<読んだ本 2010年8月>
九月にはいろうというのに、毎日、暑い日が続く。
あまりの暑さに蝉も、夜だろうが早朝だろうが狂ったように鳴きわめいている。
ところで最近やっと気がついたのだが、食事するときや呑み会などでも同僚たちがなるたけさりげなくだが薬を飲む光景が多くなった。
あるときなど、
「xx君、悪いが薬を貸してくれないか」
「ああ、いいですよ。これはおごりで」
持病が同病なのだろうか、笑えない会話をしているのには驚いた。
わたしは、幸運にもまだ持病というものがない。膝とか腰とか頸椎とかの外科系突発性激痛にごくたまに襲われるが、これは整骨などでなんとかしのいでいる。
たぶん旅の効用と温泉効果、これに救われているのかと秘かに思っている。風邪すらあんまりひかない。ただし、アルコールの摂取量が半端ではないので、血液関係のあれこれの数値はかなり悪いと自覚しているのだ。
「骸骨ビルの庭」を読んでいたら、
夜に根昆布をコップの水にいれ翌朝にその水を呑む、それを一カ月続けると驚くほど血液が正常になる・・・。
というようなシーンを書いた文章を読んだ。
これだ、と思ってしまった。
さっそく、始めて一週間になる。血液検査をしなければ正確な結果は伝えられないが、次回の人間ドックまでなんとか続けて、結果発表をしたい。
あまりにも毎日暑いので冷やし中華だ素麺だと冷たいものばかり食していると、不思議とこってりとした熱いものも食べたくなります。
しかし食べたあと炎天下に戻って汗が噴出して止まらず、「やめればよかった・・・」とすぐ後悔しますが・・・。
さて読んだ本ですが、今月は驚きの8冊、本年の累計で46冊です。暑いのと、民族大移動による大渋滞がいやで、まるで旅に出なかったことが効いているようです。
1.○密命⑦ 初陣・霜夜炎返し 佐伯泰英 祥伝社文庫
2.○密命⑧ 悲恋・尾張柳生剣 佐伯泰英 祥伝社文庫
3. ○密命⑨ 極意・御庭番斬殺 佐伯泰英 祥伝社文庫
4. ○骸骨ビルの庭(上) 宮本輝 講談社
5. ◎骸骨ビルの庭(下) 宮本輝 講談社
6. ○密命⑩ 遺恨・影ノ剣 佐伯泰英 祥伝社文庫
7. ○密命⑪ 残夢・熊野秘法剣 佐伯泰英 祥伝社文庫
8. ○密命⑫ 乱雲・傀儡剣合わせ鏡 佐伯泰英 祥伝社文庫
「密命」シリーズもこんだけおつきあいしてると、「なさそで、うっふん」だった時代小説も、あるていど情も移ったこともあり、「ありそで、うっふん」なものになってきた。
まあ、最後の十八冊までつきあおうか、と思っている。
「骸骨ビルの庭」でいろいろといい文章があるのだけど、この文章に釘付けになってしまった。
親代わりに育てた孤児が死にかけそうな交通事故を起こしたことにたいし、育ての親が説教をする場面を思いだしたものだ。
『・・・略・・・お前には、交通事故を起こしやすい癖がある。・・・略・・・人間は
その根本の部分に必ず何等かの癖を隠しているものだ。癖だから本人も気づいて
いない。酒を飲むと乱暴になり周りの人間に絡む。これも癖だ。癖だから酒をやめる
以外に直らない。
たいして得にもならないのに些細な嘘をつくやつがいる。これも癖だ。酒癖の悪さ
よりも始末に悪い。酒なら心がけ次第で縁を切れるが、自然に口から出る嘘を封じ
込める術はない。
つらい苦しいことからは逃げるという癖を持つ人間もいる。そのときどきの気分で
表情や態度が変わるという癖を持つ人間もいる。かっとなると前後の見境がなくなる
という癖もある。人をいじめることが楽しいという癖もある。横着という癖も厄介
だ。
幸一、お前は車を運転すると事故を起こすというくせがあるのだ。そのことをしっ
かり自覚しろ。・・・略・・・』
なにか、わたしには気になる文章であった。
→「読んだ本 2010年7月」の記事はこちら
九月にはいろうというのに、毎日、暑い日が続く。
