Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ヴァージル・トムソンの賛美歌による交響曲を聴く

2022-05-22 18:09:03 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今回は1896年生まれのヴァージル・トムソンが、
1928年に作曲した賛美歌による交響曲を取り上げる。
最初の3楽章はパリで書き上げ、2年後に完成させたが、
初演は作曲者自身の指揮で1945年2月22日に行っている。
この作品は古いスコットランドの旋律を
ベースにして作曲されているようだ。
聴いたCDの演奏はジェームズ・セダレス指揮、
ニュージーランド交響楽団による。
第一楽章導入部とアレグロは、
ホルンの豊かな響きで始まり、
フルートなど木管楽器がそれに続き、
素朴な旋律が奏でられていき、
弦楽器が旋律を民謡風の旋律を奏でていく。
そのあとも様々な楽器で旋律は引き継がれていく。
後半チェロやヴァイオリンがカデンツァのように独奏し、
最後は打楽器で盛り上がって終わる。
第二楽章アンダンテ・カンタービレは、
弦楽器による素朴で歌うような旋律で始まり、
木管楽器なども絡みながら、繰り返される。
何となくブラームスを感じさせるところもある。
ホルンの響きとトランペットの音が、
鉄道を思わせるようなところを感じさせる。
第三楽章アレグレットは、低弦で始まる。
それにクラリネットが絡んで旋律を奏でていく。
木管楽器中心に旋律が引き継がれていき、
それはさらに弦楽器に引き継がれ、
金管楽器はコラール風に旋律を奏でていく。
第四楽章アッラ ブレーヴェ(2分の2拍子で)は、
弦楽器が力強く軽快な旋律を奏でていき、
そのあと民謡風の旋律が現れ、金管楽器や打楽器が加わり、
リズミックな旋律も現れ、徐々に盛り上がりをみせ、
弦楽器が堂々と民謡風の旋律を奏でていき、
最後は打楽器の音が長く続く中、盛り上がって終わる。
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ヴァージル・トムソンの交響曲第3番を聴く

2022-05-21 20:33:41 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今日は久しぶりに若い時に住んでいた鶴ヶ峰で、
よく食事をしたレストランに入り昼食をとった。
懐かしさとともにおいしい料理をじっくり味わった。
今回は1896年生まれのヴァージル・トムソンが、
1972年に作曲した交響曲第3番を取り上げる。
聴いたCDの演奏はジェームズ・セダレス指揮、
ニュージーランド交響楽団による。
第一楽章アレグロ・モデラートは、
打楽器により荒々しく始まり、
金管楽器も加わり騒然とした感じである。
しかし、悲劇的な感じが続くわけではなく、
明るい軽快な部分もあり、不思議な感じである。
第二楽章「ワルツのテンポで」は、
弦楽器による明るく軽快なワルツであり、
木管楽器や金管楽器も加わり、華やかさもある。
第三楽章アダージョ・ソステヌートは、
弦楽器のユニゾンで始まり、やや悲しげな感じである。
その旋律中心に金管楽器や木管楽器も加わり、
色彩感のある音楽になり、甘美な旋律が流れていく。
冒頭の悲しい感じが再び現れて、最後静かに終わる。
第四楽章アレグレットは、
弦楽器による力強い旋律で始まり、
金管楽器も加わりいったん騒々しくなるが、
その後は静かで悲しげな感じになり、最後は静まって終わる。
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アーロン・コープランドのオルガンとオーケストラのための交響曲を聴く

2022-05-16 20:14:08 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今回は1900年生まれのコープランドが、
1924年に作曲したオルガンとオーケストラのための交響曲を取り上げる。
聴いたCDの演奏はパワー・ビッグスのオルガン、
レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニックによる。
この作品はのちにオルガンを除いて、
交響曲第1番として発表されたようである。
第一楽章「プレリュード(アンダンテ6/8拍子)」は、
弦楽器の音の上でフルートが旋律を奏でて始まり、
そのあとオルガンの音が入り、ハープも入る。
弦楽器がそのあとも空虚な感じの旋律を奏でていくが、
それに加わるオルガンの音の響きが温かく感じる。
そのあと弦楽器とフルートでまた、冒頭のような音楽になり、
オルガンの音もずっしりと加わっていく。
第二楽章「スケルツォ(アレグロ・モルト3/4拍子―モデラート4/4拍子)」は、
軽快な旋律がオーボエなど木管楽器と金管楽器中心に奏でられていく。
そしてオルガンの音が入り、弦楽器も生き生きとした旋律を奏でていく。
さらに打楽器も加わり、リズミックでダイナミックな音楽になっていく。
盛り上がった後はいったん静まり、オルガン中心に音楽は進行する。
それからはロマンティックな部分をみせもする。
そして、オルガンの音に続き再びリズミックでダイナミックな音楽になる。
そのリズミックな部分は続き、荒々しく盛り上がっていき、
ここはコープランドらしさが出ている感じがする。
第三楽章「フィナーレ(レント-モデラート4/4拍子」は、
弦楽器が奏でるゆったりとした旋律で始まる。
重々しくなったところでオルガンの音が響き、
そのあとは弦楽器により力強い旋律が奏でられていく。
それを遮るようにオルガンと金管楽器の音が入る。
そのあとオルガン中心とした神秘的な音楽になり、
それにトランペットの音が入り、
弦楽器と打楽器によりリズミックで荒々しい音楽になっていく。
金管楽器も加わり、盛り上がりを見せていき、
オルガンの音が響き渡る中、最後力強く終わる。
こうして聴いてみると、コープランドの交響曲はなかなかいい。
交響曲第3番は傑作であるが、それ以外もいい。
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アーロン・コープランドの舞踏交響曲を聴く

