温泉クンの旅日記

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那須の宿(2)

2010-09-05 | 旅エッセイ
  <那須の宿(2)>

 那須に宿泊することが比較的に多いのだが、那須そのものが目的地ということはなくて、中継地として泊るケースがほとんどである。
 だから宿代が安いところがありがたい。

 さきほどみた、保養所になってしまった宿を懐かしく思い出す。
 そうだ。思いついて、ハンガーにかけたベストのポケットを探る。
 あった、あった。いつかこの安い宿賃で書きたいと思ってとっておいた領収書である。



 宿泊は平成十八年十月で、内訳は次のとおりである。

   ○宿泊料     4,200
   ○夕食      1,575
   ○朝食       525
   ○冷酒(地酒)   735
   ○入湯税     150
       合計  7,185

 冷酒を呑まなければ、一泊二食で六千四百五十円だ。なんとも安い。記憶をたどり、指を折って数えると、この宿に三度宿泊したのだった。



 温泉はやはり白濁の混合泉で、硫化水素がきついので、必ず換気扇を回すか窓をあけながら入浴をしなければいけなかったな。露天はなく大浴場だけだった。
 ところで今日泊っている宿も、その宿に引けをとらないほどじつは安いのだ。素泊まりで、格安の四千五百円である。

 そんなことを思いながら、呑んでいるうちにようやく睡魔がやってきて布団に倒れこむように就寝。



 光のあふれる朝、高原の爽やかな露天風呂で身体をしゃきっと目覚めさせる。
 ロビーで煙草を一服すると、無料のパソコンをみつけたので思いついてネットで調べものをした。



 そろそろ腹が減ってきた客が朝食の始まる時間をフロントで尋ねている。

 部屋に戻って、レモン牛乳アイスを試すが、こちらもやはりわたしには甘すぎであった。



 わたしも腹が減ってきたが、さきほどネットで営業時間を調べたら、もうすこし待たないとパン屋があかないのだ。

 那須には美味しいパン屋が何軒もあって、今日はその一軒で朝食をとろうと思っているのだ。
 煙草を何本か吸って時間を潰してから、車でパン屋に向かう。五分とかからない距離である。

 二個ほど出来立てのパンを買い、朝の木洩れ日が降りそそぐテラスのテーブル席に座って入れたての珈琲で朝食をとった。



 安上がりだが、高原で迎える贅沢な朝であった。


  →「那須の宿(1)」の記事はこちら


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