温泉クンの旅日記

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読んだ本 2015年12月

2015-12-30 | 雑読録
  <読んだ本 2015年12月>

 房総半島の国道の食事処が立ち並ぶ地域に入って、さて昼メシを何にしようかと悩む。
(さきほどから、「はま寿司」という回転寿司の店をよく見るなあ・・・)
 あとで調べたら首都圏では埼玉に次いで千葉県にはなんと三十店舗あるそうだ。

 旅先だけでの話だが、今年になって回転寿司にまったく抵抗感がなくなってきた。きっと、新潟長岡の回転寿司「富寿司」の影響もあるかもしれない。
 また、前方に「はま寿司」のでかい看板があるぞ。なにか縁があるのかもしれないので寄ってみるとしよう。

 店内に入ると、カウンターは一列だけで、あとはすべて四人掛けのテーブルのようだ。無理すればカウンター席に座れるが、空いているのでテーブル席に案内された。
 昼メシは麺類も食べたいが刺身も捨てがたいなど、極めてイレギュラーな組み合わせの要望にも近頃の回転寿司は対応してくれると聞く。カレーライスが旨いと評判の店もある。
 この店は、カラオケのタブレットみたいな画面で注文するシステムだった。
 麺類メニューにみつけた煮干しラーメンと海老のにぎりをまずオーダーした。



 およそ回転寿司にはありえないくらい旨いラーメンである。しかも低価格だ。
 注文品でない、廻ってきた寿司の皿も取る。



 うなぎの寿司があったので、画面からなんとなく注文したがこれが結構いける。



 いくらでも食べられそうだが、満腹での運転は眠気を催して危ないのでここらへんで止めておく。お会計だが、千円くらいで済んだのでびっくりするくらい安かった。

 さて、12月に読んだ本ですが、本年最後の今月は8冊、年間累積で77冊でした。

 1. ◎心星ひとつ  みをつくし料理帖⑥ 高田郁 ハルキ文庫
 2.◎夏天の虹  みをつくし料理帖⑦ 高田郁 ハルキ文庫
 3. ◎残月  みをつくし料理帖⑧ 高田郁 ハルキ文庫
 4. ◎美雪晴れ  みをつくし料理帖⑨ 高田郁 ハルキ文庫
 5. ◎天の梯  みをつくし料理帖⑩ 高田郁 ハルキ文庫
 6. ○遣手 吉原裏同心六             佐伯泰英 光文社文庫
 7. ○枕絵 吉原裏同心七             佐伯泰英 光文社文庫
 8. ○炎上 吉原裏同心八             佐伯泰英 光文社文庫

「みおつくし料理帖」だが、先月の二冊目以降、涙腺がゆるゆるになってしまった。ピークは七冊目だった。「涙活」といって心のデトックスが流行っているそうだが、このシリーズはお薦めだ。
 ただし出版社が不親切だからどの本も何巻目の表示がまったくないので注意して読まねばネタバレするのでご用心あれ。

  『選ばなかった道に、心を残していないか――自身の狭量や身勝手を自覚しているからこそ、
  澪は自身に深く問うた。
   残していない――心の声が速やかに答える。
   枝分かれした道のひとつを自ら選んだ旅人は、選ばなかった道がどうだったか、思い描いたりしない。
  自身が選んだ道の先を信じて、ひたすら歩み続けるしかないのだ。』

  『ひとが口にした何かを「美味しい」と思えるには、ただ料理の味わいばかりではない。
   誰と食べるか、どんな状況で食べるか、その料理にどんな思い出を持つか、あるいは料理誕生の
  過程にどれほど近しい気持ちを抱くか、等々。様々な要因が絡むのだ、と医師は語る。』


         高田郁「残月 みをつくし料理帖」 ハルキ文庫より




  『「酒ってなぁ、そのまま呑めば酒そのものの味わいだが、温めてやるにつれて香りが開いて、
  味も変わる。酒の質(たち)にもよるが、ひと肌なら優しく甘く、温めの燗なら香りも味も
  ほど良く広がり、もう少し熱くすりゃあ締まりのある味になる。さらに熱燗にすりゃあ味に切れが出るのさ」
   ごくりと妙な音で澪の喉が鳴る。知らなかった。燗でそこまで酒の味が変わるとは全く知らなかった。
  澪は料理人としての己の無知を激しく恥じた。』


         高田郁「美雪晴れ みをつくし料理帖」 ハルキ文庫より

 騙されたと思って二冊読めば、十冊完全読破間違いなしの本である。


  →「長岡で、回転寿司(1)」の記事はこちら
  →「長岡で、回転寿司(2)」の記事はこちら
  →「コキアと回転寿司(2)」の記事はこちら
  →「読んだ本 2015年11月」の記事はこちら

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