温泉クンの旅日記

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山形・湯野浜温泉の老舗宿(1)

2017-08-13 | 温泉エッセイ
 <山形・湯野浜温泉の老舗宿(1)>

 本館五階から、長い連絡通路を抜けたところが夕食会場のダイニングがある別館「龍宮殿」だった。

 

 会場全体を見まわしてなにかしら違和感を覚えた。



 案内されたテーブルにつくとその正体がわかった。テーブルの上には一枚の懐石メニューがぺらりと載せられているだけで、一切他にはなにもないのである。
 外は夕暮れが始まっているが、雲がぶ厚いのでよほど運が良くなければ夕日がみられそうにない。


 
 いつものように焼酎の水割りを注文して食事のスタートだ。メニューだが「龍宮殿懐石」の最初の一皿は赤目河豚エスカベッシュ、ホワイトアスパラ、鱒のスモーク巻、甲烏賊フリット、しどけの胡桃和えである。



 庄内には豊穣の実りをもたらす田園と、極上の魚介があがる里海があり、その地元の食材で丁寧に仕事をしているという。続いての料理は栄螺真薯、三つ葉、葱、あられ、木の芽、じゅんさいだ。



 そして刺身五種は平目の薄造り、ポン酢ゼリー、紅葉卸、万能葱、鯛の松皮造り、鱸湯洗い、甘海老の藻塩〆、ほうぼう、土佐醤油、山葵、ハーブ塩、妻一式。





 とても美しく盛られた刺身である。

「ん!」
 騒がしい・・・蒲団のようにぶ厚い雲の塊の下から夕日が顔をだしたのに気がついて、客たちが食事を中断して窓際にあつまってきた。



 わたしも、しばらくは水割りを呑みながら夕日に見入ってしまう。



 夕日を見送ってからの皿は鯛のポアレ 野菜と玄米のサラダ、春菊のソースだ。



 フレンチ懐石コースらしいのだが、美しく盛りつけられた料理の数々と、それぞれ吟味と統一された皿などの食器にはさすがに満足させるものがある。


  ― 続く ―


   →「クラゲ水族館(1)」の記事はこちら
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