<石和温泉(2)>
今やすっかり廃れた感がある慰安旅行だが、恒例行事だったころの行き先のひとつによく選ばれるのが石和温泉だった。他には熱海、越後湯沢、伊香保、草津など比較的交通の便がいいところが多かった。
わたしもたしか二度ほど石和にきたと思うが、宿も温泉もまるで記憶にない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/f0/803fb2f64a82de5724123b497a57ea1c.jpg)
開湯が奈良時代とも鎌倉時代ともいわれる草津温泉、同じく奈良時代の開湯の熱海温泉。
それに比べ、ブドウの果樹園から湧出したという石和温泉は、ついこの間の昭和三十六年(1961年)開湯という、温泉としては青二才までいかないひよっ子の歴史しかない。
ただ高度成長期に入って開湯という、絶好のタイミングで出来た温泉なので最盛期にはホテル、旅館百五十軒、年間三百万人が訪れる観光温泉地だった。それがバブル崩壊したとたん団体旅行が減って失速し淘汰され、現在、宿は四十軒ほどに激減、残ったのは大型ホテルが多い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/c1/73ef7a0d0aaa15a377ee8ca96552fe92.jpg)
八海山の一合カップを二本空け、座布団折った枕でうつらうつらしているうちに夕食時間になった。
部屋を軽く片付けて、フロント脇奥にある食事会場に向かう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/19/6a6f0e4c07293da05dd554a1d027479b.jpg)
会場に入ると子どもははしゃいでいるし、大人でもわくわくと心が弾んで、会場はちょっとしたお祭り気分だ。あれ、ちょっと言いすぎか、それでも誰しも盆踊り気分のようだった。
席に案内され、鍵を卓の上に目印代わりに置いて、さあいざ参戦だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/fe/978af0f8e46973f784c12e0f92f62cb5.jpg)
並ぶ料理メニューはこの宿自慢の和食、洋食、中華の六十種贅沢創作バイキングプランである。
山梨の食材を使った種類豊富な創作料理は、それぞれが凝った料理で目移りしてしまう。大皿に盛ったものばかりでなく、小皿やグラスに小分けされて取りやすくしたものも多いのが嬉しい。
ライブキッチン(実演コーナー)では焼き立て牛フィレステーキ、注文したネタで握ってくれる鮨、数品注文できその場で揚げてくれる天ぷら、刺身も目の前で切って氷が入った器に盛り付けてくれる。ローストビーフ、カレー、山梨名物のほうとう、ケーキ、チョコレートフォンデュ、アイスクリームなどのコーナーも、隅の一角で発見した。
バイキングの場数をそれなりに踏んでいるわたしでも、なにがしかの高揚感を感じてしまう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/e8/052a29a625d274b7abfd3df5260dbd05.jpg)
適当量の料理を手に入れ、いつもの芋焼酎の水割りでスタートした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/b8/6ee85deeb1cff882988807b29c4a9880.jpg)
思った通りボタン海老は美味だったが、ステーキの味は期待に反し地味でありきたりだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/fb/428045ac84d739a0728809b987150dc5.jpg)
二杯空けたところで山梨の地酒の太冠、七賢、春鶯囀(しゅんのうてん)、三種利き酒セットを頼む。いずれも山梨の地酒で太冠は南アルプス、七賢は甲府、春鶯囀は富士川町、にある老舗の酒蔵である。
食事を終わると部屋に戻り、軽く食休みをとってから、またも大浴場で汗を流す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/ff/9c331fafe419937b5e7562e7baf33aa6.jpg)
ライトアップしたプール夜景でわたしはそれなりに満足したが、夕食後にフルーツパークから甲府盆地を見渡す無料の夜景ツアーがある。これがとても評判がいいのでお勧めだ。必見である。
― 続く ―
→「石和温泉(1)」の記事はこちら
→「鬼怒川、五つ星の宿(3)」の記事はこちら
→「鬼怒川、五つ星の宿(4)」の記事はこちら
今やすっかり廃れた感がある慰安旅行だが、恒例行事だったころの行き先のひとつによく選ばれるのが石和温泉だった。他には熱海、越後湯沢、伊香保、草津など比較的交通の便がいいところが多かった。
わたしもたしか二度ほど石和にきたと思うが、宿も温泉もまるで記憶にない。
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開湯が奈良時代とも鎌倉時代ともいわれる草津温泉、同じく奈良時代の開湯の熱海温泉。
それに比べ、ブドウの果樹園から湧出したという石和温泉は、ついこの間の昭和三十六年(1961年)開湯という、温泉としては青二才までいかないひよっ子の歴史しかない。
ただ高度成長期に入って開湯という、絶好のタイミングで出来た温泉なので最盛期にはホテル、旅館百五十軒、年間三百万人が訪れる観光温泉地だった。それがバブル崩壊したとたん団体旅行が減って失速し淘汰され、現在、宿は四十軒ほどに激減、残ったのは大型ホテルが多い。
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八海山の一合カップを二本空け、座布団折った枕でうつらうつらしているうちに夕食時間になった。
部屋を軽く片付けて、フロント脇奥にある食事会場に向かう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/4b/156caf26f06db30b0398cd0e8d0b8d72.jpg)
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会場に入ると子どもははしゃいでいるし、大人でもわくわくと心が弾んで、会場はちょっとしたお祭り気分だ。あれ、ちょっと言いすぎか、それでも誰しも盆踊り気分のようだった。
席に案内され、鍵を卓の上に目印代わりに置いて、さあいざ参戦だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/fe/978af0f8e46973f784c12e0f92f62cb5.jpg)
並ぶ料理メニューはこの宿自慢の和食、洋食、中華の六十種贅沢創作バイキングプランである。
山梨の食材を使った種類豊富な創作料理は、それぞれが凝った料理で目移りしてしまう。大皿に盛ったものばかりでなく、小皿やグラスに小分けされて取りやすくしたものも多いのが嬉しい。
ライブキッチン(実演コーナー)では焼き立て牛フィレステーキ、注文したネタで握ってくれる鮨、数品注文できその場で揚げてくれる天ぷら、刺身も目の前で切って氷が入った器に盛り付けてくれる。ローストビーフ、カレー、山梨名物のほうとう、ケーキ、チョコレートフォンデュ、アイスクリームなどのコーナーも、隅の一角で発見した。
バイキングの場数をそれなりに踏んでいるわたしでも、なにがしかの高揚感を感じてしまう。
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適当量の料理を手に入れ、いつもの芋焼酎の水割りでスタートした。
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思った通りボタン海老は美味だったが、ステーキの味は期待に反し地味でありきたりだった。
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二杯空けたところで山梨の地酒の太冠、七賢、春鶯囀(しゅんのうてん)、三種利き酒セットを頼む。いずれも山梨の地酒で太冠は南アルプス、七賢は甲府、春鶯囀は富士川町、にある老舗の酒蔵である。
食事を終わると部屋に戻り、軽く食休みをとってから、またも大浴場で汗を流す。
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ライトアップしたプール夜景でわたしはそれなりに満足したが、夕食後にフルーツパークから甲府盆地を見渡す無料の夜景ツアーがある。これがとても評判がいいのでお勧めだ。必見である。
― 続く ―
→「石和温泉(1)」の記事はこちら
→「鬼怒川、五つ星の宿(3)」の記事はこちら
→「鬼怒川、五つ星の宿(4)」の記事はこちら
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