にいさんといもうと/文・シャーロット・ゾロトウ 絵・メアリー・チャルマーズ 訳・矢川澄子/岩波の子どもの本/1978年
にいさん いもうとに ちょっと いじわる
「ベッドに画びょうを入れといたよ」
「おまえのキャンデーもらった」
「おまえ めが みっつもあるよ」
そのたびに なきだす いもうと。
・・・・
あるひ いもうとは 絵をかいていました。
そのときも にいさんは 「ドアに かぎかけて とじこめてやる」「にんぎょう そとに すてちゃうぞ」と、ちょっと おどかします。
しかし いもうとは にいさんがいっていることは うそだと わかっていました。
だから いっしょに 絵をかいたり なかよく レモンパイを 食べます。
泣き虫から ちょっと 成長した妹。ほどよい距離感があります。男だけ、女だけの二人 そして年齢差で また ちがう 感じでしょうか。
原著は1960年、モノクロ中心で、兄妹の服だけに 落ち着いた彩色で あたたかさがあります。