温泉クンの旅日記

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新潟魚沼、薬師のもりそばと折立の湯

2015-05-17 | 食べある記
  <新潟魚沼、薬師のもりそばと折立の湯>

 関越の小出のインターを降りて、ほんのしばらく車を走らせたところに蕎麦処「薬師」がある。

(懐かしい! 元気で営業しているようだな・・・)



 とにかく久しぶりである。 
 蕎麦屋は、蕎麦の味さえ旨ければ不便なところにあっても繁盛する。もっともこの店はメニューが非常に多くてうどんもへぎそばもやっているのだが、へぎそばなら「由屋」か「小嶋屋」をわたしは選ぶ。

 新潟は魚沼の奥、奥只見シルバーラインの薄暗く長いトンネルを一気に駆けあがっていき、途中で曲り、暗渠を脱出して明るい外の世界に出たところが銀山平である。
 ここでしか手に入らなかった酒が「尾瀬三郎」という銘柄で、その昔に気にいってしまい年に一度くらいの割りで買いにいったものだ。銘柄の命名の由緒は、二条天皇の左大臣藤原経房の次男、尾瀬三郎藤原房利は皇妃をめぐって平清盛と争い、越後に流されて尾瀬で果てたことによる。
 その銀山平への往復する際に腹具合と行列具合を見計らって「薬師」には何度かいった。

 開店したばかりなのにもう二組の先客がテーブル席を占めていた。



 いつもここで食べる「もりそば」を注文をすると、蕎麦茶でテーブルに置かれた壺から小梅をカリカリ食べて待った。このサービスは梅干し好きなわたしには嬉しい。

 もりそば、到着。





 いつものようにまずは蕎麦だけを数本つまんで食べる。ふむ、よし、旨い。それに冷たいのがいい。もりそばとかへぎそばの温いのは論外である。





 建物の裏手にはまだ雪が残り桜も咲いていたのだが、あの雪解け水で締めたのだろうか。客のわたしは嬉しいが繁盛店の職人はさぞかし大変だろう。

 つぎに蕎麦つゆだけを少し啜って味わうと、薬味を入れずに蕎麦をたぐった。
 ほのかに薄い緑色した蕎麦はなんともしっかりした腰がある。つなぎには小麦粉と山芋を使用しているそうであるが、あの色からきっと少しは布海苔を使っているのではないかとわたしは思う。
 つゆだけでしばらく楽しむと、豊富な薬味を使う。

 ここのもりそばはしっかり冷水で締めているので、見た目よりはるかに食べ応えがあるのだ。並盛りでも東京の蕎麦屋の大盛より多い感じである。
 食べきって、蕎麦湯でひと息ついたが満腹である。

 軽い腹ごなしに、近くにある折立(おりたて)温泉「ホテルゆのたに荘」で日帰りの入浴をしていくことにした。



 内湯は加温してあり丁度いい温度である。



 源泉が注ぐ露天のほうは源泉そのままで、かなり冷たい。



 九州に間違えそうな「杖立温泉」というのがあるがあちらは塩化物泉で源泉温度が超高温の百度、こちらは単純泉の低温三十八、九度である。
 露天風呂は他に二つの浴槽があり、全部で三つだ。



 しばらく低温風呂に我慢したが渡る風もかなり冷たく、降参して内湯でもう一度身体を温めなおす。車に戻るころには源泉が効いたのかじんわりポカポカとしてきたのであった。


  →「へぎそばダブル」の記事はこちら
  →「正統派のへぎそば」の記事はこちら
  →「杖立温泉」の記事はこちら

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