温泉クンの旅日記

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伊良湖岬で、あんかけスパ

2012-01-01 | 食べある記
  <伊良湖岬で、あんかけスパ>

 渥美半島の先端にある「伊良湖クリスタルポルト」。





 ここは道の駅であると同時にフェリーターミナルでもある。
 三重県の鳥羽と伊良湖を結ぶフェリーは、わずか一時間弱の所要時間で、大間から函館よりも近い。約半分だ。陸路で行くよりかなり早いのである。たしか、推理小説で犯人のアリバイ崩しにも使われていたように記憶する。

 三階のレストランが団体による貸切だったため、二階にある軽食コーナーで昼食をとることにした。



(オッ、あんかけスパゲティか・・・)

 名古屋名物のひとつだが、ネーミィングがあの「小倉トースト」と同じように自分には抵抗があり、いままで敬遠していた。
 そうか、ここも名古屋圏だった。サンプルをみているぶんにはなんとなく食べられそうだ。
 よし、いっちょ試してみるか。
 先払いして、四人掛けのテーブルで待つ。窓際のカウンター席は、景色がいいのでカップルが占めていた。

 呼ばれて、料理の載ったトレイを受け取りに行く。



 熱そうだ・・・。
 ひとくち食べると、たしかに猛烈に熱い。これは猫舌でないので、まったく平気。
 そして辛味が追いかけてきた。トマトベースのとろとろのソースには、大量のブラックペッパーが入っているのだ。

 パスタのなかでは、辛味の効いたペンネ・アラビアータが大好きである。皿に残ってしまった少量のソースもパンを使ってきれいに食べきる。
 そんな熱い辛いオッケーのわたしだから、このスパゲッティはモーマンタイ(無問題)であった。
 となると、小倉トーストというのも、あんぱんが好きなひとならぜんぜん平気かもしれない。

 すぐそばにある恋路ヶ浜にいってみた。



 その名前からいかにも美しい渚を期待していたが、無数の漂流物が砂浜に散乱している。きっと秋にあった大型台風のせいだろう。

  ♪名も知らぬ遠き島より 流れ来る椰子の実ひとつ
     故郷の岸を離れて ・・・

 という歌がある。
 ここを旅した若き柳田國男が、拾った椰子の実の話を島崎藤村にした。藤村は想像を膨らませて「椰子の実」の詩を創作したといわれている。

 地元の高校生たちが清掃活動をしていた。すれ違う生徒たちは挨拶を忘れず、とても礼儀が正しい。



 寒風で身体が冷えてきたので、丘の上に建つホテルで日帰り入浴をすることにした。



 露天風呂には、火照った身体を冷ませるように木製のビーチチェアがあり寝そべることもできる。温泉でないのがなんとも残念だ。
 さきほどの恋路ヶ浜が眼下にみえるが、灯台はここからでも見えない。歩きにくいし、遠そうなので灯台をあきらめたのは正解だった。



 なかなかの景色である。
 鳥のように、翼を広げて大空から俯瞰している気分だ。
 正面遠くがきっと、三重県の鳥羽だろう。



 手前の、海に浮かぶ島は三島由紀夫の「潮騒」の舞台になった神島だ。
 湯の中から、眼前に広がる絶景に時を忘れて見入ってしまった。


   →「津軽海峡フェリー(1)」の記事はこちら

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