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血管 立体的に確認 県立中央病院が最先端装置を導入

2022年07月19日 23時00分50秒 | 地域

血管 立体的に確認 県立中央病院が最先端装置を導入

2022年7月19日 (火)配信北日本新聞
 

 県立中央病院は今月、体内の血管の様子を立体的に確認できる最先端の装置を導入した。これまでは、2次元の血管造影の画像と3次元のCTの画像を基に、患部に向けてカテーテルと呼ばれる細い管を血管に通す経路を決めていた。導入した装置は血管造影とCTを一度に撮影し、さらにカテーテルを通す経路を自動的に選ぶ。同病院は、治療時間の短縮や撮影時の放射線被ばく量の低減で、より安全な治療につなげる。 (藤田愛夏)

 県立中央病院はこれまで、血管造影とCTの画像をそれぞれ個別に撮影してきた。血管に造影剤を注入してエックス線撮影で状態などを調べ、さらにCTでもエックス線を使うため、患者の放射線被ばく量が課題となっていた。

 新たな装置は1回の撮影で両方の画像を撮るため、患者の被ばく量を抑えられる。搭載された人工知能(AI)が効率的な撮影方法を判断するため、被ばく量を従来の半分から3分の1に減らすことができる。

 血管造影とCTの双方の画像を基に、さまざまな角度から血管や患部の状況をすぐにデータ化する。これまでよりも高精細な画像を短時間で得られる。

 がんなどの腫瘍や出血部分に向けてカテーテルを通す経路を導く機能もある。新たな装置の効果について、放射線診断科の望月健太郎部長は地図とカーナビに例えて説明する。「従来は紙の地図を基に運転していたようなもの。新装置は、カーナビのように目的地までのルートを選び、自車(カテーテル)の位置も表示することができる」

 北陸で初導入となったこの装置は、カテーテルを使う治療のほか、体の深部からがんの疑いがある細胞の一部を取り出す際にも活用する。年間の利用件数は300~500件を見込む。望月部長は「患者や医師の負担を減らしていきたい」と話している。

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75歳以上の医療費負担増、中止や延期を訴え 県保険医協会が街頭活動

2022年07月19日 22時51分59秒 | 地域

75歳以上の医療費負担増、中止や延期を訴え 県保険医協会が街頭活動

 2022年7月19日 (火)配信大分合同新聞
 

 一定の収入がある75歳以上の医療費窓口負担が1割から2割に引き上げられることに対し、県内の医療関係者でつくる県保険医協会(松山家久会長、約1200人)は7日、大分市中心部で中止や延期を訴える街頭活動をした。

 負担増は10月から。単身は年金を含む年収200万円以上、夫婦世帯では合計年収320万円以上が対象になる。

 会員ら9人が、通行人にチラシを配った。福井利法会長代行(74)は「新型コロナウイルス禍や物価高といった今の状況での負担増は、受診控えにつながる」と指摘した。国に中止、延期を求める要請書も発送した。

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オミクロン「BA・5」

2022年07月19日 22時45分12秒 | ウイルス

オミクロン「BA・5」、主な5変異を網羅…さらに感染力高いタイプ登場の可能性も

 2022年7月19日 (火)配信読売新聞
 

 新型コロナウイルスの感染急拡大の原因となっているオミクロン株の新系統「BA・5」は、これまでに流行したアルファ株やデルタ株などに特徴的だった計5か所の変異を全て備えているという。専門家はBA・5について「感染力や免疫から逃れる能力が、さらに高まっている可能性がある」と警戒している。

 新型コロナウイルスの表面には、人間の細胞に侵入するためのたんぱく質の突起がある。ワクチン接種で作られる抗体は、この突起を認識することで感染などを防ぐ。変異により突起の形が変われば、抗体に認識されにくくなる。

 東京農工大の水谷哲也教授(ウイルス学)によると、細胞に侵入しやすくなったり、抗体から逃れやすくなったりするとみられる突起の主な変異は、これまでに5か所特定されている。

 2021年春の第4波で主流だったアルファ株はこのうちの1か所、同年夏の第5波のデルタ株は2か所が変異していた。一方、第6波で最近まで主流だったオミクロン株のBA・2では4か所に増加。BA・4とBA・5はさらに「L452R」という変異が加わり、5か所全てがそろったという。

 厚生労働省の助言機関によると、BA・5はBA・2の1・27倍の勢いで感染が広がる。水谷教授は「感染者が増えればウイルスが変異する機会も増える。今後さらに感染力が高まった新たな株が登場する恐れもある」と指摘している。

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流行収束、変異株の種類鍵 大阪健康安全基盤研究所の本村和嗣

