
作品の整理は骨董だけではありません。若い頃に自分で作った作品も・・・。

主に勤めに転勤が多かった頃に、盛岡市の木村捨次郎氏の南部窯や秋田市の平野庫太郎氏の保戸野窯で作った作品です。


息子が誰が作った作品なのか解るように・・。

変な作品と思われて打ち捨てられないように・・。

ありあわせの箱へ収納・・・。

下手であろうと自分でものを作るのはとても楽しいことですね。あの頃は仕事も趣味も夢中だったように思います。このことを息子に伝えたい。

さて本日の作品は本ブログで幾つかの作品を紹介している小杉放庵の作品ですが、本日は和紙に小禽を描いた作品の紹介です。
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小杉放庵:明治14年生まれ、昭和39年没、享年82歳。栃木県出身、本名国太郎、未醒と号す。
五百城、文可哉などに学び、大正元年に外遊、日本美術院洋画部に参加し、後に春陽会員になった。日本画も描いた。芸術院会員。長く油彩画と格闘していた放庵が水墨画へと回廊していったのは昭和2年、芭蕉の「奥の細道」の足跡をたどって以来のことである。画号も昭和4年の中国旅行を契機として放庵とした。

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このような和紙に童話や花鳥画を独特の筆致で描いたのは、戦中戦後の頃からのようで、気品のある日本画として人気のある作品です。
梅花遊禽 小杉放庵筆
紙本着色絹装軸 軸先象牙 合箱入
全体サイズ:横532*縦1363 画サイズ:横396*縦360

それほどの力作ではありませんが、鳥を描いた作品は翼を広げた作品のほうが評価が高いようです。

なんの鳥でしょうか? やはり「杜鵑(ホトトギス)」かな??

花は梅・・。

残念ながら本作品には共箱がありません。このような場合に注意しなくてはいけないのは木版画などの工芸品です。一般に見分けがつくのは、掛け軸の紐です。むろん肉眼でもある程度印刷や版画の区別はつきますが、この頃の手彩色の版画は相当見分けがつきにくいものもあります。真筆(肉筆)は表具も違いますが、まずこの頃の著名画家の作品には高級な紐が使われます。

作品中の落款と印章は下記(下写真右)のとおりですが、文献資料(下写真左)と比較しています。

印章だけの比較は下記のとおりです。

下記の作品は仕事関連の返礼にと叔父から頂いた作品です。
啄木 小杉放庵筆
紙本着色絹装 軸先象牙 共箱二重箱入
全体サイズ:横662*縦1478 画サイズ:横513*縦435

叔父の手元には同じような作品が2作品あるのでということで、この作品を頂くことになりましたが、後日解ったのですがもうひとつの作品よりこちらのほうが出来の良い作品でしたので、今となってはたいへん恐縮しています。

人に返礼する際の姿勢を叔父から学んだような気がしています。

同じように鳥を和紙に描いた当方の所蔵作品には下記の作品があります。
柳下遊禽図 小杉放庵筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先 合箱
全体サイズ:横424*縦2083 画サイズ:横302*縦1352

参考のために叔父が所蔵していたもうひとつの作品は下記の作品です。
参考作品
猛夏 小杉放庵筆
紙本着色軸装共箱二重箱軸先本象牙
全体サイズ:横753*縦1730 画サイズ:縦496*横594

後日、叔父が亡くなってから思文閣に40万で売却されています。仲介したのですが、「鳥のまわりにしみが発生し始めており、しみ抜きが必要なために、思いのほか廉価にならざる得ない。」とのことでした。ただリーマンショック直前だったので、いい時期に売却したのかもしれません。

美術品全体、とくに掛け軸の価格が下落し、現在ではその値段では買い取ってくれないかもしれません。

小杉放庵の作品は徐々に入手がたやすくなってきましたので、当方の所蔵作品も増えてきました。上記写真は小杉放庵の代表的な印譜です。参考までに・・・。
あらためて本作品と「啄木」を比較してみましょう。

