Photo by Ume氏
冬ごもりの無聊をかこつ日々、昨年の今頃には柳田国男の「遠野物語・山の人生」と、宮本常一の「山に生きる人びと」を面白く読んだが、確か両著とも読了してなかったのを思い出した。一昨日、木地師の墓を訪れた後でもあり、きょうのような雨の降る日には打って付けの本だと引っ張り出してきた。山本の本の目次には「木地屋の発生」とか「木地屋の生活」などもある。再読になるにしても、その価値大いにありだ。
ところがそこへ、山奥氏から電話が来た。隠れ家へ戻ってきたというのだ。魚を釣ってこさせておいて、そっちで捌け、処理しろとまでは言えない。この雨の中、芝平の山奥くんだりまで行くのはしんどいが、新鮮なうちにやることを済ませておかないと山奥氏にもだが、折角の魚たちに申し訳ない。
そういうことで行ってきた。わざわざ自前の出刃包丁まで持って行ったのに、山奥氏の独演で出る幕がなかった。それでも行かなければ、氏は寝不足と疲労で、処理は後回しになっていた可能性の方が高い。大小の鯛2匹と、サバを頂戴した。本当は、このうちの鯛1匹は今夜ある集まりに提供しようと考えていたが、それも含めあれよあれよという間に仮置きしてもらう氏の冷蔵庫に収まってしまい、言い出せなかった。
年越しの夜のため山奥氏にご苦労してもらったわけだが、さてどんな料理になるのかこれから思案する。
ここでまた電話が入った。今度は撮影の下見に関する打ち合わせだった。世間とはあまり関りを持たないようにしていても、完全な冬ごもりにはほど遠い。
今週末、そして28日から年始にかけても上に行く予定。
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