温泉クンの旅日記

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別府八湯 [8]浜脇温泉

2007-08-22 | 温泉エッセイ
  <別府八湯 [8]浜脇温泉>

 この浜脇温泉が別府八湯の最後の温泉だ。
 ここは鉄輪温泉と並んで、別府温泉発祥の地と呼ばれており、浜から湯が湧き出
たところから浜脇温泉と名づけられたそうである。

 別府八湯最後の記事となったが、実は泊まったところを除けば別府で一番初めに
はいった温泉なのだ。だから本来ならば最初に記事にすべき温泉なのだが、なにぶ
ん特徴がないので筆がまったく進まなかったのである。

 都会のどこにでもある銭湯のような温泉で、これまたどこにでもあるような建物
の一階にあった。
 入り口なども、どうみても銭湯としか思えない雰囲気である。
 さすがに始まる時間が6時半と早いのと夜が午前一時までやっており、料金が100
円と目茶苦茶に安い。
 隣に「湯都ピア浜脇」というクア・ハウスめいた立派なものがあるが、100円玉
一個ではいれるほうがわたしの好みである。



 昨日横浜から一気に別府にはいり、睡眠もまあまあばっちりとったし疲れきった
身体に元気も七割ぐらい戻った。空は青空。よーし、別府八湯これからはいり倒す
ぞぉ、の意気込みである。
 浜脇は本日、目覚めの第一湯だ。八湯の第一湯でもある。



 受付で料金100円を払い、タオル150円、かみそり50円、を求めて入り口に向かお
うとすると、
「あ! お兄ちゃん、ひげ剃るならせっけんもいるよ。中にはないから。ちょっ
と、もったいないけどね」
「ご親切にどうもありがとう」やさしいひとである。礼を言って、せっけん30円を
求めて浴場へ向かう。

 なかの様子もまるで銭湯と同じである。
 常連が浴槽の縁にそれぞれ陣取っている。顔があったひとには、新参者らしく
会釈を送った。
 顔見知りの常連ばかりらしく、なんとなく、初めて乳母車引いて公園デビュー
するヤンママのような心持ちがちょっとある。



 常連たちは、それぞれの作法で入浴やら身体を洗っていた。
 わたしも、自分の作法どおりに掛け湯を始めるが、「おぬし、なにもの?」と
いう視線がさりげなくビシバシ背中に感じる。

(うぅ~っ!)

 もちろん浴槽に満ちた熱い温泉に身体を沈めきると、そんなこともすべて忘れて
いつもの忘我の境地にはいってしまう。
 さすがに浴槽に満たされた温泉は、極上、の熱めの単純温泉である。よし、別府
の温泉はここからスタートだな。そう思う。

「お客さん、その濡れたタオル入れるビニールあげようか!」
 受付のおばちゃんは、入るときも帰るときも、とことん親切なひとであった。
柴石温泉の受付のおばちゃんといい、気のいいやさしいひとばかりの印象が残る。


 これで、わたしの別府八湯めぐりを終わりますが、めぐるに際しては「別府八湯
外湯めぐり」
というサイトを参考にさせていただきました。


 →別府八湯 [1]観海寺温泉 
 →別府八湯 [2]別府温泉(竹瓦温泉)
 →別府八湯 [3]亀川温泉(別府海浜砂湯) 
 →別府八湯 [4]明礬温泉 
 →別府八湯 [5]柴石温泉
 →別府八湯 [6]堀田温泉
 →別府八湯 [7]鉄輪温泉

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