2022年07月19日 22時39分02秒 | ウイルス

流行収束、変異株の種類鍵 大阪健康安全基盤研究所の本村和嗣・公衆衛生部長 インタビュー「コロナ感染急拡大、専門家は」

 2022年7月19日 (火)配信共同通信社
 

 ―新型コロナウイルスの流行は2年半以上にわたって波が続いている。流行「第7波」は出口につながりそうか。

 「現状では分からない。判断する上で注目しているのは次の波だ。次の『第8波』の訪れが冬以降になり、昨年までよりも遅くなるかが重要。間隔が空けば、集団免疫によって流行を少しずつ抑え込めるようになってきた証しと考えられる」

 ―変異株の移り変わりをどうみる。

 「第7波の主流であるBA・5はオミクロン株の一種。つまり第6波から、オミクロン株の中で種類が移り変わった。従来株からアルファ株、デルタ株と次々に新しい株が登場したこれまでの波とは少し状況が違っている。今後の流行でも、オミクロン株での『マイナーチェンジ』が続けば対処しやすくなる」

 ―マイナーチェンジ?

 「インフルエンザも毎年流行するタイプが異なるが、大きく分ければ『A型』という枠の中に収まっている。新型コロナも同様で、置き換わりがオミクロン株の中であれば、多少の違いはあるが極端に異なることはないので対策が容易になる。一方で全く性質が異なる変異株がまた登場すれば、対策がやり直しになる。そうなると出口は遠のく可能性がある」

 ―今後は何が必要か。

 「やはり新たなワクチンの開発だ。米国のファイザー社などがオミクロン株用のワクチンに取り組んでいる。また従来型と組み合わせた2価ワクチンの登場も見込まれている。改良型が出てくれば、効果がより上がることが期待される」

 ―社会の対応は。

 「一律に同じ対策をとるのではなく、高齢者や基礎疾患を持つ人など、リスクが高い層に重点を置いた施策にシフトすることが考えられるだろう。出口が見えても、急に元の生活に戻ることは難しい。少しずつ共存を探っていくことになる」

  ×    ×

 もとむら・かずし 1971年生まれ。長崎大医学部卒。2021年4月より大阪健康安全基盤研究所・公衆衛生部長。専門はウイルス学。

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【コロナ詳報】島根で391人感染、鳥取で284人 1人死亡 医療機関や学校で7件のクラスター 18日

2022年07月19日 22時32分10秒 | 地域

【コロナ詳報】島根で391人感染、鳥取で284人 1人死亡 医療機関や学校で7件のクラスター 18日

 2022年7月19日 (火)配信山陰中央新報
 

 島根県と鳥取県が18日、それぞれ391人、284人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。17日確認分。両県で計7件のクラスター(感染者集団)が確認された。島根県内の医療機関に入院していた患者1人が死亡し、累計死者数は31人となった。

 島根県の居住地別の内訳は松江市133人、出雲市112人、浜田市42人、益田市18人、安来市14人、大田市9人、奥出雲町7人、雲南市6人、隠岐の島町、県外各5人、江津市、飯南町、邑南町各4人、津和野町、吉賀町各3人、海士町2人、西ノ島町、美郷町各1人、調査中18人。

 クラスターは松江保健所管内の高齢者福祉施設で14人、雲南保健所管内の学校で10人、松江市内の医療機関で6人。クラスターの累計は366件となった。

 安来市立の小学校1校の1学級が19日から閉鎖する。

 鳥取県の保健所別の内訳は米子159人、鳥取市69人、倉吉56人。クラスターは鳥取、境港市の3事業所で計23人、三朝町立賀茂保育園で10人。クラスターの累計は214件となった。

 関係者の感染を受け、倉吉総合産業高校は18日から2年生1学級を、倉吉市立西郷小学校と同市立西中学校は19日にそれぞれ一部学年と学級を閉鎖。境港市立あがりみち保育園と日野町立ひのっこ保育所に併設する子育て支援室も同日休園する。

 累計感染者数は、18日に松江市が発表した感染者1人を取り下げた島根が3万2042人、鳥取県も1人取り下げ2万1383人。18日午前0時時点の確保病床使用率は島根(371床)37・7%、鳥取(350床)25・7%。宿泊療養は島根36人、鳥取130人。自宅療養は島根6443人、鳥取2746人。重症者は両県ともいない。

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第7波で首都圏の医療態勢はどうなるの

2022年07月19日 10時58分25秒 | ウイルス

第7波で首都圏の医療態勢はどうなるのか...BA.5は症状重く、現場は「既にいっぱいいっぱい」

 2022年7月15日 (金)配信東京新聞
 

◆発熱外来患者は1週間前の3倍

 埼玉県三芳町の「ふじみの救急病院」では11日、発熱外来に約770人が訪れ、そのうち約300人が新型コロナ検査で陽性だった。陽性率は39%。鹿野(かの)晃(あきら)院長は「第6波が収束しきる前に増加が始まった。発熱外来患者は1週間前の3倍。急速な流行を実感している」とため息をもらす。

