<福井名物ソースカツ丼、アーンド越前そば(1)>
北陸本線を福井で降りてホームを歩きだし、ギョッとして立ちどまる。
(な、なんだ、アレは?!)
ずいぶんデカイ人が座っていると思ったら、恐竜じゃないか。しかも右手に学術書らしいぶ厚い本、左手に恐竜の頭骨を持っている。
改札口へ降りて行く階段の途中には、感染症予防のためだろう、同じ恐竜がマスクをしていた。福井は永平寺以来である。
白衣を着た恐竜は「恐竜博士」、座っているのが「ダイノベンチ」と呼ばれているそうで、福井駅、芦原温泉駅、敦賀駅に設置してあるらしい。
日本国内で発見された恐竜化石の8割が「恐竜王国福井」の勝山市で発掘されたという。
西口駅前広場には、三体の恐竜の実物大モニュメントがある。平成27年北陸新幹線金沢開業に伴い設置されたそうだ。
「フクイラプトル」、それに「フクイサウルス」。もしかして、あの恐竜博士のモデルはラプトルかな。
子どもが喜びそうな、高さ6メートルの特大の恐竜「フクイテイタン」。
この恐竜たちだが、どうやら30分ごとに動くらしいが、先を急ぐので待っていられない。
福井の街中に、富山のセントラムみたいな真新しい立派な路面電車が走っているのが、意外だった。
創業百年を超える、元祖ソースカツ丼で有名な洋食店「ヨーロッパ軒総本店」である。店名は創業者が修行した欧州にちなみ名づけられた。
「・・・それとォ、焼酎、あのユズのやつをもらおうか」
えっ、なに、ここって焼酎ドリンクもあるのかよ!
吟味していたメニューから顔を上げて、ひとつ置いた隣のカウンター席の、嬉しくなって思わず注文したご隠居ふうの同好の士をみてしまう。
よし、決めた。
「あの・・・ソースカツとメンチカツを一枚ずつの丼ってありますか?」
ヨーロッパ軒のソースカツ丼は、カツ三枚が基本スタイルである。
「レディースカツ丼セットのカツ2枚の内、1枚をメンチにしますか? ご飯が小盛りになりますが」
「あ、それでお願いします。サラダと味噌汁は抜きで。あと、ゆずの焼酎も」
チラリと、真似させてもらったご隠居からの視線を感じたが、同好の士に対する好意的なものであった。
ややこしい注文をした訳は、ソースカツ丼も食べたいが、そのあと越前そばも食べに行こうと思っているのである。
金沢ゆずの焼酎が運ばれてきた。ゆずより、徳島“すだち”が欲しいところだが、まあいい。一杯飲んでここらで気をゆるめることにする。
先ほどチェックインして荷物を置いてきた、すぐ近くのホテルには温泉があるので、カツ丼食べ終えたら温泉でひと汗かいて腹を減らすという次の一手も考慮済みだ。
― 続く ―
→「永平寺初参詣(1)」の記事はこちら
→「永平寺初参詣(2)」の記事はこちら
北陸本線を福井で降りてホームを歩きだし、ギョッとして立ちどまる。
(な、なんだ、アレは?!)
ずいぶんデカイ人が座っていると思ったら、恐竜じゃないか。しかも右手に学術書らしいぶ厚い本、左手に恐竜の頭骨を持っている。
改札口へ降りて行く階段の途中には、感染症予防のためだろう、同じ恐竜がマスクをしていた。福井は永平寺以来である。
白衣を着た恐竜は「恐竜博士」、座っているのが「ダイノベンチ」と呼ばれているそうで、福井駅、芦原温泉駅、敦賀駅に設置してあるらしい。
日本国内で発見された恐竜化石の8割が「恐竜王国福井」の勝山市で発掘されたという。
西口駅前広場には、三体の恐竜の実物大モニュメントがある。平成27年北陸新幹線金沢開業に伴い設置されたそうだ。
「フクイラプトル」、それに「フクイサウルス」。もしかして、あの恐竜博士のモデルはラプトルかな。
子どもが喜びそうな、高さ6メートルの特大の恐竜「フクイテイタン」。
この恐竜たちだが、どうやら30分ごとに動くらしいが、先を急ぐので待っていられない。
福井の街中に、富山のセントラムみたいな真新しい立派な路面電車が走っているのが、意外だった。
創業百年を超える、元祖ソースカツ丼で有名な洋食店「ヨーロッパ軒総本店」である。店名は創業者が修行した欧州にちなみ名づけられた。
「・・・それとォ、焼酎、あのユズのやつをもらおうか」
えっ、なに、ここって焼酎ドリンクもあるのかよ!
吟味していたメニューから顔を上げて、ひとつ置いた隣のカウンター席の、嬉しくなって思わず注文したご隠居ふうの同好の士をみてしまう。
よし、決めた。
「あの・・・ソースカツとメンチカツを一枚ずつの丼ってありますか?」
ヨーロッパ軒のソースカツ丼は、カツ三枚が基本スタイルである。
「レディースカツ丼セットのカツ2枚の内、1枚をメンチにしますか? ご飯が小盛りになりますが」
「あ、それでお願いします。サラダと味噌汁は抜きで。あと、ゆずの焼酎も」
チラリと、真似させてもらったご隠居からの視線を感じたが、同好の士に対する好意的なものであった。
ややこしい注文をした訳は、ソースカツ丼も食べたいが、そのあと越前そばも食べに行こうと思っているのである。
金沢ゆずの焼酎が運ばれてきた。ゆずより、徳島“すだち”が欲しいところだが、まあいい。一杯飲んでここらで気をゆるめることにする。
先ほどチェックインして荷物を置いてきた、すぐ近くのホテルには温泉があるので、カツ丼食べ終えたら温泉でひと汗かいて腹を減らすという次の一手も考慮済みだ。
― 続く ―
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→「永平寺初参詣(2)」の記事はこちら
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