スリット鉢。
ネット上では結構話題になっているようだが、その割には売られる量が少ない。
ホームセンターでも、全く置いてないところだってある。
ネット上では話題(人気)になっているのに、実際にはあまり売られていない。
そもそも、スリット鉢は何のために使うのか。
それは、野菜や草花の苗などでよくみられる、鉢底で根がとぐろを巻くのを防ぐ目的で使うのです。
が・・・・。
ここに大きな落とし穴があるのだが。
鉢底で根がとぐろを巻いている苗。
一般的には「根詰りを起こしている」と言って嫌われます。
ところが、こういう苗は、もともとは「元気の良い苗」だったのです。
元気の良い苗は盛んに成長をし、根もよく伸ばします。
なので、本来はそうなる前に植えてやらなければいけないのです。
ところが、それを勘違いしている人が多く、スリット鉢ではそうならないため、その部分だけが強調され、短所は度外視されているのです。
植物の根は、ランなどの一部に例外はあるが、根の先が空気にさらされると萎れて枯れてしまう。
そう、スリット鉢だと、スリットの部分で根が成長できなくなるので、鉢底でとぐろを巻くことはないのです。
植物の根は人間の「内臓」といってもよい存在です。
人間の場合、内臓が弱いと「虚弱な人」が多いように、植物にも同じことが言えます。
ということは、スリット鉢は「功罪相半ば(プラスマイナスゼロ)」ということに。
そう、生産農家では、根が鉢底でとぐろを巻く前に植え付けるので、スリット鉢を使う意味がないのです。
そして、この理屈を知っている人もスリット鉢は使わないのです。
私も使いません。
全く使わないわけではないが、植えるものを選びます。
が、使いたくて使うわけではありません。
買ってきた苗や鉢植えがスリット鉢に植えられていることもあり、そんな鉢がいくつも残っているので、それを使うだけで、あえて買ったりはしません。
使う場合も、ランが多いです。
正直、ランなどでは都合が良いことも多いが、普通の植物では「マイナス」になることが多いのです。