気にかけていたが、今年は思ったよりも遅かった。昨日の雨と、その凍結の心配を理由にしていた。なお、同町の第3セクターによって運営されている富士見パノラマリゾートのゴンドラ運行は、確か今週の土曜日、7日からだと聞いているが、それとは「関係がない」という話だった。
因みに伊那側は、まだそうした話を聞かない。きょうある人から、峠から先の道路に心配な箇所があるから道路管理者である伊那市と連絡を取ってみろと言われ、大いに当惑した。そんなことを言ったら、たちまち道路を通行止めにされる怖れがあり、そうなれば車で入笠へ上がる手段がなくなってしまう。富士見のその職員はまだ金沢林道が通行できるはずとも言っていたが、あの林道は未舗装で道幅も狭く、しかも勾配は急、その上何よりも林道はオオダオ(芝平峠)で伊那側の道路と合流し、そこがまさに、伊那市が通行止めにする場所なのだ。行政区域が異なるが、冬季の通行止めを完全舗装の入笠線と金沢林道のどちらからやるべきかと聞かれたら、それは鉄砲と刀の勝負を問うようなものだ、という気がする。
行政の立場からすれば、何かあって責任追及をされるよりか、通行止めにしてしまうのが一番手っ取り早いと思うだろう。分かる。それでも伊那市は、一昨年前まではそういった交通規制は行ってこなかったし、昨年の規制も、実際は自主規制に近く、雪の影響で車の通行ができなくなる1月半ばごろまで、特段の支障はなかった。今冬もあまり急がずに、かつ緩やかにやってもらえたら大変有難い。
師走14日土曜日、アラスカの荒野を目指した「オヤジ」さまが上に来るので行くことに。関心のある方は是非どうぞ。F破さん、了解しました。愉快にやりましょう。
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