寒く大雪の日、たかばあのところに行ったら、屋根付きの玄関前にハトが6羽、身を寄せ合うようにいた。
みんなまるまると太っているように見えるが、よく見るとそうではない。
羽毛の中にできるだけ空気を取り込むようにして寒さ対策をしているのだ。
そうか君たちもダウンジャケットを身につけているんだったね。
近づいても逃げないところをみると、人にも慣れて、ここにいるのかな。
餌をあげてる人がいるのかな。
それとも逃げる力をも温存しているのかな。
冬はただでさえ餌に乏しく普段からお腹がすいているはずなのに、この大雪なら飛び回って餌を探しに行くことすら難しい。
それでも君たちは一生懸命生きているのだなあ。
生きる意味を問うこともせずに、ただひたすらに生きているのだなあ。
自分はこんなふうに一生懸命ひたすらに生きているだろうか。
フン害など衛生面を考えると追っ払いたくなる気持ちは分からなくはないが、せめてこんな大雪の日だけでも軒下を貸してあげてほしいと思いつつ、それは、クマが生息していない地域からクマの駆除に抗議する電話をかけてくる人たちと同じことを言っているのだと、自分の無責任な考えを戒めたりもした。
寒く大雪の日、ハトに教えられ、考えさせられた。