小樽のパパの子育て日記

日々のできごとを徒然なるままに2006年から書いて19年目になりました。
ヤプログから2019年9月に引越し。

堀川三郎氏 歴史の中の「運河論争」~小樽運河とまちづくり・再考~

2022-10-14 05:09:02 | 小樽
小樽市民大学講座
堀川三郎 氏「歴史の中の「運河論争」~小樽運河とまちづくり・再考~」
 
 
 
聴きごたえたっぷりの講座でした。
 
 
小樽に初めて訪れたのは1984年。
山口保さんのうちに居候をした学生時代を経て今に至る先生。
30年以上にわたる小樽運河沿いの建物の定点観測は、これから将来も死ぬまで行うと断言されました。
惚れ惚れするほどの潔さで、小樽でのライフワークは執念すら感じさせます。




自分用メモ

人とモノとの関係性によって見方は変わる。
人によって客観性は異なる。一人の語りだけでなく、複数の語りとデータとを突き合わせて考証する。
首尾一貫した語り。データに基づき矛盾せずに。
人々の語りのズレすらもデータ。どうしてズレが生じるのか、その背景は。
保存の論理、対立の構造、変容の実態
空間(space)と場所(place)。都市計画上の94m2と私の実家94m2
複数のレイヤー(道路問題、代表性問題、再開発戦略問題、都市の在り方【ビジョン】)
分かると分ける。区分けしていくことが理解していくこと。
耽美派の隘路 変化に対応できなかった。ただ残せでは説得力を持たなかった。
まちづくり派 飯の種になるような理屈付け。
顕微鏡で覗いても価値は見えてこない。「価値があるというから価値は出てくる」
港湾都市→観光都市 運河論争があったから観光(景観)で食っていく路線変更ができた。
切り口としての運河、手段としての観光。
定点観測にみる歴史的建造物の減少。「小樽の終わりの始まり」が始まっている。 
保存とは変化すること。気づかれずに。ボットンよりもウォシュレットがいいに決まっている。室外機を見えないように。時代に即した変化。持続可能性
まちづくり アマチュア→ビジネス主義 行政との敵対→協調
神格化するもの、学ぼうとしないのも愚かなこと。


 

町並み保存運動の論理と帰結: 小樽運河問題の社会学的分析

この本は、小樽市民にとって必読書でしょう。

 

運河保存運動とは、市民自治の要求であった。

時代に合わせてなだらかな変化を受け入れていくこと。

前で聞いていたたかばあもメモを取りながら聞き入っていました。

時間を押しての熱心な講座をありがとうございました。

また聞きたいと思いました。

 

 

参考:過去記事

 

北海製罐第3倉庫の活用 - 小樽のパパの子育て日記

解体が予定されている北海製罐第3倉庫。北海道新聞「水曜討論」で大きく取り上げられていた。堀川氏が著した「町並み保存運動の論理と帰結:小樽運河問題の社会学的分析」と...

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町並み保存運動の理論と帰結 - 小樽のパパの子育て日記

図書館で予約待ちをしていた「町並み保存運動の理論と帰結」やっと順番がまわってきた。1984年から2016年まで実に33年間にわたる詳細な調査に基づき、小樽運河保存問題を社...

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図書館ですませ、買わずにすいません。