入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     「冬ごもり」」 (22)

2019年12月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                       Photo by Ume氏

 昨日は木地師という、山の民のことを呟いた。きょうも山のことに触れるつもりでいたが、その前に訂正とお詫びをしなければならない。まず「分徳天皇」は「文徳天皇」の誤りで、この誤りは財政学を専門として、戦前の皇室財産、とりわけ御料林について詳しいO沢さんから指摘された。
 それから「蛇紋岩」と思い込んでいた「岩脈」も気になって調べてみた。すると一般には「蛇石」と呼称されていて、辰野町の広報によれば「粘板岩に貫入した閃緑岩の岩脈」に、「直交して、ほぼ等間隔に石英脈が入っている」。そのために「岩脈が蛇腹のように見えるため」こう呼ばれたと説明がされていた。浅学非才にして、注意不足。しかしもう何とも致し方ないだろう、涕く。

 と、呟いていたら、海へ行って漁師になっていた山奥氏から電話が入った。大漁だと。幾つか入れた注文番号「さば」もしっかり釣れ、それを入れてない鯛なども釣れたらしい。新年を寿ぐに相応しいが、こうなると、明日また山奥まで包丁を持って出掛けていかなければならないのか・・・。ともかくもこれで、当山小屋で越年予定の、数少ない親愛なる同士各位にも喜んでもらえる。

 海からまた山の話になるが、ようやくにして、現行の森林伐採のやり方に、少し関心が払われるようになってきた。きょうの新聞では、皆伐と災害との因果関係、それから「政府が効率重視で林業の成長産業化を図る」ことについても問題がないか、もっと調査検証をするべきだと書いている。
 幾つかの現状を取り上げているが、その中で、宮城県の森林整備課の某が発言がしたという「皆伐跡地が崩れやすい、と一概にはいえない」には、呆れた。こういう言葉が独り歩きし、かつ影響力まで持つ。行政に携わる者は、もっと発言には慎重になるべきで理解できない。
 なるほど宮城県は平地が広く、平らな森や林ならそうかも知れない。しかし、わが国においては急峻な山地が多く、そういう山域での皆伐が進みつつある。そういう現状を充分に承知しているはずなのに、それでもこんな強弁をする。霞が関の役人の真似をするな。80歳代の女性が「あれだけ一度に木を出せば(山が)水にも弱くなる」という言葉を、どう聞くのか。
 急な斜面に、作業道をつづら折りに削り、それが崩落の引き金を引かないでいるのは根がまだ腐っていない間だけだと、実際に作業している当人たちさえ認識し、危惧している。

 今週末、そして28日から年始にかけても上に行く予定だが、それに加えてまた撮影の下見が入るかも知れない。

 今年度の「冬季営業」の詳細については、下線部をクリックしてご覧ください
コメント
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