
休日に家内が茶室入り口前の石を並べる作業の大詰め・・・。並べtるための石は庭に放置されていた石を前から集めてきていたようです。重労働の作業故に「庭師の頼んだら」と進言すると「私の愉しみを奪わないで!」と家内から抵抗されました

我が家の茶室入り口の折りたたみ扉が石にあたらないかチェックしながらの石のセットです。苔も庭から移植したようですで、入り口全面に苔が生すのが狙いらしい・・。苔の種類は2種類で、自然に生えてきたゼニゴケは気に入らず除去したようです。

離れに茶室を作ってから5年経過しますが、簾の取り付け(竹製のロールブラインド)を最近終え、外からのアプローチの試みはこれからであり、まだまだ始まったばかり・・。

気が付いたらま休憩していた家内は作業を再開したらしい・・。膝が痛いのとか、腰が痛いだと言いながら・・

よっこらしょっと・・・、はい頑張って下さい。

アプローチで胡散臭かったセキュリテイのセンサー用のポストも5年経ったらブラインドと調和していい味になってきています。こちらは当方の考案・・。

さらにとりあえず車庫の裏から持ってきた放置されていた灯篭はいかにすべきか思案中・・。

さて本日の作品を紹介します。
鞠の上に獅子が乗っている意匠は、獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説を表しているそうです。古くからこの伝説に基づいて備前焼などでこのモチーフにて陶磁器の作品が数多く作られているようです。このモチーフを題材にした本日紹介する作品は九谷焼ということで購入しましたが、もしかしたら清水焼かもしれませんし、まったく違う窯かもしれません。
古清水焼? 九谷焼? 鞠上獅子色絵香炉
修理痕有 合箱入
鞠径100*高さ190

この色絵の文様である七宝は連続文様の「輪違い紋」から生まれた文様で、輪が四方に広がるという意味から「四方」、そして「七宝」になったそうです。

また、仏教では宝塔を飾る七つの宝玉が功徳を指すことから「七宝」は吉祥の紋とされています。ご存知のように家紋にも使用され「七宝に花菱」の家紋とされ、幾つもの種類があります。

獅子と言えば、「牡丹の花の夜露のよって獅子につく虫(獅子身中の虫)を取り除くことができる。」ですが、それによって牡丹と獅子は一緒に描かれたり、香炉で作られたりすることが多くなります。

この作品の文様との関連は不詳ですが、おそらく上記のような意味合いであり、獅子は愉しそうにしているユーモラスな姿で作られることが多く、古来より考え抜かれたデザインとされ、めでたいだけでなく、香りでリラックスするための道具としてもぴったりなモチーフということになります。

ともかく縁起物の作品ということで入手しました。

九谷か清水か??? 当方は互いに縁の深い窯ですね。

古清水の可能性はその釉薬によります。
近代の清水焼(京焼)と違い古清水焼の釉薬については「古い釉薬は、ねっとりとした不透明で盛り上がり感があり、古い赤はもっとどす黒さに近い濃い赤。土は硬くてすべすべしていますが、本来古清水の土というのは卵色で、そこに時代の錆び・汚れがついてなんとなくぬくもりがするもの。」というのが特徴ですが、なんとも曖昧な表現の判別ポイントのようです。

なお古清水焼は高台の裏などに窯印はなく、窯印のあるものは古清水焼より若い物と区別できますし、近代の九谷焼は裏に「九谷」の銘があるはずですが、当然ないもののありますので九谷焼の可能性もあります。

さてどこの焼き物でしょう? 当方では不透明な青、口廻りのどす黒い赤、胎土から九谷ではなく清水焼の江戸末期から明治と想定しています。「古清水焼」という年代の作に分類するのは無理がありそうです。

似たような作品にはサントリー美術館で所蔵している有名な野々村仁清作の下記の作品があります。
参考作品 サントリー美術館蔵
色絵獅子鈕鞠形香炉 野々村仁清作
高15.4*(蓋)径12.8*高9.7 (身)口径11.5*胴径13.1*身高6.3*底径5.9
江戸時代 17世紀後半

この作品の説明には「鞠の上に獅子が乗っている意匠は、獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説を表していると共に、穴は牡丹の形になっていますが、牡丹の夜露は獅子につく虫を取り除くことができるそうです。この獅子はリラックスしている表情となっており、めでたいだけでなく、香りでリラックスするための道具としてもぴったりで、考え抜かれたデザインと言えるのでしょう。」とあり、この評は前述の説明に重なりますが、「獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説」は知りませんでした。
当方には似たような像の作品に下記の作品があります。一般に獅子と鞠の陶磁器の塑像は明治期の備前焼に多いのですが、その影響を受けたのか本作品は信楽焼の作品です。
信楽焼 鞠上三獅子
合箱
奥行き180*幅260*高さ250
信楽の陶器像ですが、当作品のように手の込んだ置物の細工物は信楽焼には数がないようです。獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説を表わしていて、子だくさんの縁起物の作品でしょうね。

明治以降の作品と思われ、京焼きの影響や備前の細工物の影響によることは明白ですが、誰の作品なのか、どこの窯であるのかは今後の調査や資料によって分かってくるかもしれません。割と新しい作品であるのかも知れず、裏の印「乕山?」がなんらかの手がかりになると思います。本作品の入手時では「神戸からの仕入れ品であり、神戸大震災の時に、ある骨董店の唯一無傷であった作品。」というふれこみでした。盛岡にて購入しましたが、縁起物という以外に、信楽には珍しい精巧な細工品でありなかなかの技術を要すると思われ、石はぜや土の火による色の変化も見所となっている点からも購入しています。
ともかく各々の作品は楽しめて、本作品らはめでたい作品のようですが、茶室の前のゼニゴケの苔のように趣のないものは淘汰されていきます
骨董はじっくりと時間と費用と労力をかけて、真贋も含めて淘汰していくものですね。


