Mars&Jupiter

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ルイス・ウンベルト・サルガードの交響曲第4番「エクアドル」を聴く

2022-07-16 18:30:35 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
今回は1903年生まれのルイス・ウンベルト・サルガードが、
1957年に作曲した交響曲第4番「エクアドル」を取り上げる。
聴いたCDはミヒャエル・マイスナー指揮、
クエンカ交響楽団の演奏である。
第一楽章アンダンティーノ・マエストーソ-
アレグロ・コン・ヴィータは、
打楽器と金管楽器による強烈な音の繰り返しで始まる。
そのあとヴァイオリンの独奏が入り、
主部に入り、弦楽器中心に民謡風の旋律が奏でられる。
交響曲第1番にもあったエクアドルの伝統的な踊り、
サンファニートのリズムに基づいているようだ。
この主題はとても親しみやすい旋律で、何度も繰り返される。
中間で冒頭の部分が繰り返され、そのあとは主題が、
自由な形で展開されていき、このあたりの展開技法も興味深い。
そして主題が全体で奏でられて、最後盛り上がって終わる。
第二楽章アンダンテ・カンタービレは、
弦楽器のオスティナートの上で、
クラリネットが歌うような旋律を奏でる。
そのあとに現れるもう一つの旋律も、
アンデスの伝承曲に基づいているようだ。
悲しげな旋律がとても印象的である。
ハープのカデンツァ風の部分を経て、
弦楽器中心に旋律が繰り返され、
木管楽器がそれを受け継いでいく。
最後は弦楽器中心に静かに終わる。

第三楽章アレグロ・フェスティヴォは、三部形式である。
金管楽器が奏でる旋律を弦楽器が引き継いでいく。
舞踏風の旋律は金管楽器も加わり力強く奏でられていく。
中間部は金管楽器中心に旋律が奏でられていく。
冒頭部分の舞踏的な旋律が弦楽器により再び奏でられ、
最後は金管楽器も加わり盛り上がって終わる。
第四楽章フィナーレ・ラプソディーコは、
管弦楽全体で旋律が奏でられたあと、ハープが入り、
そのあと弦楽器を中心に力強い旋律が奏でられる。
この旋律は第二楽章で出てきた旋律がもとになっている。
とても民族色強い音楽であり、タイトルどおりなのだろう。
金管楽器も加わり、徐々に盛り上がりをみせていき、
クレシェンドしていき、最後力強く終わる。
コメント
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