夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

夏炉冬扇 伊藤弥太筆

2011-09-01 01:29:05 | 掛け軸
わが郷里出身の画家の一人で伊藤弥太を紹介します。

十和田湖奥入瀬の洋画を最近投稿したばかりです。

もう20年以上前に大館市内の骨董店からぼろぼろのまくりの状態にて購入したものです。それでもたしか5万円くらいしたと思います。その作品を表具して所蔵するようにしましたが、ごらんのように痛みの状態は表具しても解ります。


夏炉冬扇 伊藤弥太筆
紙本水墨淡彩軸装箱入



「予が風雅は夏炉冬扇の如し 衆にさかひて用ふるところなし 蕉翁」と賛があります。



蛙が枝に飛びつくのではなく飛び降りているのも面白いです。



蛙の描写には優れた作品が多くあり、私もほかに色紙などを購入しています。



中央画壇に反発した弥太自身の精神性の現れた貴重な作品でといえます。

まだ骨董を始めたころには金額を考えずに、好きな作品を購入したり、改装したりします。のちに作品をみてみると羨ましいところがあります。今は作品で売買金額が解るゆえにこれ以上金額はかけれないと思ってしまうところがあります。

画商はまくりの状態や表具の汚れを指摘して安く作品を購入し、綺麗に表具し直して高く売るのが常套手段ですが、こちらはそうはなかなかいきません。


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