我が家の茶室入り口の折りたたみ扉が石にあたらないかチェックしながらの石のセットです。苔も庭から移植したようですで、入り口全面に苔が生すのが狙いらしい・・。苔の種類は2種類で、自然に生えてきたゼニゴケは気に入らず除去したようです。

離れに茶室を作ってから5年経過しますが、簾の取り付け(竹製のロールブラインド)を最近終え、外からのアプローチの試みはこれからであり、まだまだ始まったばかり・・。

気が付いたらま休憩していた家内は作業を再開したらしい・・。膝が痛いのとか、腰が痛いだと言いながら・・


よっこらしょっと・・・、はい頑張って下さい。

アプローチで胡散臭かったセキュリテイのセンサー用のポストも5年経ったらブラインドと調和していい味になってきています。こちらは当方の考案・・。

さらにとりあえず車庫の裏から持ってきた放置されていた灯篭はいかにすべきか思案中・・。

さて本日の作品を紹介します。
鞠の上に獅子が乗っている意匠は、獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説を表しているそうです。古くからこの伝説に基づいて備前焼などでこのモチーフにて陶磁器の作品が数多く作られているようです。このモチーフを題材にした本日紹介する作品は九谷焼ということで購入しましたが、もしかしたら清水焼かもしれませんし、まったく違う窯かもしれません。
古清水焼? 九谷焼? 鞠上獅子色絵香炉
修理痕有 合箱入
鞠径100*高さ190

この色絵の文様である七宝は連続文様の「輪違い紋」から生まれた文様で、輪が四方に広がるという意味から「四方」、そして「七宝」になったそうです。

また、仏教では宝塔を飾る七つの宝玉が功徳を指すことから「七宝」は吉祥の紋とされています。ご存知のように家紋にも使用され「七宝に花菱」の家紋とされ、幾つもの種類があります。

獅子と言えば、「牡丹の花の夜露のよって獅子につく虫(獅子身中の虫)を取り除くことができる。」ですが、それによって牡丹と獅子は一緒に描かれたり、香炉で作られたりすることが多くなります。

この作品の文様との関連は不詳ですが、おそらく上記のような意味合いであり、獅子は愉しそうにしているユーモラスな姿で作られることが多く、古来より考え抜かれたデザインとされ、めでたいだけでなく、香りでリラックスするための道具としてもぴったりなモチーフということになります。

ともかく縁起物の作品ということで入手しました。

九谷か清水か??? 当方は互いに縁の深い窯ですね。

古清水の可能性はその釉薬によります。
近代の清水焼(京焼)と違い古清水焼の釉薬については「古い釉薬は、ねっとりとした不透明で盛り上がり感があり、古い赤はもっとどす黒さに近い濃い赤。土は硬くてすべすべしていますが、本来古清水の土というのは卵色で、そこに時代の錆び・汚れがついてなんとなくぬくもりがするもの。」というのが特徴ですが、なんとも曖昧な表現の判別ポイントのようです。

なお古清水焼は高台の裏などに窯印はなく、窯印のあるものは古清水焼より若い物と区別できますし、近代の九谷焼は裏に「九谷」の銘があるはずですが、当然ないもののありますので九谷焼の可能性もあります。

さてどこの焼き物でしょう? 当方では不透明な青、口廻りのどす黒い赤、胎土から九谷ではなく清水焼の江戸末期から明治と想定しています。「古清水焼」という年代の作に分類するのは無理がありそうです。

似たような作品にはサントリー美術館で所蔵している有名な野々村仁清作の下記の作品があります。
参考作品 サントリー美術館蔵
色絵獅子鈕鞠形香炉 野々村仁清作
高15.4*(蓋)径12.8*高9.7 (身)口径11.5*胴径13.1*身高6.3*底径5.9
江戸時代 17世紀後半

この作品の説明には「鞠の上に獅子が乗っている意匠は、獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説を表していると共に、穴は牡丹の形になっていますが、牡丹の夜露は獅子につく虫を取り除くことができるそうです。この獅子はリラックスしている表情となっており、めでたいだけでなく、香りでリラックスするための道具としてもぴったりで、考え抜かれたデザインと言えるのでしょう。」とあり、この評は前述の説明に重なりますが、「獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説」は知りませんでした。
当方には似たような像の作品に下記の作品があります。一般に獅子と鞠の陶磁器の塑像は明治期の備前焼に多いのですが、その影響を受けたのか本作品は信楽焼の作品です。
信楽焼 鞠上三獅子
合箱
奥行き180*幅260*高さ250
信楽の陶器像ですが、当作品のように手の込んだ置物の細工物は信楽焼には数がないようです。獅子が遊んでいると毛が絡まって玉ができ、その中から勇ましい子供が生まれるという伝説を表わしていて、子だくさんの縁起物の作品でしょうね。

明治以降の作品と思われ、京焼きの影響や備前の細工物の影響によることは明白ですが、誰の作品なのか、どこの窯であるのかは今後の調査や資料によって分かってくるかもしれません。割と新しい作品であるのかも知れず、裏の印「乕山?」がなんらかの手がかりになると思います。本作品の入手時では「神戸からの仕入れ品であり、神戸大震災の時に、ある骨董店の唯一無傷であった作品。」というふれこみでした。盛岡にて購入しましたが、縁起物という以外に、信楽には珍しい精巧な細工品でありなかなかの技術を要すると思われ、石はぜや土の火による色の変化も見所となっている点からも購入しています。
ともかく各々の作品は楽しめて、本作品らはめでたい作品のようですが、茶室の前のゼニゴケの苔のように趣のないものは淘汰されていきます
