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午前6時、ようやく明るくなりだした。気温マイナス2度、大したことはない。1週間ぶりの入笠、やはりここはどこよりもいい。特に落葉し尽くした冬枯れの森の朝と夕暮れには、切ないまでの美しさがある。きょうから師走。
一昨日は前日の雪で、この辺りも里からは白く見えた。昨日の朝早々、山奥氏からは赤道直下を裸足で暮らす者に、キリマンジャロへの登り方を教えるような懇切な電話が入った。それで、ある程度の積雪を覚悟して来たら、当てが外れ、山道には雪など残っていなかった。
初の沢の大曲り手前、Ume氏お気に入りの場所にご本人と、芝平の隠れ家から先行した山奥氏がいた。しばらくそこで会話を弾ませ、Ume氏と別れて二人で小屋へ来た。きょうは山奥氏が露天風呂の基礎を点検してくれることになっていたが、密かに、ついでに小屋の防寒対策の手伝いもしてもらうつもりでいた。そして目論見通りそれが終わるころに、予約者4名が到着した。30年からの常連、湘南UBSの面々である。
1年近くに及ぶ山奥氏との断交が晴れて復活し、今回は氏の趣味の魚でなく、本来の建築家としての本領を発揮してくれた。取水場の水は地中に埋められた古いドラム缶に一度貯められ、それをバケツなどの容器で汲むようにしてあったのだが、これだけの水量と水圧があれば、そんなことをせずに流し放しの管からホースを繋ぎ、直接水を受けられるようにすべきだと言い出した。
これは恐るべき名案である一方、なぜそんな極めて簡単なことを今まで思い付かなかったのかと、その不明を大いに恥じた。いやー、今も水を汲みにいってきたが、その頼もしい圧倒的な水量には感服し、かつ感動した。排水の問題さえなくば、小屋まででも水を引っ張ることが可能だろう。
この上山奥氏には、神奈川沖で昨年のような大物を釣って、ここの越年会に花を添えて欲しいと思うのだが、これは些かアツカマシイ願いかも。ただ有難いことに、本人はその気になってくれている。
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そんなわけで田口さん、水の心配など全く不要です。30日、伊那側から入るなら弘妙寺辺りで待ち合わせましょう。
F破さん、今年はどうですか。もちろん、君も、あなたも待っています。
赤羽さん、鍋料理はいくらでも応用が利きますから、そのうち、独創的な赤羽鍋を考えてください。
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