夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

大日本魚類画集 NO68 ナマズ図 大野麥風画

2019-10-31 00:01:00 | その他
昨日紹介した影青の作品と同時に越前の水指に合う蓋を輪島長屋工房さんに依頼していたのですが、同時に作品が届きましたので紹介します。歪な水指には特注で蓋を製作することになりますが、その際には水指の正面に合うように水指の蓋を製作しなくてはいけません。



輪島長屋工房さんではそのような難しい注文にも応じてくれます。また作って頂いた栞も添付されていますので記念になりますね。



真新しい輪島塗の蓋は気持ちがいいですね。



影青の作品と並べてみました。



箱仕舞は下記の写真のとおりです。



さて本日の作品の紹介です。

大日本魚類画集の版画作品は購入機会があると食指が動くのですが、如何せん東京ステーションギャラリーで展覧会が近年にあったこともあり、人気が高くなったようで、おいそれとは入手できなくなりました。

それでも今回8点目になりますが、「ナマズ」の作品が入手できましたので紹介します。全部で72作品ですから揃うのはまだまだ・・。

大日本魚類画集 NO68 ナマズ図 大野麥風画
紙本淡彩額装 版画 1938年11月第3回 
彫師:藤川象斎 摺師:光本丞甫 画サイズ:縦403*横282



息子が「電気ナマズ」ごっこが好きなので、「ナマズ図」の入手と相成りました。

 

大野麥風の肉筆画や版画の魚類以外に作品にはあまり魅力を感じませんが、「大日本魚類画集」の作品はとても魅力的ですね。



『大日本魚類画集』は大野麦風が原画を担当し、1937年に西宮書院から出版されています。会員制度で頒布されたこの500部限定の木版画集は、1944年まで各回12点、6期に分けて断続的に刊行され、1944年まで合計72点を発行されたそうです。

*単品でも出版されていると記事で読んだように思いますが、さだかではありません。



この版画の魅力は鮮やかな魚体の色を木版で表現するために版木を数多く使用し何十にも色を重ねて摺るという「原色木版二百度手摺り」といわれる方法で製作されている点であり、原画作成の麦風のみならず彫師、摺師の熱意と努力も凝縮されているとのことです。なお彫師、摺師には複数名いるようです。



版画は基本的にあまり長くは飾っておけないというのは近代版画も同じなのでしょうか? よく江戸期の浮世絵版画は色が変色するので長く飾るのは禁物で、日に当たらないように仕舞っておくのが原則らしいですが・・。



当方では『大日本魚類画集』シリーズはひと作品ずつじっくり蒐集しているので、入手するたびに同じようなサイズの額を探して、基本的な傾向は変わらないようにしながら額やマットと作品が合うように額選びするのを愉しんでいます。





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