 感染者は20~40代が中心だ。「第6波の時よりも、患者の発熱、倦怠(けんたい)感、のどの痛みの程度は強い印象」という。感染が広がるオミクロン株のBA.5について、鹿野院長は「第6波で主流だったBA.1、BA.2よりも症状が強いのでは」と警戒する。治療薬の投与で1泊した患者から、「しんどいので、少し入院させてほしい」という要望もあったという。

 ふじみの救急病院の入院患者は13日時点で21人。2人は重症で、そのうち70代の男性はワクチンの3回接種を済ませていた。コロナ病床は38床あるが、半分の19床はプレハブで、「夏は暑く、あまり使いたくない」という。

 鹿野院長は「既に対応はいっぱい、いっぱい。人手が足りない」。コロナ以外の患者の受け入れも難しくなっている。第6波ピーク時、職員は約200人いたが、PCR検査の診療報酬引き下げや、重症病床削減による補助金の目減りに伴い、現在は約130人の体制に縮小している。「今回は第6波ほどの力では戦えない」のが実情だ。

◆また救急患者の受け入れ拒否も?

 第6波の際、救急患者の受け入れを拒否する医療機関が同県内では相次いだという。鹿野院長は「6時間待ちとか、病院に何十件も断られたとか、そういう患者が多くいた。第7波でも同じ状況になるかもしれない」と危ぶむ。

 政府は現在、新たな行動制限などを考えていないが、鹿野院長は「これから時間差で、高齢者に感染が広がり、入院患者や重症病床が増えてくる。死者が増えれば、政府はまた行動制限もかけざるをえなくなるのではないか」と予測した。

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【フィギュア】羽生結弦引退

2022年07月19日 10時48分28秒 | 運動スポーツ

【フィギュア】羽生結弦引退 伝説残しプロ転向、アイスショー創設の夢も 19日会見で決意表明

配信

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公園内に診療所を 中能登町が区画整備へ 誘致、全国初

2022年07月19日 10時42分11秒 | 地域

公園内に診療所を 中能登町が区画整備へ 誘致、全国初

 2022年7月15日 (金)配信北國新聞
 

 中能登町は14日、町内の公園に診療所用の区画を設け「医療公園」として整備する方針を決めた。町によると、公園に診療所を誘致するのは全国初。町の支援制度を利用する想定で複数の医師が開業を検討しており、町有地を活用することで早期の診療開始を促す。芝生や並木など公園の機能は残し、患者が緑豊かな空間で心身の健康増進につなげる。

 医療機関を誘致するのは、中能登町井田の「レクトピアパーク」。敷地面積は約1・8ヘクタールで大型遊具やステージを備える。

 町は今年度、開業医に最大5千万円を補助する県内初の制度を創設するなど医療体制を充実させる取り組みを進めている。医師個人で土地を探すよりも開業までの時間が短縮できることから、町有地の公園を利用することを決めた。

 計画では公園の外周部分を診療所が集まる「医療ゾーン」とし、公園の名称は「なかのとメディカルパーク」(仮称)に変更する。大型遊具は老朽化が目立つため、診療所の整備に伴い撤去する。

 宮下為幸町長は周囲に道の駅や大型商業施設もあることから「診療所を建てるには最適な場所。にぎわいの創出にもつなげたい」と意欲を示した。

 計画は14日開かれた町議会総務建設、教育民生両委員会で報告された。

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下着脱がなくても大丈夫

2022年07月19日 10時35分28秒 | 健康の保持増進

下着脱がなくても大丈夫、でもスポブラは× 学校健診、思春期の女子児童・生徒に配慮

 2022年7月15日 (金)配信神戸新聞
 

 内科健診で下着着用を認める-。兵庫県の加古川市教育委員会は2022年度の小中学校での内科健診について、保護者にこんな内容の説明文書を配布した。「健診に支障がない範囲の下着」に限るとし、ブラジャーは、背骨や肩甲骨が見えにくいスポーツブラを不可とするなど、基準を紹介。服を脱いで診察を受けることに抵抗がある女子児童、生徒らの心情に配慮した。(斉藤正志)

 女性の背中のイラストが二つ描かれた保護者向けの説明文書。一つは、ストラップ(肩ひも)が細いブラジャーで背中が見えており、「内科健診に支障がない下着の例」と記した。もう一つの背中が隠れるブラジャーの方には、「内科健診に支障がある下着の例」と記載。背骨や肩甲骨、胸骨、皮膚の状況などが見えにくいことを理由に示した。

 市教委学務課によると、内科健診では、医師が聴診器を胸に当てて心音を確認するほか、皮膚疾患の有無や背骨のゆがみなどを短時間に目視で確かめなければならない。医師から正確な診断が必要との声もあり、かつては原則、着衣を認めていなかった。