「啄木」の作品は本作品より数段上の出来の良い作品となります。

飛んでいる鳥を描いた作品のほうが評価が高いようです。

落款と印章も同じです。

掲載の作品はすべて真作ですが、評価は下記の作品が参考となりましょう。

ただ最近はこの価格よりだいぶ入手しやすくなったようですが、小杉放庵への評価は横山大観と同等なものと私は評価していますが・・。

主に勤めに転勤が多かった頃に、盛岡市の木村捨次郎氏の南部窯や秋田市の平野庫太郎氏の保戸野窯で作った作品です。


息子が誰が作った作品なのか解るように・・。

変な作品と思われて打ち捨てられないように・・。

ありあわせの箱へ収納・・・。

下手であろうと自分でものを作るのはとても楽しいことですね。あの頃は仕事も趣味も夢中だったように思います。このことを息子に伝えたい。

さて本日の作品は本ブログで幾つかの作品を紹介している小杉放庵の作品ですが、本日は和紙に小禽を描いた作品の紹介です。
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小杉放庵:明治14年生まれ、昭和39年没、享年82歳。栃木県出身、本名国太郎、未醒と号す。
五百城、文可哉などに学び、大正元年に外遊、日本美術院洋画部に参加し、後に春陽会員になった。日本画も描いた。芸術院会員。長く油彩画と格闘していた放庵が水墨画へと回廊していったのは昭和2年、芭蕉の「奥の細道」の足跡をたどって以来のことである。画号も昭和4年の中国旅行を契機として放庵とした。

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このような和紙に童話や花鳥画を独特の筆致で描いたのは、戦中戦後の頃からのようで、気品のある日本画として人気のある作品です。
梅花遊禽 小杉放庵筆
紙本着色絹装軸 軸先象牙 合箱入
全体サイズ:横532*縦1363 画サイズ:横396*縦360

それほどの力作ではありませんが、鳥を描いた作品は翼を広げた作品のほうが評価が高いようです。

なんの鳥でしょうか? やはり「杜鵑(ホトトギス)」かな??

花は梅・・。

残念ながら本作品には共箱がありません。このような場合に注意しなくてはいけないのは木版画などの工芸品です。一般に見分けがつくのは、掛け軸の紐です。むろん肉眼でもある程度印刷や版画の区別はつきますが、この頃の手彩色の版画は相当見分けがつきにくいものもあります。真筆(肉筆)は表具も違いますが、まずこの頃の著名画家の作品には高級な紐が使われます。

作品中の落款と印章は下記(下写真右)のとおりですが、文献資料(下写真左)と比較しています。


印章だけの比較は下記のとおりです。

下記の作品は仕事関連の返礼にと叔父から頂いた作品です。
啄木 小杉放庵筆
紙本着色絹装 軸先象牙 共箱二重箱入
全体サイズ:横662*縦1478 画サイズ:横513*縦435

叔父の手元には同じような作品が2作品あるのでということで、この作品を頂くことになりましたが、後日解ったのですがもうひとつの作品よりこちらのほうが出来の良い作品でしたので、今となってはたいへん恐縮しています。

人に返礼する際の姿勢を叔父から学んだような気がしています。

同じように鳥を和紙に描いた当方の所蔵作品には下記の作品があります。
柳下遊禽図 小杉放庵筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先 合箱
全体サイズ:横424*縦2083 画サイズ:横302*縦1352

参考のために叔父が所蔵していたもうひとつの作品は下記の作品です。
参考作品
猛夏 小杉放庵筆
紙本着色軸装共箱二重箱軸先本象牙
全体サイズ:横753*縦1730 画サイズ:縦496*横594

後日、叔父が亡くなってから思文閣に40万で売却されています。仲介したのですが、「鳥のまわりにしみが発生し始めており、しみ抜きが必要なために、思いのほか廉価にならざる得ない。」とのことでした。ただリーマンショック直前だったので、いい時期に売却したのかもしれません。

美術品全体、とくに掛け軸の価格が下落し、現在ではその値段では買い取ってくれないかもしれません。

小杉放庵の作品は徐々に入手がたやすくなってきましたので、当方の所蔵作品も増えてきました。上記写真は小杉放庵の代表的な印譜です。参考までに・・・。
あらためて本作品と「啄木」を比較してみましょう。

「啄木」の作品は本作品より数段上の出来の良い作品となります。

飛んでいる鳥を描いた作品のほうが評価が高いようです。

落款と印章も同じです。


掲載の作品はすべて真作ですが、評価は下記の作品が参考となりましょう。

ただ最近はこの価格よりだいぶ入手しやすくなったようですが、小杉放庵への評価は横山大観と同等なものと私は評価していますが・・。