温泉クンの旅日記

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小野川温泉(1) 山形・米沢

2014-10-05 | 温泉エッセイ
  <小野川温泉(1)>

 温泉地には全国各地に似たような名前がいくつもある。
 温泉の初心者だったころ、小野川温泉と小野上温泉をよく混同してしまった。なにしろひと文字しか違わないのである。
 さすがにいまは、小野川温泉は山形、小野上温泉は群馬としっかり認識している。

 俄かにどしゃ降りになった小野川温泉の町にすこし早めに着いてしまったので、宿の駐車場で仮眠して待つことにした。
 三十分ほど車のなかでうたた寝しているうちに、雨もあがった。



 チェックインすると、すぐに温泉に向かう。
 内湯の入り口に二足ほどスリッパがあったので、貸切露天風呂に入ることにした。この宿では開いていれば自由に使用できるのである。
 硫黄のいい匂いのする温泉である。



 掛け湯をたっぷりしてゆっくりと浴槽に身を沈めると、左手の掌を揉みこむようにマッサージする。
 カップラーメンを左手で持ったらそのままストンと落として慌ててしまった。情けない。酔って階段落ちしたダメージがまだひどく握力が戻らないのだ。
 そうしてから、湯のなかで入念にストレッチを行う。

 泉質は含硫黄ナトリウム・カルシウム塩化物泉でラジウム含有量が多いのが特徴だ。もともとの源泉温泉が八十度と高温だったが、最近になって掘削した源泉が三十五度と低いもので、混合することにより源泉百パーセントの適温の掛け流しが容易になったのである。
 ついでに、内湯にも入っていくことにした。



 わたしは温泉の治癒効果を微塵も疑ったことはない。もっとも、いい温泉を選択しなければならないのは言うまでもない。
 小野川温泉は絶世の美女として知られる小野小町が開湯したといわれている。もとは地元以外にあまり知られていない温泉地であったが、化粧水にも使用されるメタケイ酸を多く含む美人湯を核に活性化を進めている。



 夏場は蛍で集客を図る。蛍の里といわれるだけあって源氏蛍、平家蛍、姫蛍の三種類が見られる。面白いのが冬場で、空き地にいくつかのカマクラをつくり、そのなかにメニューを置き観光客は携帯で出前をとることができるのである。
 わたしが訪れたこの時期は田圃アートだ。二年前はたしか上杉鷹山だった。



 今年は伊達政宗と支倉常長であった。



 夕食付の宿泊ではないので、前に泊ったときにいったラーメン屋にでかけた。





 冷や奴とラジウム玉子で、まずは焼酎の水割りで始めることにした。



 日本酒に切り替え焼きそばを追加する。宿は近いし、階段ではなくエレベータだからだいじょうぶだろう。





 それにしても、さすがは山形、焼きそばも二人前くらいありそうで締めのラーメンは喰えそうにない。この量だと、日本酒も三、四杯はいきそうである。


  ― 続く ―


  →「忘憂の宿(1)」の記事はこちら
  →「忘憂の宿(2)」の記事はこちら
  →「白布温泉」の記事はこちら

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