2022-05-15 15:08:17 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今回は1900年生まれのコープランドが、
1922年から1925年にかけて作曲した舞踏交響曲を取り上げる。
聴いたCDの演奏はコープランド指揮、ロンドン交響楽団による。
1925年に作曲されたバレエ曲「グローグ」からの改作で、
この作品は純粋に交響曲として最初から書かれたものではない。
第一楽章「導入部(レント)-モルト・アレグロ-アダージョ・モルト」は、
トランペットの音で始まり、弦楽器がそれを呼応するようにして引き継ぐ。
アメリカの荒野の雰囲気を感じさせる。
やがて、オーボエなど木管楽器が速い動きで旋律を奏でていき、
舞踏風の軽やかな動きをみせていき、
パリ留学のあとだからかフランス音楽からの影響も感じさせる。
最後はゆったりとした感じになり、そのまま次の楽章に続く。
第二楽章「アンダンテ・モデラート」は、
ゆったりとしたワルツのリズムの中で、木管楽器が活躍する。
ストラヴィンスキーの影響も感じさせるところがある。
やがて、弦楽器中心にゆったりとした旋律が奏でられていき、
金管楽器も加わり、徐々に盛り上がりをみせていき、
壮大な舞踏風の音楽になっていき、
それが終わるとヴァイオリン独奏が入って終わる。
第三楽章「アレグロ・ヴィーヴォ」は、
軽快で生き生きとした旋律が奏でられて始まる。
打楽器中心にリズミックな音楽が展開されていく。
そのあとゆったりとしたテンポで弦楽器が甘美な旋律を奏でていく。
リズミックな音楽と、ゆったりとした旋律が交互に現れ、
やがて、金管楽器中心に荒々しい音楽となり、
打楽器も加わり、盛り上がったところで終わる。
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ポール・クレストンの交響曲第2番作品35を聴く

2022-05-14 06:23:57 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今回は1906年生まれのクレストンが、
1944年に作曲した交響曲第2番作品35を取り上げる。
聴いたCDの演奏はテオドル・クチャル指揮、
ウクライナ国立交響楽団による。
第一楽章「序奏と歌」は、弦楽器によりゆったりと始まる。
「ゆっくりと、深い感動をもって」とあるように歌うような旋律は、
やがてフルートやオーボエなど木管楽器に引き継がれ、
ホルンなど金管楽器も加わって音の厚みが生まれる。
再び弦楽器が歌うような旋律を奏でていくが、
徐々に金管楽器など加わり、感動的に盛り上がったあと、
穏やかになり、木管楽器中心に旋律が奏でられ、最後は静かに終わる。
第二楽章「間奏曲と踊り」は、弦楽器でシリアスな旋律が奏でられ、
金管楽器も加わり、荒々しい感じになり、これが繰り返される。
そのあとフルートが旋律を奏でていき、弦楽器中心に旋律を引き継ぎ、
そのあとは打楽器も加わり、リズミックな踊りの音楽になっていく。
繰り返されるリズムの上で、舞踏的な旋律が繰り返され、
徐々に盛り上がっていくが、ここの音楽がなかなかいい。
そのあと、いったん静まるが、再び舞踏的な旋律が奏でられ、
徐々に盛り上がりをみせて激しい感じになり、最後力強く終わる。

フルート奏者のウィリアム・ベネットが5月11日に亡くなった。
妻にトレヴァー・ワイから連絡が入ったので確実な情報である。
長い間難病を患い、闘病生活を続けていたようだ。
生前の元気な姿からすれば、信じられずとても残念である。
その頃の姿をしのび、ヴォーン・ウィリアムズの、
「グリーンスリーヴスによる幻想曲」を、
ウィリアム・ベネットのフルート、ネヴィル・マリナーの指揮、
アカデミー室内管弦楽団の演奏で聴いた。
この美しいフルートの音色が二度と聴けないのが残念である。
心からご冥福をお祈りしたい。
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