あまりの暑さに蝉も、夜だろうが早朝だろうが狂ったように鳴きわめいている。
ところで最近やっと気がついたのだが、食事するときや呑み会などでも同僚たちがなるたけさりげなくだが薬を飲む光景が多くなった。
あるときなど、
「xx君、悪いが薬を貸してくれないか」
「ああ、いいですよ。これはおごりで」
持病が同病なのだろうか、笑えない会話をしているのには驚いた。
わたしは、幸運にもまだ持病というものがない。膝とか腰とか頸椎とかの外科系突発性激痛にごくたまに襲われるが、これは整骨などでなんとかしのいでいる。
たぶん旅の効用と温泉効果、これに救われているのかと秘かに思っている。風邪すらあんまりひかない。ただし、アルコールの摂取量が半端ではないので、血液関係のあれこれの数値はかなり悪いと自覚しているのだ。
「骸骨ビルの庭」を読んでいたら、
夜に根昆布をコップの水にいれ翌朝にその水を呑む、それを一カ月続けると驚くほど血液が正常になる・・・。
というようなシーンを書いた文章を読んだ。
これだ、と思ってしまった。
さっそく、始めて一週間になる。血液検査をしなければ正確な結果は伝えられないが、次回の人間ドックまでなんとか続けて、結果発表をしたい。
あまりにも毎日暑いので冷やし中華だ素麺だと冷たいものばかり食していると、不思議とこってりとした熱いものも食べたくなります。
しかし食べたあと炎天下に戻って汗が噴出して止まらず、「やめればよかった・・・」とすぐ後悔しますが・・・。
さて読んだ本ですが、今月は驚きの8冊、本年の累計で46冊です。暑いのと、民族大移動による大渋滞がいやで、まるで旅に出なかったことが効いているようです。
1.○密命⑦ 初陣・霜夜炎返し 佐伯泰英 祥伝社文庫
2.○密命⑧ 悲恋・尾張柳生剣 佐伯泰英 祥伝社文庫
3. ○密命⑨ 極意・御庭番斬殺 佐伯泰英 祥伝社文庫
4. ○骸骨ビルの庭(上) 宮本輝 講談社
5. ◎骸骨ビルの庭(下) 宮本輝 講談社
6. ○密命⑩ 遺恨・影ノ剣 佐伯泰英 祥伝社文庫
7. ○密命⑪ 残夢・熊野秘法剣 佐伯泰英 祥伝社文庫
8. ○密命⑫ 乱雲・傀儡剣合わせ鏡 佐伯泰英 祥伝社文庫
「密命」シリーズもこんだけおつきあいしてると、「なさそで、うっふん」だった時代小説も、あるていど情も移ったこともあり、「ありそで、うっふん」なものになってきた。
まあ、最後の十八冊までつきあおうか、と思っている。
「骸骨ビルの庭」でいろいろといい文章があるのだけど、この文章に釘付けになってしまった。
親代わりに育てた孤児が死にかけそうな交通事故を起こしたことにたいし、育ての親が説教をする場面を思いだしたものだ。
『・・・略・・・お前には、交通事故を起こしやすい癖がある。・・・略・・・人間は
その根本の部分に必ず何等かの癖を隠しているものだ。癖だから本人も気づいて
いない。酒を飲むと乱暴になり周りの人間に絡む。これも癖だ。癖だから酒をやめる
以外に直らない。
たいして得にもならないのに些細な嘘をつくやつがいる。これも癖だ。酒癖の悪さ
よりも始末に悪い。酒なら心がけ次第で縁を切れるが、自然に口から出る嘘を封じ
込める術はない。
つらい苦しいことからは逃げるという癖を持つ人間もいる。そのときどきの気分で
表情や態度が変わるという癖を持つ人間もいる。かっとなると前後の見境がなくなる
という癖もある。人をいじめることが楽しいという癖もある。横着という癖も厄介
だ。
幸一、お前は車を運転すると事故を起こすというくせがあるのだ。そのことをしっ
かり自覚しろ。・・・略・・・』
なにか、わたしには気になる文章であった。
→「読んだ本 2010年7月」の記事はこちら
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