 健診場所はこれまでも、ついたてやカーテンで囲って個室にするなど、女子児童、生徒のプライバシーや気持ちに配慮する取り組みはしていた。しかし、男性医師の前で脱衣を嫌がる子どもの保護者から、改善を求める声があったという。

 県内でも自治体ごとに対応が分かれているが、加古川市の方針変更のきっかけになったのは20年6月、県医師会が、学校医の職務や注意点などを記した学校医手帳を改定したことだった。下着を着けたままの方が、健診を円滑にできる場合があるとの内容が加わった。

 市教委は、この学校医手帳の改訂内容を各校に伝達。事実上、服装は緩和されていたが、学校と学校医の判断に委ねられており、市教委として明確な方針を定める必要があると判断したという。

 加古川医師会と協議し、「原則は上半身脱衣での実施」とした上で、下着の着用を希望する場合は、背骨や肩甲骨、胸骨などが見える物を認めることにした。21年12月に各学校に通知し、同月と22年3月に保護者向けに説明文書を配布。22年度から適用している。

 学務課の担当者は「学校医にとっては、正確に診断し、見落としがないようにするためには下着がない方がいい。一方で、主に思春期の子どもの心理的な負担を考えると、配慮も必要で、悩ましいところだった」と明かす。

 各校で既に22年度の健診は始まっているが、トラブルなどは報告されていないという。担当者は「初めての取り組みなので、本年度の状況を把握して、改善できるところがあれば改めていきたい」と話した。

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中山間地の医療、存続の危機 財源や人材「国が責任を」

2022年07月19日 00時03分29秒 | 地域

中山間地の医療、存続の危機 財源や人材「国が責任を」

 2022年7月8日 (金)配信中国新聞
 

 中山間地域の島根県吉賀町六日市で、住民の健康を守ってきた六日市病院が、経営悪化で存続の危機にある。生活に欠かせない施設として、町は公設民営化による存続へ動くが、大きな財政負担がのしかかることになる。人材確保なども含め、国の責任で中山間地域の医療を守るよう求める声は大きい。

 病院入り口に高さ50センチほどの木製のたるが置かれている。病院存続を目指し、吉賀町商工会が6月に設置したたる募金だ。週1回通院する町内の主婦(69)は「この病院が必要というのは町民みんなの思い。協力したい」と話した。

 同病院は救急対応を担う拠点病院。同病院がなければ、24時間体制で急患を受け入れる施設で最も近いのは、車で1時間半かかる益田赤十字病院(益田市)になる。町医療対策課の永田英樹課長は「町民にとっては命のよりどころ。医療のない場所に人は住めない」と重要性を強調する。

 しかし、病院の経営は厳しさを増す一方だ。医療介護事業の収支に、国や町からの補助金などを加算した経常利益は2018年度、約2600万円の赤字に転落。以降3年度連続の赤字が続き、21年度予測は約8千万円に膨らんでいる。

 町は20年、公設民営化で存続を目指す方針を打ち出した。今年3月には、病院側が経営改善計画を町に提出。病床数を現在の110床から26年に50床まで減らし、コンパクト化を図る。

 中山間地域の人口減少は急激に進む。町の人口は旧六日市町と旧柿木村が合併した05年に7553人だったが、今年4月末時点で5882人。病院の利用者が減るのは必然で、収入は減少の一途だ。

 医療従事者の人材不足が追い打ちをかける。医師や看護師の数が減ることで病床稼働率が低下するという悪循環も生み出す。

 常勤医師は19年4月に8人のうち2人が異動したまま補充がなく、現在6人。臨床経験を積みにくい中山間地域への赴任を希望する若い人材は少なく、ほとんどが60歳を超えている。看護師は、供給源だった六日市医療技術専門学校(同町真田)が3月に閉校。3年間を同病院で働くことで町の奨学金返済が免除される制度などにより、これまでなんとか人材を確保してきたが、困難になっている。

 こうした苦境にある同病院に対する国の支援は、運営する社会医療法人への特別交付税が、町を通して年に1億2千万~1億6千万円支給されている。しかし、それでは足らず、町が年1億~5千万円の財政支援をしている。ただ、病床数を絞ると、特別交付税は今後減らされる見通しだ。

 同町の岩本一巳町長は6月、22年度から病院への財政支援を強化すると表明した。しかし、病院が経営改善を進めても、町の財政調整基金などの残高は22年度の約24億円が、32年度には約9億円に減少すると試算する。医療対策課の永田課長は、病院の経営について「どう頑張っても赤字が出る。国の支援の拡充があれば助かる」と話す。

 同病院の小川久行事務部長は「財政面だけでなく、医師や看護師確保など中山間地域の病院が抱える問題は自力で解決するのは困難」とする。「警察や消防と同じように医療も大事。国が責任を持って、守る姿勢を見せて」と注文する。(松島岳人)

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